キャラ育成沼へようこそ!『ミニボン』


テヌキボーズ

ミニボン』は、キャラクターの育成・強化に重点を置いた、半放置型ローグライトだ。

敵の群れを殲滅して得た戦利品を厳選し、稼いだコインでステータスを底上げ。新たな仲間をアンロックして戦列に加え、更なる強敵へと立ち向かうのである。

『ディアブロ』や『ウィザードリィ』に代表されるように、レベル上げや装備で自身を強化し、以前は歯が立たなかった強敵に挑む楽しさというのは、まさにRPGの醍醐味とも言えるだろう。

そんなRPGの美味しい部分だけを手軽に楽しめる本作の魅力に迫ってみよう。

▲鍛えた仲間たちと、群がる敵をなぎ倒せ!

味方も敵もつまんで動かせる

ゲームのルールはシンプルだ。画面右側から押し寄せる黒い人影の群れを、味方キャラクターで迎え撃つのである。

プレイヤーに与えられる戦力は、少女のような姿(実は無性別)のキャラクターと、猫に見えなくもない異形"黒猫の玉"。キャラクターは敵の群れへと突き進み、自動で戦ってくれる。なら、あとは観戦していれば良いのかと言えばそうでもない。

プレイヤーが行える支援が"移動"である。本作では、敵味方関係なく、ドラッグ&ドロップでキャラクターを好きな位置へと動かすことが可能だ。これは、戦略的に重要な意味を持つ

たとえば、"黒猫の玉"は周囲の味方のHPを徐々に回復してくれるが、自力では移動できない。そこで、味方が常に支援を受けられるよう、適切な位置へと動かしてやる必要がある。また、遠距離攻撃タイプの敵を味方のど真ん中に放り込み、全員でフルボッコ……なんてこともできるのである。

▲遠距離野郎だ!囲め、囲めー!

理想に近づく第一歩

キャラクターの育成・強化手段は、レベルアップ、装備スロット強化、装備品の三つ。順に見ていこう。

レベルアップは、『ディアブロ』を始めとするハクスラでよく見かけるタイプだ。レベル上昇時に獲得したポイントを、能力値へと割り振り成長させていく。重い一撃で敵を撃破、あるいは手数で勝負など、自分の思い描くキャラクター像へと近づけていこう。

装備スロット強化は、やや特殊だ。敵を倒して稼いだ"猫コイン"を消費し、右手、左手、頭、身体、両脚といった装備部位そのものを強化できる。

右手であれば攻撃力、身体であれば物理防御が強化され、該当部位の装備品ステータスへと加算されるわけだ。この強化は全キャラクター共通なので、特に序盤では効率の良い強化手段と言えるだろう。積極的に活用していきたい。

▲強化するほどコストも上昇していく

より強い装備を求めて

装備品は、敵を倒すとたまにドロップする。装備自体の基本性能に加えて、攻撃速度や生命力へのボーナスといったランダム効果が付与されていることもあるので、十分に吟味してキャラクターの長所を伸ばそう

また、装備品にはレアリティが設定されており、もちろんレア度が高いものほど高性能だ。ごくまれに平均を大きく上回る格上レア装備を拾うこともある。筆者はこういう"ぶっ壊れ性能"装備こそがハクスラの醍醐味と思っているので、ドロップ品漁りに余計に熱が入ってしまった。

本作のユニークな点としては、"目"や"髪"さえも装備扱いとなっている点だろう。ときには"強さ"と"ダサさ"を天秤に賭けて悩む羽目に陥ることも。

なお、ゲームが進むと、装備に任意の外見を与えることも可能となるので、見た目にこだわりたい向きも安心して欲しい。

▲強さとダサさどっちを取る!?

果てなき闘争に挑め

こうしてひたすら敵を倒しながら、キャラクターの強化を進めていくのが、本作の基本的な流れだ。

装備品の外見を記録する図鑑も用意されており、図鑑を一定数埋めるごとに新たな仲間がアンロックされてゆく。戦力を強化しながら、さらなる難敵に挑もう。

ちなみに、ウェーブ制で攻め寄せる敵の一団を殲滅すればステージが一つ進むのだが、Steamの実績を見る限り、少なくとも5000以上のステージが用意されているようだ。戦力不足で以前のステージに戻ることもしばしばなので、相当なボリュームといえるだろう。

また、育成上限は不明だが、本稿執筆時点でレベル1万、能力値は1億越えのキャラを抱える猛者プレイヤーも居るようである。

延々とキャラクターを育成・強化するのが好き!それがお手軽に楽しめるなら、なおヨシ! という方はぜひチェックしてみて欲しい。

基本情報
開発 怪力猫
販売 怪力猫
配信日 2023年6月5日 / 日本語あり
定価 1,200円(Steam
Indie Freaks

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