『Bread & Fred』は、ペンギンが相棒と共に険しい雪山の登頂を目指す、1~2人プレイのジャンプアクションゲームだ。
キャラはかわいいけれども独特な操作に慣れるまでが難しい。『Jump King』と同様に、落下すると歯止めがかからず、また登るのも一苦労。それでもチャレンジするプレイヤーが後を絶たない、実に挑戦的なゲームである。

基本は2人プレイ! 1人でも遊べる?
本作はローカルマルチプレイに対応し、SteamのRemote Play Together機能が使える。ストアページの記載によると、今後のアップデートでPtoPのマルチプレイモードも追加されるという。
一緒にゲームをするフレンドが見つからないときのために、1人プレイモードも用意されている。なんと、ただの石を相棒にして山を登るのだ。
石は移動もジャンプもできないので、ペンギンが石をかついで移動し、離れた足場に向かって石をぶん投げてからロープをよじ登って進む。やや難易度は上がってしまうが、失敗しても相棒に気を遣う必要がなく、気楽にプレイできそうだ。

では、通常の2人プレイに話を戻して、基本となるアクションを説明しよう。
ただジャンプするだけでは、2匹をつなぐロープに引っ張ってしまうため、最も高い位置まで跳べない。まずは、タイミングを合わせて2匹ともジャンプしてみよう。

相棒を振り回してからジャンプ!
最初の崖を越えるとスウィングについて説明があり、マニュアルをいつでも閲覧できるようになる。
まず、1匹は座って「固定」された状態にしておく。もう1匹はロープにぶらさがって振り子のように左、右、左……と操作して勢いをつける。「固定」されたペンギンは、振り子の力がかかっても左右にずれることがない。
続いてジャンプに移るわけだが、ぶら下がっている相棒が進行方向に振れたときを見計らって「固定」を解除して、そのまま振り子の力に引っ張られながらジャンプすると、遠くまで跳べる。


崖につかまって、次はどうする?
他には、「つかむ」アクションが必須テクニックとなる。
少しの間だけ崖につかまることができるものの、スタミナが切れると落下してしまう。

つかまっているとき、相棒がスウィングすれば、次の手がかりとなるポイントまで届くかもしれない。あるいは、スウィングの勢いを利用して飛び降りれば、狙った足場に相棒が引っかかることもある。
プレイヤー同士で相談しながら、手がかりになるポイントを見極めて、「ここにつかまってから、ああしてこうして、あっちにつかまって……」というプランを戦略的に組み立てる面白さがある。ジャンプ、スウィング、「つかむ」などのアクションを組み合わせて活路を見出そう。
タイミングや操作テクニックに左右されることもあるが、まずはプランが大事。ただ、ゲームを始めたばかりだと、アクションの組み合わせを変えれば解決できるとはなかなか気づかない。
「ジャンプのタイミング次第でなんとかなる」という思い込みでプレイしていると、失敗続きになってしまう。

基本のアクションさえ覚えれば……!
チュートリアルは少し説明不足だと感じた。もっと緩やかに難易度が上がり、実際にプレイしながら基本的なアクションの組み合わせ方が覚えられるようになっていないと、導入で行き詰ってしまうプレイヤーが出てしまうように感じた。
とは言え、本作は雪山登山らしさをうまく表現しているし、オーソドックスなワイヤーアクションとは異なる珍しいゲームシステムに挑戦している。
2人で挑む「苦行」ゲームとしてハマれそうだ。みなさんもこの夏、フレンドを山に誘ってみてはいかがだろうか?
基本情報 | |
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開発 | SandCastles Studio |
販売 | Apogee Entertainment |
配信日 | 2023年5月23日 / 日本語有り |
定価 | 1,700円(Steam) |