『ハテナの塔 -The Tower of Children-』は、カードを利用したリアルタイムバトルとアドベンチャー要素が融合したゲームだ。
謎の塔の頂上に集められた子どもたちは、塔の謎(ハテナ)を解き明かしつつ、日々を生きるためのパンを求めて、塔を登るのではなく頂上から下層へと潜って探索していくことになる。
生きるために探索に向かう2人
本作では、塔の頂上を拠点として、子どもたちの中から2人パーティを組んで探索に挑む。
子どもたちはそれぞれ固定で4種類のカードを持っているので、パーティを組むことで8枚のデッキが構築される形だ。
これだけ聞くと選択の幅が狭そうに感じるが、彼らは3つの職業とさまざまな特性も備えていて、さらには探索中に救出を行うことで最大20人まで増えるとのこと。冒険に出る際の組み合わせにプレイヤーは頭を悩ませることになるだろう。
探索中にはさまざまなイベントが発生するが、そのひとつがカードを使ったリアルタイムバトルだ。常に時間が流れているので、スピーディーに判断して、有効なカードを使っていかなければならない。
攻撃・防御・回復とカードの効果はさまざまだが、例えば、敵の攻撃タイミングに合わせて「盾のカード」を使うことでジャストガードとなり、敵を一定時間スタンできるなど、リアルタイムバトルならではの戦略性がある。
また、発生するイベントは戦闘だけではなく、出会ったNPCと会話をしたり、ルート分岐があったり、宝の発見があったりとさまざまだ。暗がりに踏み込むイベントでは「松明のカード」を使って照らし出すなど、デッキが戦闘のためだけのものではないところは面白い。
ただし、カードは本作の中心となる要素だが、『Slay the Spire』に代表されるようなデッキ構築型のゲームのような奥深いカードバトルが主軸のゲームではなく、あくまでカードは物語を進めるためのツールという印象だった。
もちろん、リアルタイムでカードを自由に使える(手札のシャッフルにも特別なコストはない)ことによる独特の爽快感もあるが、裏を返すと多少ラフにプレイしても問題ないので一手ずつ慎重に進めるようなレベルの戦略性は存在しない。この点は人によって好みが分かれたり、期待とすれ違ってしまうところではありそうなので、念のためお伝えしておきたい。
カジュアルに選択と結果を楽しんでいく、まるでゲームブックのような要素が本作の魅力と捉えてもらえれば良いだろう。
パンはすべての基礎となる
本作における、重要なアイテムが「パン」だ。
探索を終えて拠点に戻るたびに1日経過して、子ども1人につき食料として1つ消費する。また、子どもの性能を別のものに変化させたり、捧げものにすることで拠点設備を拡張したり、探索中の回復アイテムや選択肢としても使うことになる。
パンは、探索中のイベント報酬や拠点の設備から入手するが、意識して集めていけばそこまで不足するようなことはない。また、パンを選ばずにより下層へ進むために、有利なカードを選ぶという選択もできる。
常にパンとなにかを天秤にかけていくことになるが、もっとも重要なものがなにかがはっきりしているので、複雑になりすぎずシンプルに考えて楽しんでいける印象だ。
謎(ハテナ)に挑む
なぜ、子どもたちだけが塔の頂上に集められているのか。下層を目指した先になにがあるのか。拠点に戻るたびに記憶を失ってしまうのはなぜか。そして、塔の中で出会う人物たちは何者なのか。
物語が進むと答えが見つかることもあるが、新たな謎も増えていく。
極端に難易度が高いわけではなく、カジュアルに楽しんでいける作品なので、普段こうした作品をプレイしない方にもおすすめだ。
基本情報 | ハテナの塔 -The Tower of Children- |
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開発 | 株式会社タストα |
販売 | 集英社ゲームズ |
配信日 | 2023年4月20日 / 日本語有り |
定価 | 2,500円(Steam) |
2,500円(Nintendo Switch) |