不時着した島で基地を建設して自動化を楽しもう『Nova Lands』


Masa Kei
Masa Kei

2023.06.27

Nova Lands』は、不時着した島に基地を建設する見下ろし型のオープンワールドゲームだ。さまざまな島に散らばる資源を集めて研究と建設を進め、小型のお助けロボットたちに指示して、収集と生産を自動化しよう。

▲手伝ってくれる多脚型ロボットたち

アクションRPGのような戦闘とキャラ強化!

本作には、プレイヤーキャラクターを操作して、危険な生物に銃で立ち向かうアクション要素がある。野生生物はロボットを故障させたり畑の作物を奪ったりはするが、建築物は破壊しないようだ。つまり、基地を防衛する必要はない。

RPG的な成長要素もあって、経験値がたまるとレベルアップし、スキルポイントを割り振って便利なスキルを習得できる。集めた資源をショップのエンジニアに渡すと、装備品のアップグレードも可能だ。

▲ロボットを強化すればもっと活躍してくれる!

トレーラーを見ると、巨大なボスと戦うシーンもある。戦いを回避し、平和的に解決する道も用意されているようだ。

▲戦闘メインのゲームではないが、ボス戦もあるぞ!

取っつきやすい自動化+基地建設ゲーム!

経営、サバイバルといったシビアな要素は軽めで、気軽にどんどんと基地を拡張していける。生命を維持するには、酸素にだけ気をつけていればOKだ。

ベルトコンベアや電線で施設を繋ぐわけではないので、建物の配置もあまり細かく気にしてなくていい。もちろん、材料置き場から生産施設までの距離を短くしたほうがロボットは行き来しやすいが、アップグレードでロボットの移動速度を上げると、施設間の距離もあまり問題ではなくなるのだ。

▲きれいに並べてもいいし、行き当たりばったりでもなんとかなる

ゲームを進めていくと、さまざまな収集要素がアンロックされ、楽しみ方も多彩になっていく。博物館では、資源、生産物、捕獲した生物などを寄付して展示を充実させることができる。

他の施設では、プレイヤーキャラのスキンを変更したり、家のインテリアをデザインしたりする楽しみもある。のんびり収集やカスタマイズを楽しむことができそうだ。

比較的自由に建物を並べていけるサンドボックス的なゲームが好きで、自動化もある基地建設ゲームを探している方にオススメしたいタイトルだ。

▲各島のアイテムを寄付して展示を完成させよう!

序盤の流れをご紹介!

ポッドに乗って島に不時着するところからスタート。周辺の水、木、石、鉄鉱石などの資源に「エクストラクター」から出るビームを当てて採取しよう。

乗ってきたポッドを資源に変えると、すぐに「酸素供給装置」が建設できる。酸素の原料となる水は島の植物から採取できるので、装置に補給しておこう。補給した水の残量は酸素ゲージのすぐ下に表示されている。

▲植物から水を採取して酸素供給装置に!

石を集めると、が作れる。炉に木をくべて木炭を作っておこう。木炭と石を集めてモジュール式レンガを大量に生産し、研究施設を建てよう。

最初の研究では、鉄インゴット銅インゴットを炉で生産できるようになる。最初の島で鉄鉱石を集めれば鉄インゴットは作れるが、銅インゴットの原料は見つからないので、未発見の島を探索しなければならない。

▲ツリー状になった研究を順にアンロックしていこう

新しい島をアンロックするための施設「レーダー」を建設できるように研究しておこう。レーダーの建設にも資源が要るし、島のアンロックにも資源が必要になる。さらに、島から島へと飛び移るための「ジェットパック」を研究して手に入れよう。

▲必要な資源を手に入れて新しい島をアンロックしよう!

このように、研究を進めると、ロボットによる自動化、農業、発電、より高度な素材と部品の生産などができるようになっていき、新たな研究と建設に必要な資源を求めて未知の島に出かけていくことになる。

自動化と効率化に取り組もう!

