
『ドールエクスプローラー』は、前人未到のダンジョンを舞台に財宝を求めて冒険に挑む、デッキ構築型ターン制ストラテジーゲームだ。
本作は、2021年1月23日にSteamでリリースされた『ドールエクスプローラー プロローグ』から続くストーリーの本編であり、ゲームシステムにさまざまな手が加えられた完全版。そして、シリーズの前後関係としては、2021年12月21日にリリースされた『ウィッチエクスプローラー』の前日譚にあたる。
前作『ウィッチエクスプローラー』では、タワーディフェンスを主軸とするゲームシステムで、魔女ティア・魔法生命体ドール・命の精霊マァトによる精霊を巡る冒険が描かれた。今作はまだマァトと出会う前の物語となり、ティアとドールに、魔族の王女リリスを加えた3人での冒険が繰り広げられる。

前人未到のダンジョンに挑め
本作の舞台となるのは、莫大な金銀財宝が眠ると言われる前人未到のダンジョンだ。だが、そこは毒ガスと魔物に満ちているため、生身で侵入することは叶わない。
魔法生命体のドールは問題ないのだが、魔女のティアはそうはいかない。そこで、同じくダンジョンに探しものがあるらしい、魔族の王女を名乗るリリスの身体を借りて共に探索に挑むことになる。ただし、不死の魔犬ヘルハウンドの姿として……。

ダンジョンは階層毎に複数のステージに分かれていて、各ステージは1グリッドずつ進む横スクロール方式。ルート上に立ちふさがる魔物を倒して突き当たりに到達すればステージクリアとなり、最終的にすべてのステージを攻略すればその階層は踏破となる。
この際、すべての行動(アクション)はカードで決定される。ターン毎にデッキから総コストの範囲内で手札を引き、そのカードの効果に応じた行動が行われるとプレイヤーターンは終了。魔物のターンを経て、再びプレイヤーターンへと戻る。これが本作の主軸となるゲームシステムだ。

カードを駆使して難所を突破しよう
カードの効果はさまざまで、「移動」は1グリッド前進。「ジャンプ」は跳躍して2グリッド前進し、トラップや穴を飛び越せる。「ナイフ」は前方グリッドに攻撃を加える。「キック」は前方グリッドに攻撃を加えて1グリッド後退(ノックバック)させるなど、バリエーションは豊富。また、それぞれのカードの下にある数字をコストとして消費する。
例えば、魔物の攻撃範囲内のグリッドでターンを終えると、魔物のターンで必ずダメージを受けてしまうため、自ターンの最後にキックで後退させておけば攻撃を受けないという状況が成り立つわけだ。

また、ステージには「真下に留まると落ちてくる"つらら"」や「毒の水たまり」などのトラップもあり、油断するとダメージを受けてしまうが、同様に魔物も影響を受けるので、うまく活用すれば有利に働くだろう。
いかに的確なアクションを組み合わせて、消耗を抑えつつ、魔物を殲滅して突き当たりに到達するかというロジカルな思考が問われるところが面白い。

プロローグからのブラッシュアップ
冒頭で触れたとおり、本作は『ドールエクスプローラー プロローグ』から続くストーリー本編であり、ゲームシステム的にもさまざまな手が加えられた完全版となる。
プロローグを既にプレイされている方はおわかりだろうが、以前はHP(体力)の概念がなく、1ミス=即アウトという図式となっていた。このため、誰がプレイしても限られた最適解の行動パターンに行き着くような印象があった。
だが、完全版となる今作ではHPの概念が追加されたことで「リスクを冒して、より価値のあるリターンを得る」という選択ができるようになった。また、ティアがサポートキャラとして同行するようになり、MPを消費して魔法でサポートをしてくれるなど、戦略の幅が大きく広がっている。

冒険の拠点となるホームでは、ダンジョン探索で手に入れたお金や素材を使って、カードの初期性能の強化、カード同士を組み合わせたコンボアクションの習得、キャラクター性能をアップする施設の拡張などが可能。
また、前作のプレイヤーにはお馴染みだが、今作にも「料理(食事)」が追加され、キャラクターに有利な効果を与えてくれるが、それ以上に現実のプレイヤーの胃袋すら刺激するビジュアルは一見の価値がある。

他にも、ダンジョンのロケーション拡張、カードや魔物の種類の追加、ダンジョン内ショップの実装など、多数の要素が詰め込まれている。
プロローグをプレイしておくと物語をより楽しむことができるので、そちらも併せておすすめしたい。既にプレイされていて物足りなさを感じていた方も、大きな進化を経て完全版となった本作にてダンジョンの深淵を目指してみてはいかがだろうか。
基本情報 | ドールエクスプローラー |
---|---|
開発 | Pico Games |
販売 | Pico Games |
配信日 | 2023年8月11日 / 日本語有り |
定価 | 1,200円(Steam) |