グラップリングフックで頂上を目指せ!『GRAPPIN グラパン』


朝比奈 / Asahina

GRAPPIN グラパン』は、不思議な力を持った「グラップリングフック」を操って山頂を目指す、一人称視点のアクションアドベンチャーだ。

嵐の中をさまよい、迷い込んだ冬山のふもとの洞窟で不思議な「グリップ」を拾った主人公は、謎の声に導かれて山頂の祠へとそのグリップを戻しに向かうことになる。

▲目指す山頂ははるか遠く……

グラップリングフックで大自然を乗り越える

本作の目的は山頂を目指すことだが、その道のりは、ひとつずつエリアを攻略していくステージ制。それぞれのエリアは箱庭となっていて、プレイヤーはエリア内に隠された「ドクロ型の宝石」を一定数集めることで次のエリアへと進める形式となっている。

しかし、攻略するエリアは険しい山岳や、氷が溶けた湖、山の底を流れるマグマ地帯などロケーションもさまざまで、探索もひと筋縄ではいかない。そこで使うことになるのが「グラップリングフック」。グリップから伸びるロープの先端にはフックがついていて、離れた足場や、高い位置の足場に投げることで身体ごと引き寄せてのアクロバティックな移動ができるわけだ。

▲茶色いレンガのような部分にだけフックできる

このグラップリングフックを使ったアクションは、縦横に広がるエリアの移動には最適だが、宝石の隠し場所もそれを駆使しなければたどり着けないところに置かれていることが多い。そのため、「ここを進んだ先に宝石があるんじゃないか?」と想像を膨らませながら探索する面白さをプレイヤーに与えてくれている。

宝石はすべて集めなくとも次のエリアには進むことができるので、ゲームとしてのテンポを崩さないバランスとなっているが、一度進んでしまうと前のエリアに戻ることはできないため、完璧さや実績の獲得を求めるプレイヤーにとってはプレイ時間の大半を宝石探しに使うことになりそうだ。

▲マグマや水に落ちてしまってもペナルティはなく、少し手前に戻されるだけだ

なお、本作におけるコンテンツはこの「宝石を探す」ことだけなので、多くを求めてしまうと物足りなさもあるかもしれないが、それだけに集中してプレイできることもメリットだと感じている。

フックに失敗して落ちてしまったとしても、少し手前に戻されるだけでペナルティもないので、カジュアルに楽しめるアクションゲームとしておすすめできるタイトルだ。


基本情報 GRAPPIN グラパン
開発 Ahmin Hafidi, Benoit Malis
販売 Ahmin Hafidi
配信日 2023年3月24日 / 日本語有り
定価 1,500円(Steam
Indie Freaks

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