生産を自動化するためには、まず島に「ボットアンテナ」を建てておき、作業台で作ったロボットを接続する。

ロボットは3種類。資源を収集するコレクターボット、狩りとガードのモードが選べるファイターボット、建物に必要な資源を届けるロジスティクボットを使い分けよう。ひとつの島に配置できるロボットの数は3体だが、スキルを習得すると5体まで増やせる。

▲ファイターボットには、狩りかガードを指示できる

野生生物に攻撃されてロボットが故障してしまうと、プレイヤーがそばに行って修理しなくてはならない。序盤は定期的な巡回が必要になるだろう。

余った物はどうしよう?

自動化を進めると、収集した資源や生産物が余り、倉庫をたくさん作っても埋まってしまい、置き場に困るようになる。一定数を超えたものは収集と生産をストップさせればいいのだが、そのオン・オフを手動でやらなければならないのが面倒だった。

高度な炉」には生産物を収納する容器が備わっており、上限数に達すると生産が止まる。こうした機能を利用して、余剰品が地面に散らばらないようにするといい。

筆者はこうした生産自動化のゲームを初めてプレイしたので、「作り続ければ置き場に困る」という当然の結果にぶち当たり、手動で倉庫整理なんてやってるとかえって効率が悪くなってしまうというジレンマに陥った。その解決法を考えるのが腕の見せ所なのかもしれない。整理整頓できる人になりたい!

▲ロボットが集めた資源で埋まりがちな倉庫

かなり楽しめているけれど気になる点も……!

少し気になる点としては、まず、公式の触れ込みどおり「オープンワールド」と言えるかどうかである。オープンワールドというと、最初からどこにでも行けて、広大な世界の果てまで旅していけるゲームを期待する方も多いだろう。しかし、本作は島をひとつずつアンロックしていく方式で、行ける島の順番も事実上決まっているようだ。

次に、リリース直後にNintendo Switch版をプレイした方々から、終盤に負荷がかかったためか、バグのせいで安定してプレイできなかったという報告があったのも気になる。Nintendo Switchで遊びたい方は今後のアップデートをチェックしながら、環境がより安定するのを待つことを考えてもよさそうだ。

さらに、日本語翻訳の品質も高いとは言えない。
研究の名称やスキルの説明文の中に意味の伝わらないものがたまにあって、ゲームプレイに少し影響がありそうだ。

例えば、スキルの「コレクターボットいますぐ取り出す20%faster」という説明文は、fasterがなぜか英語のままだし、"COLLECTOR BOTS/NOW EXTRACT/20%/FASTER"という語順を変えられない制限のもとで無理に翻訳されたように見える。

▲「コレクターボットが採取するのが20%速くなる」ってこと……ですよね?

また、研究の"EXPLORER NEEDS 1"は「探検家の必需品 1」という意味のようだが、「探検が必要 1」という名称になっていて、意味が変わってしまっている。そして、"EXPLORER NEEDS 3"はカタカナで「エクスプローラー・ニーズ 3」になっているなど、用語が統一されていないこともある。

日本語は少しあやしいが、ツリーとアイコンを見ればわかる

とは言ってもプレイできないほどではないので、「日本語対応してくれただけでもありがたい!」とも思える。

だが、Steamのレビュー数や同時接続プレイヤー数からするとセールス的になかなか好調な出だしで、実際のところゲームの出来栄えも良いからこそ、できればもっと良い翻訳品質で楽しみたかったという気持ちも生まれてしまう。

今後、日本語ユーザーからのフィードバックを受けながら、少しずつ翻訳もアップデートしていただけると嬉しい限りだ。


基本情報
開発 BEHEMUTT
販売 HypeTrain Digital
配信日 2023年6月23日 / 日本語あり
定価 2,300円(Steam) 2,350円(Xbox) 2,390円(Nintendo Switch) 2,420円(PS4
Indie Freaks

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