
『Cassette Beasts』は、カセットテープに記録したモンスターに変身して戦うオープンワールドRPGだ。この記事では、他のモンスター収集系RPGと差別化されている点に注目しながら、基本的なゲームシステムと特徴を紹介していく。

『Cassette Beasts』の世界では、小型の音楽プレーヤーで録音・再生するのと同じように、モンスターをテープに「記録」して、その姿に「変身」することができる。
舞台となるニューウィラルという島では、もとの世界から流れ着いた人々が街を築いて暮らしている。主人公は街の人々のために、島から出る方法を探すことになる。
2人の絆が力になるフュージョン!
本作のバトルはターン制で進行する。ターンごとに補充されるAP(アクションポイント)を消費して技を繰り出そう。APが貯まっていれば、より威力の高い技を放つことができる。
出会った仲間たちから相棒を選んで冒険に出発し、2人で戦うことになる。「フュージョン」ゲージが満タンなら、相棒のモンスターと合体することができる。2人の心を1つにして戦う、熱いバトルだ。

相棒に関連したクエストをクリアし、一緒にバトルをするうちに「交流レベル」が上がり、フュージョンしたときの力が強くなっていく。本作の特長として、相棒と旅をしている感じがよく出ていて、例えばキャンプやカフェでひと休みするときにちょっとした会話があったりする。

一気に攻めてモンスターを記録!
モンスターをテープに記録するには、前もってHPを減らしておき、記録している間の1ターンで適度にダメージを与えなければならない。敵の攻撃を受けると妨害されてしまう。
攻撃力を上げるバフを味方にかけたり、シールドを張ったりしておくとよい。一気に攻める作戦を立てて、モンスターの技を編成しておこう。

本作では、取り外した技を「ステッカー」として他のモンスターのカセットに貼ることができる。モンスターと技のタイプによって制限はあるものの、技の付け替えが可能なのだ。

仕組みを理解すれば、記録の成功率はぐっと上がるけれども、そこでつまずく人がいるかもしれない。序盤にそれぞれの要素を解説するチュートリアルがあるので、なるべく読みとばさないようにしよう。
ヘルプは見当たらなかったが、もし好きなときにヘルプが見られるようになっていればより親切だったと思う。
オープンワールドを自由に探索!
本作のマップとクエストはオープンワールドRPGの基本に則ったもの。拠点となる街 ハーバータウンから三方向にフィールドが広がっている。街で集めた情報をもとに、好きな順番でクエストをこなしていこう。
フィールドの移動にもモンスターから得た能力を使うことができて、序盤から滑空の能力が手に入る。さらに、泳いだり、よじ登ったりと、新たな能力を獲得するたびに行動範囲が広がり、ワクワクする探索を楽しめそうだ。
街に戻るファストトラベルがあり、遠出しても帰って来られなくなることはないので安心。

本作のアートスタイルはご覧の通り「ポケモン風」だが、クラシックスタイルなゲームではなく、オープンワールドRPGとして設計されているのが大きな差別化要素だと言える。自由に旅をしてクエストをクリアしていくシステムと、仲間たちとの絆を深めていくシナリオはうまくマッチしそうだ。
また、本作はカセットテープが登場するだけあって音楽へのこだわりが感じられる。英語ボーカルの歌が街で流れたときは、つい聴き入ってしまうほどだ。そして、「歌」自体も大きな物語の鍵となっているが、それはぜひプレイして体験してもらいたい。
きっと旅の思い出が歌と共に残るだろう。エンディングまで、見届けてみたくなるゲームだ。
基本情報 | |
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開発 | Bytten Studio |
販売 | Raw Fury |
配信日 | 2023年4月27日 / 日本語有り |
定価 | 2,299円 (Steam) |