ジオラマ風のダークでシビアな戦場!『Bleak Sword DX』


Masa Kei
Masa Kei

2023.06.09

Bleak Sword DX』は、ジオラマのように切り取られた一角を戦場とするダークファンタジーのアクションゲームだ。暗い森、沼地、城、地下牢などのさまざまな戦場で、禍々しい怪物と対峙する残酷な世界がレトロなドット絵によって描かれる。

▲ジオラマ風の四角い空間の中で死闘が繰り広げられる

さまざまな調整と新要素を加えた決定版

今回のDX版は、2019年にApple Arcade向けに配信された『Bleak Sword』がアップデートされたものだ。

3つの新章を含む12章が収録され、新要素として、ボスの順序などがランダムに決まる「ランダマイザー」キャンペーンや、1本の体力ゲージで12体のボスと連戦する「ボスラッシュ」が追加されたうえに、グラフィックも向上しているという。

シンプルで奥が深くて重厚!

本作は、溜め攻撃、ローリング、ブロック(防御)やカウンターといった基本のアクションを覚えるだけですぐに遊べるのがよい。

ステージクリア型で、戦場が1画面に収まっていることや、挑戦しがいのある難易度が古き良きアーケードゲームを思わせる。それでいて、奥行きのある空間でドット絵のキャラが動き回る2.5Dのグラフィックを採用し、カメラワークやエフェクトにより臨場感が高まっている。

▲騎乗して走りながら戦う場面も!

スタミナの回復を待ってから攻めよう!

攻撃とブロックはスタミナを消費する。
連続で4回攻撃できるくらいのスタミナはあるので、敵1体に集中すれば倒しきれるかもしれないが、複数の敵を相手にするときは少し待ってスタミナを回復させながら戦おう。

ブロックしてカウンター攻撃!

敵の攻撃をブロックすると敵が一瞬止まり、その隙を突いてカウンター攻撃をしかけられる。このカウンターが必須テクニックと言ってもよく、敵と1対1で向き合ったときは常にカウンターで倒せるように練習しておきたいところだ。

▲ブロックした瞬間。続いて攻撃だ!

ブロックが通じない敵にはヒット&アウェイ!

「!」マークが出てからの攻撃はブロックで防げない。そういう敵には、ローリングで回避してからすぐ反撃し、またローリングで距離をとる一撃離脱の戦法が有効だ。

ローリングはスタミナ消費なしで使える。慣れるにつれて、ひらりひらりと敵の攻撃をかわし、素早く攻撃に転じられるようになっていくだろう。

▲!マークが出たらブロック不可の攻撃がくる

ヘビーアタックで迎え撃て!

攻撃をしかけてくる敵を迎撃する戦法も有効だ。攻撃と攻撃がぶつかり合ったら打ち負けるかと思いきや、そうとは限らないのだ。

攻撃ボタンを長押ししてから放つヘビーアタックが迎撃に適している。オプションで攻撃範囲を表示するように設定すれば、狙いも定めやすい。溜めている間は移動できないが、ローリングで移動してまた溜め直すことはできる。

▲攻撃範囲に入った敵にヘビーアタックだ!

こうしたテクニックが身についてくると、プレイヤーキャラが高性能で、使いこなせれば強いと感じた。

最初は何度もやられてリトライして進んでいったが、序盤をやり直すとスムーズに進めたし、上達を感じられたのが嬉しい。

連勝してXPを貯めればレベルアップ!

死亡すると、持っているXP(経験値)とアイテムを失ってしまうが、死亡した戦場をクリアすれば取り戻せるチャンスがある。連続で死亡すると取り戻せなくなるので、緊張感をキープされている。その代わり、死亡してもレベルダウンはせず、レベルアップで強化した能力値はそのままだ。

次にレベルアップするまでのXPを貯めるには、連勝する必要がある。
XPとアイテムを取り戻すチャンスを逃した後はもうペナルティはないので、何度死んでリトライしてもかまわない。

死亡するか、メニューから選択して戦場を抜けるとマップが表示されて、これまでクリアしてきた戦場から再開地点を選べる。実は、前の戦場に戻ってレベル上げをすることもできるので、行き詰ったら試してみよう。

ただし、XPとアイテムを維持したまま進んでいくには、再開した戦場から1つずつクリアしていく必要がある。

▲XPとアイテムは失うが、マップから戦場を選んでやり直せる

プレイスタイルに合わせてアイテムを活用!

アイテムにはHPを回復させるような消耗品もあれば、持っている間はずっと能力値が上がったままの装備品もある。中には、HPや防御力が下がる代わりに攻撃力が上がるという、他の能力値とトレードオフのアイテムもあり、どれを選ぶかでプレイスタイルの幅が広がりそうだ。

初見プレイだと死亡してアイテムを失いがちなので、アイテムがないと勝てない難易度なら困っていただろうが、その心配はなさそうだ。地道にレベル上げをしても能力値は上がるので、アイテムの有無による差は埋めていけるだろう。

▲どのアイテムを残すか、考えどころだ

補足説明しておくと、「ランダマイザー」キャンペーン、「ボスラッシュ」と「アリーナ」のゲームモードは本編クリア後にアンロックされるため、最初から幅広い遊び方ができるわけではない。

新要素によってクリア後も長く楽しめるようになったので、ぜひ本編のクリアを目指して遊んでみてほしい。


基本情報
開発 more8bit
販売 Devolver Digital
配信日 2023年6月9日 / 日本語有り
定価 1,200円(Steam)1,320円(Nintendo Switch
Indie Freaks

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