『モリシューター!のぞみ』は、強敵のパーツを狙ってモリを撃ち込み、引っ張りながらショットで攻撃する横スクロールシューティングゲーム。
開発元Wandering Wonderの『パズルバトラー!みらい』に続き、多額の借金を背負った「負債十傑(ふさいじゅっけつ)」に名を連らねた女のコたちが今回も活躍する。
カエルにさらわれた「ゆめちゃん」を助けに行くという短くて分かりやすい導入のあと、鳥型の戦闘機に乗って、わらわらと飛んでくる鳥、昆虫、空飛ぶ魚などをひたすら撃つという、ゆるくてポップで賑やかな世界観だ。

古き良き時代の思い出が詰まってる!
本作には、80年代後半の名作シューティングゲームへの思い入れが随所に感じられる。ショップが空中で営業しているのは『オーダイン』、ステージ3に巨大戦艦が出てくるのは『R-TYPE』を思わせる。ほかにもいろいろ小ネタが仕込まれているようだ。


筆者はこうした古き良きネタを見てつい嬉しくなってしまうが、懐かしさだけでなく「モリで引っ張りながら撃つ」という独自の要素を引っさげて現れた本作の基本的なゲームシステムをここでご紹介したい。
モリを使えば狙ったパーツを壊せる!
強敵に対しては、パーツを狙ってモリを撃ち込み、そのまま引っ張り続けて攻撃しよう。砲台のついた部位を破壊したり、装甲をはがしたりすると戦いを有利に進められる。巨大な敵をバリバリと解体するのが気持ちいい!
モリを撃ち込むと、パーツに向かって通常より強力なショットを放てる。さらに、パーツに接近するほど高得点が狙えて、敵が落とす通貨(ジェム)も高額なものになる。
ただし、引き寄せたパーツに衝突するとやられてしまうし、間近から放たれた弾に注意しなければならない。ずっと引っ張っていると画面端に追い詰められてしまう。いったん離してから、モリを撃ち込み直すのも手だ。ハイリスクなぶん、得点やお金のリターンも大きいという仕組みとなっている。


ステージをひとつずつ進めるクエストモード!
本作のゲームモードは2つあり、アーケードモードはステージ1から順に進んでいく伝統的なスタイルだが、クエストモードはワールドマップからステージを選んで繰り返し遊ぶことができる。
最初はチュートリアルステージとステージ1しか選べないものの、ジェムを貯めてショップで「地図」を買うと、次のステージに行けるようになる。ショップには武器の素材も売られていて、ステージによって品ぞろえが異なる。

ゲームを進めると開放できる「ファクトリー(Factory)」では、集めた素材で新しい武器を作成できる。跳ね返り弾や壁を貫通する弾など、特殊な武器も試してみたいところだ。
買い物のためにジェムを稼いだり、武器の素材を集めたりしながら同じステージを繰り返しプレイするうちに、撃破率を上げてハイスコアを目指す練習にもなるだろう。ステージひとつクリアするだけでもいいので、短い時間を見つけてサクッと遊べるぞ。

選べる3つの難易度! 敵の弾が怖くないモードも
難易度は、適度に歯ごたえがある「Normal」と腕に自信がある方のために「Hard」があるだけでなく、本作には初心者も含めて誰もが楽しめる「Easy」が用意されている。なんと、弾の代わりにスイーツが飛んでくるようになり、集めてスコアが稼げるのだ。ただし、敵本体にぶつからないようにだけ気をつけよう。

どのボタンを使えば操作しやすい?
少し気になった点は、PC版のリリース時点ではキー割り当てを変更する機能がなかったことだ。本作は、モリで引っ張っている間ずっとボタンを押しっぱなしにする必要があるため、ボタンと指の配置が特に重要である。
※追記(2023年10月7日)
10月7日のアップデートにより、ボタン割り当ての変更が可能になり、よりプレイしやすくなった。
Xboxコントローラーのボタン配置で説明すると、左からXボタンが連射、Aボタンがショット/長押しでモリ発射、Bボタンがボムがデフォルトの配置になっている。
最初、筆者は連射のXボタンを押しっぱなしにしつつ、モリを発射するときはAボタンを押すというスタイルだったが、ボムのBボタンがとっさに押せなくて困っていた。
慣れてくると、連射のボタンはあまり必要なさそうで、YボタンもAボタンと同じ機能だと分かったため、親指の先でYボタンを押し、親指の腹でボムのBボタンを押すことにした。
自分のスタイルを確立するまでは試行錯誤が必要で、ボタン割り当てを変更する機能があれば……と感じた。だが、それもアップデートで改善されたため、これからプレイする方はより遊びやすくなったはずだ。
基本情報 | モリシューター!のぞみ |
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開発 | Wandering Wonder |
販売 | Wandering Wonder |
配信日 | 2023年10月1日 / 日本語有り |
定価 | 1,380円(Steam) |