【BitSummit 2023】注目の3タイトルを一挙にご紹介! 3DパズルアクションからSF ジュブナイルまで!『CASSETTE BOY』『Dome-King Cabbage』『星のハルカ』
2023.07.19

2023年7月14日〜16日に京都みやこめっせにて開催された「BitSummit Let’s Go!!」で試遊した面白そうなタイトルや注目タイトルから、3本をピックアップしてお届けしよう。
なお、いずれも開発中のタイトルであるため、リリース時期はまだまだ先で、Steam上にストアページが公開されていない場合もある。もし気になるタイトルがあれば、ぜひウィッシュリストへの追加や、公式Twitterアカウントをフォローするなどして続報を待ってほしい。
CASSETTE BOY
2Dのようだが、実は3DというパズルRPG。開発は、株式会社Wonderland Kazakiri(ワンダーランドカザキリ)の代表である誉田潔氏が個人で手掛ける。
3Dなので画面を左右に回転して視点を変えることができるのだが、画面を回転させたことで建物やオブジェクトに隠れてプレイヤーの視界から見えなくなった物体は、ゲーム内においても文字通り"存在しないもの"として扱われる。
例えば、行く手を阻むように立つ邪魔なNPCを、画面を回転させて見えない位置に持ってくることで「そこに居ないもの」として通り抜けることができるわけだ。

この「シュレディンガーシステム」と名付けられた仕組みを主軸に構成されたパズルが散りばめられたマップを、プレイヤーは頭をひねりながらくぐり抜けていかなければならない。
今回の試遊版では積極的にヒントが示されるようなものではなかったため、かなり頭をひねらないと攻略することができなかったが、歯ごたえのあるユニークなパズルゲームが好きな方にはおすすめしたい。
『CASSETTE BOY』は、2024年のリリース予定で開発中。プラットフォームはSteam、Nintendo Switch、PlayStation 5での配信を予定している。

Dome-King Cabbage
すでに5年以上にわたって開発が続けられている、モンスター収集RPGの世界を舞台としたビジュアルノベルゲーム。クリエイターのJoe Buchholz氏による個人開発スタジオ"Cobysoft Co."が手掛ける。
インディースピリッツあふれるクリエイターたちは、強く輝く独自の世界を持っているものだが、まれにその極みのようなところに立たれている方がいて、本作もそうしたものの1つだ。

紆余曲折を経て、2023年7月3日に産経デジタルより設立が発表されたインディーゲームをメインとするパブリッシャー「HYPER REAL」の取り扱いタイトルとして発表されたことで、再び驚きを持って迎え入れられたことは記憶に新しい。
今回、同社のブースでトレーラーそのままの独特の世界観をビジュアルノベルとして体験することになった。しかし、謎の巨大なピンク色のカニとの邂逅を経て1つの宇宙を滅ぼす選択をした直後に、突如として始まる同名の「ゲーム内ゲーム」に触れたところで、全体を把握しきれぬままにプレイを終えることになった。

なお、デモ版の翻訳は『Minoria』や『Inscription』で知られる、英日ゲーム翻訳者のRie Ihara氏が担当されていて、その映像表現にマッチしたかのような情緒的なテキストとなっているのだが、やはり全貌が見えないだけに、トレーラーから読み取れる情報を最大限取り込んで翻訳されたとの苦労を伺っている。
いまだその全貌は測り知れず、製品版がリリースされたときに、これがいったいどんな物語なのかがようやく語れるようになりそうだ。リリース時期は未定だが、マイペースに開発は続けられているということなので、いつかのその日を待ちたいと思う。

星のハルカ
主人公ユウキと不思議な少女ミーヤが宇宙を舞台に冒険するSFジュブナイルRPG。クリエイターの斉藤敦士氏とSHIMO氏による、開発スタジオ"スタジオミミナ"が手掛ける。
今回の試遊プレイでは、主人公が住む星に不時着した宇宙船に乗っていた少女を回復させるために、近辺で採取できるアイテムを採りにいく、というゲーム冒頭と見られる部分が丁寧なチュートリアルとともに体験できた。

基本的なゲームシステムは、オーソドックスなアクションアドベンチャーとしてフィールドを探索しつつ、敵に遭遇すればシームレスに戦闘となる。近接武器を手にし、連続攻撃を加えて最後にタイミング良くボタンを押すことで強力なコンボになるという、手に馴染みやすいアクションだ。
また、敵の攻撃をよく見て回避することでダメージを受けないよう立ち回っていくことになるが、回復手段も十分にあり、難しすぎず程良い難易度という印象だった。今回は試遊プレイに制限時間が設けられていたこともあり、巨大なボスを倒したところでちょうどタイムアップとなった。

前作『ジラフとアンニカ』でも見られた、全体的に柔らかいタッチの作品となっていて、比較的低年齢層のプレイヤーからでもストーリーとバトルの両方を楽しめそうな内容となっていた。本編では、コミック風のストーリーパートとともに、TVアニメ風の演出が展開される全10話構成となるそうで、今回体験した舞台から広大な宇宙へと旅立っていくのだろう。
『星のハルカ』は、2025年のリリース予定で開発中。プラットフォームはSteamでの配信を予定している。
