2023年7月14日〜16日に京都みやこめっせにて開催されている「BitSummit Let’s Go!!」出展タイトル『青十字病院 東京都支部 怪異解剖部署』のブースレポートをお届けしよう。
同タイトルは、2023年7月3日に産経デジタルより設立が発表されたインディーゲームをメインとするパブリッシャー「HYPER REAL」の取り扱いタイトルとして発表されたばかりで、記憶に新しい方もいらっしゃることだろう。今回のイベントでは同社ブースでの出展となる。
プレイレポート
『青十字病院 東京都支部 怪異解剖部署』は、"Furoshiki Lab.(フロシキラボ)"が開発を進めている、1999年の日本が舞台のジャパニーズホラーノベルアドベンチャーだ。
本作は、都市伝説に登場する怪異が具現化することによる事件が多発している日本が舞台。それらの怪異を究明しようとする組織「青十字病院」の一員としての日々が描かれる。
ストーリーはエピソード形式になるとのことで、「民俗学」「都市伝説」「怪異」といったさまざまな要素が絡まり合っていくが、やがて真相へ向けて収束していくのだという。
今回、ブース内の試遊台ではストーリーの冒頭部分と思われるパートをプレイすることができた。
ビジュアルノベル形式なので、画面上にキャラクターを見せた状態でテキストベースのストーリーが進んでいく。
絵とセリフのみで展開される作品もあるが、本作は情景描写がしっかりとしていて、読ませる文章という印象を受けた。これはビジュアルだけでなく、読むことでもその世界を体験したいプレイヤーにとって好ましいものだ。
しかし、終始テキストを読み進めるだけではない要素もある。
それが"怪異"の観察と解剖だ。捕まえた怪異を細かく観察し解剖することによって、その生態などを突き止め、事件を解決に導くヒントを得る。
解剖台に置かれた怪異の隅にはレントゲン写真があり、透かしてみることで当たりをつけて切り開き、内側を覗き見るのだ。
まだ開発段階ということもあり、今回の試遊ではマウスでなぞることで解剖を行ったが、ブースに立たれていたヘッドディレクターの田平氏によれば、製品版ではメスや鉗子といった手術道具を用意したいとのことだった。
また、メスを入れられる回数が決まっているのだが、まずどう切れば良いかわからず失敗を重ねてしまった。これも最初は補助的に切るラインを見えるようにする、などの改善を検討されているとのことだ。
本作では魅力的なビジュアルのキャラクターたちが登場するが、彼らの特徴的な名前もあるものになぞらえて名付けられているので、気づいたプレイヤーは思わず笑みがこぼれてしまうのではないだろうか(実際に自力で気づいた方もいらっしゃるとのこと)。
製品版は2024年のリリース予定とまだ先のことではあるが、日本が舞台ながらも現実から離れたこの不思議な世界観の作品の完成が心から待ち遠しい。
広がるFuroshiki Lab.の世界
現在、同スタジオでは『青十字病院 東京都支部 怪異解剖部署』に加え、Kickstarterで資金調達に成功した『Carta Marina』をはじめとして、『LIGHOST HOUSE』や『Prayerplayシリーズ』など複数の開発プロジェクトが進行している。
さらにもう1タイトル『Mirror Amusement Park』も進行していたが、こちらは諸事情により今年3月にプロジェクトの中止が発表されている。
精力的に企画・進行されているイメージがあるが、今後もますますの活躍に注目したい。
基本情報 | 青十字病院 東京都支部 怪異解剖部署 |
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開発 | Furoshiki Lab.(フロシキラボ) |
販売 | HYPER REAL |
配信日 | 2024年予定 / 日本語有り |
定価 | 未定(Steam) |
基本情報 | Furoshiki Lab. |
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公式サイト | furoshikilab.wixsite.com/furoshikilab |
公式X(旧Twitter) | @furoshiki_lab |