デッキを組みながら文明崩壊後の世界を探検せよ『Shambles』


Masa Kei
Masa Kei

2023.10.12

Indie Gemは、リリースを控える期待の作品群から、明日を煌めく原石のようなタイトルを発掘し、デモ版を元に紹介していくコーナー!


Shambles』は、地下施設から出てきた探検家となり、文明崩壊から500年後の変容した世界を巡るデッキ構築型ローグライトゲーム。テキスト中心のRPGで、選択肢を選んで進行するのが特徴だ。

本作は日本時間2023年10月10日からスタートした「Steam Nextフェス」10月エディションに参加している。さっそくデモ版をプレイしてみた感想と、基本的なゲームの流れをご紹介したい。

記事執筆時点ではベータテストバージョンとのことで、ワールドマップで選べる行き先が一部制限されている等、製品版と異なる点もある。ストアページによると、リリース日は2024年4月予定のようだ。

Shambles on Steam
“The world you once knew is gone.”Leave your bunker and explore a world that’s gone through 500 years of change. Witness countless stories and intriguing events with your own two eyes. Will you bring peace to the world outside? Or march it towards its ruin? Everything is up to you.
▲人々が地下に避難した経緯がオープニングで描かれる
▲地上に広がる未知の世界を探検しよう

チュートリアルは独立したエピソード

地下にある「バンカー」から地上へ出るまでのエピソードがチュートリアルとなっており、獲得したカードや育成ポイントは本編に引き継ぐことができない。戦闘の難易度は易しめなので、肩慣らしのつもりでチュートリアルを遊んでみよう。

主人公キャラクターを選んでゲーム開始。同じ班の探検隊員2人に起こされ、まずは訓練場に行って模擬戦闘をする。

戦闘は、ターンごとに与えられる行動力を消費して手札を選び、敵にダメージを与えたり、防御の数値を得たりする。『Slay the Spire』でお馴染みのカードバトルだ。

▲初期状態だと毎ターンの行動力は3。コスト1や2のカードを選んで行動

訓練の日々は突然に終わり、主人公たちは先発隊として地上の探検に向かうことになる。地下10階から地下1階への道のりにはさまざまな施設がある。分岐したマップから行き先を選び、訪れた部屋を調べるかどうかを選択し、ときには遭遇した敵と戦わなければならない。

▲地上を目指し、どのルートを進むかを選ぼう

シビアな状況で選択を迫られる!

本作では、挿絵つきの小説のようにテキスト主体で状況が描写され、差し迫った選択を突きつけられることがよくある。

例えば、怪物に襲われた仲間2人のどちらを先に助けるかという選択によって、救出が遅れた仲間は負傷してしまう。仲間2人のカードがそれぞれ手に入るが、負傷した仲間は本来の力を出せないカードとなる。

▲探検隊で同じ班の仲間、どちらを先に助ける?
▲後回しにしたほうの仲間が、負傷したカードに

育成ツリーと装備でキャラクターを強化!

主人公には、体力、筋力、素早さ、知能の4つの能力値がある。能力値上昇やスキルが順につながっている「育成ツリー」で、育成ポイントを消費して主人公を強化していこう。

また、「装備」もツリー状になっており、所持金を消費して購入できる。剣、杖、弓などの各系統の装備を順に購入していき、強力な武器や防具を手に入れよう。

▲レベルアップしたら育成ポイントを割り振ろう
▲つなげていくようにして順に装備を買おう
▲装備品を見るとファンタジーRPGのような世界観だ

新世界の勢力争いとさまざまな結末を目撃せよ

500年経って外の世界がどうなったのか、その一端がトレイラーからもうかがえる。甲冑を着た騎士や、杖を振るって電撃を放つ魔法使いのような敵と戦うこともあり、ドラゴンのような巨大な怪物も存在するようだ。旧文明の科学技術を継承した人々もいるかもしれない。

ストアページによると、主人公が勢力戦争の重要人物になることもあるという。地上の世界には複数の勢力があって、どの勢力に味方するかという分岐がありそうだ。

▲騎士たちとの戦闘。プレイヤーの手札には攻撃魔法が!
▲魔法を使う敵たち。魔法が発達した文明のようだ。

少し気になった点は、デモ版では本作独自の魅力が若干伝わりにくいかもしれないということだ。

地下施設から出ていく導入、デッキ構築、戦闘システム、育成ツリーなどが、有名タイトルと似ていることに気をとられてしまいがちである。それらの要素を組み合わせた面白さは本作にあるとしても、他で味わえない面白さは何だろうか?

まずは、テキスト中心のRPGというのが懐かしくも新しい。往年の「ゲームブック」を彷彿とさせる。選択肢によってどう物語が分岐していくかを想像して、「ここで、この選択肢を選べば……」と可能性を探っていくのが好きな方は楽しめるに違いない。

しかも、本作はマルチエンディングを謳っている。図鑑には「探検を断念」「バンカーに帰還」といった探検結果が、なんと57種類も登録されるようだ。さまざまな結末を見て図鑑を埋めていきながら、広大な世界を隅々まで探検し尽くすことに、本作の魅力を感じられるのではないだろうか。ゲームの完成を楽しみに待ちたい。


基本情報 Shambles
開発 EXLIX
販売 EXLIX
配信日 未定 / 日本語有り
定価 未定(Steam
Indie Freaks

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