最強デッキを組んで迫りくる敵にトラップコンボを叩きこめ!『CD 2: Trap Master』


テヌキボーズ

CD 2: Trap Master』は、デッキ構築型のタワーディフェンス・ローグライトだ。

Steamにて高い評価を獲得した『Candy Disaster』の続編となる本作は、これまでの明るいイメージから一転。ダークな世界観となり、さらに評判の良かったタワーディフェンス要素を引き継ぎつつ、『Slay the Spire』に代表されるデッキ構築要素を取り込んだ野心的な内容へと一新された。

本作ではトラップやスキルが「カード」となっており、デッキ内から手札としてランダムに配られる。これらのカードを駆使して敵の進軍を阻止し、自陣を守りぬくのが目的となるわけだ。

もちろん、前作までのトラップコンボで敵を殲滅していく楽しさは健在。単体では貧弱な効果しか持たないトラップであっても、環境や他トラップと組み合わせることで強力な罠へと変貌するなど、プレイヤーの創造力が試される一本になっている。

CD 2: Trap Master on Steam
Become THE Trap Master - play your deck of lethal traps to mow down waves of bizarre creatures and protect your altars! Craft a unique deck of traps and powers, discover treasure of surprise effects, and guard a different base each time until you are ready for the unforgiving boss.
▲押し寄せる敵をトラップで撃退せよ!

ルート選択が運命を分ける

本作は探索とバトルパートに分かれており、探索パートでは、タワーディフェンスバトルやランダムイベントに対処しながら、ボスの居るゴールを目指して旅を続けることになる。このあたりは、デッキ構築型ローグライト好きの方にとってはおなじみの流れだろう。

資金に余裕があるなら、鍛冶屋やショップなど有料でカードを強化、あるいは購入できる場所が多いルートを選んだほうが有利だろうし、デッキ構成に不安があるなら「エリート」と呼ばれる強敵が出現するバトルは避けるのが賢明だろう。もちろん、リアルラックに賭けてランダムイベントの多いルートを進むのも手である。

ちなみに、現在地に隣接するバトルイベントは、出現する敵の種類を確認できる。たとえば対空攻撃が貧弱なのに、空を飛ぶ敵が多く出現するバトルに挑んでしまった! といったことがないよう、移動先は十分に吟味しよう。

いずれにせよ、ルートを制する者がゲームを制するのである。自分の状況と照らし合わせながら、最適と思われる道を切り拓いていこう。

▲数手先を見据えてルートを選ぼう

タワーというかトラップディフェンス?

バトルパートは、タワーディフェンス方式。敵陣地から敵が次々と出現し、こちらの陣地を目指して進軍してくる。そこで、プレイヤーは敵の侵攻ルート上にトラップを設置して進軍を妨害し、味方陣地を守り抜くわけである。

戦いが始まると、まず、デッキの中からランダムに選ばれた5枚のカードが配られる。その限られた手札の中からトラップカードを選択して戦場へと配置するわけだが、ここで注意すべき点がある。

各カードには消費エナジーが設定されており、所有エナジーの範囲内でしかカードの使用ができないのである。うっかり高価なトラップを設置してしまうと、エナジーが貯まるまで何もできなくなるので気を付けよう。

しかも、各トラップは発動してから再利用可能となるまでクールダウンが必要となる。

たとえ、一撃が強力な罠であっても、大量の敵が押し寄せれば「討ち漏らし」が出てしまうだろう。敵が自陣へと到達するたびに、こちらのライフは削れていく。もちろんゼロになればゲームオーバーだ。つまりは、エナジーの使用は計画的にということである。

▲ライフがゼロになると悲惨な結末が…

守りの要衝を見極めよ!

カードはトラップ以外にもさまざまな種類が用意されている。

たとえば、スキルカードは範囲内の敵を凍結させたり、敵をスタート地点に戻したりするなど、特殊な効果を発動できる。強化カードは、敵の移動速度低下や、罠の破壊力上昇といった具合だ。これらのカードも発動にはエナジーが必要となるため、戦況を見ながら適切なタイミングで使用していこう。

なお、エナジーは時間経過で回復していくし、手札の引き直しも長めのクールダウン後に行うことができる。判断ミスした場合や、カードの引きが悪くとも即座に詰むことはないので安心だ。

戦場マップは自動生成で、バトルごとに変化する。赤線で示される敵の侵攻ルートを見ながら戦略を立てよう。

たとえば、かならず敵が通る要衝にトラップを設置すれば、より効率的に敵を排除できるだろう。「リバウンド」のように敵を離れた場所へと弾き飛ばせるトラップもなかなか有用で、罠の密集地帯へと敵を押し戻したり、水の中へと投げ込んで一撃死を狙ったりすることも可能だ。

▲ボス「銭ゲバ&拝金太郎」との死闘

あらゆる強化のチャンスを活かそう

旅を進めるほどに多種多様な敵が出現するようになり、戦いも一筋縄ではいかなくなる。戦力を強化できるチャンスは見逃さないようにしよう。強化にはいくつかの手段がある。

マップ上に点在する休息所では、バトルで減少したライフの回復か、カードのアップグレードどちらかを選べる。アップグレードは、デッキ内から指定したカードの性能を向上させることが可能だ。

鍛冶屋では、お金と引き換えにカードへ「刻印」と呼ばれる特殊な属性を付与できる。シンプルにトラップの破壊力を引き上げるものから、罠の犠牲者に毒や炎上といった継続ダメージをもたらすもの、移動速度を低下させるものなど、内容はさまざまである。

旅の途中で特殊な効果を持つ宝物を手に入れることもあるだろう。これらの品々は、受けたダメージを20%の確率で無効化してくれたり、戦いを終えるたびに追加で金貨を得られたりするなど、間接的に旅を楽にしてくれる。

ショップでは、新たなカードや宝物を購入できるほか、デッキから不要なカードを除去することもできる。そうすることで、他の有用なカードの出現率を高められる。

強化を使いこなせば、困難な旅路もいくらか楽なものになるはずだ。

▲ショップの品ぞろえは抜群!

目指せ、至高のトラップマスター!

タワーの代わりにトラップで敵の群れを撃退するユニークな本作。

デッキ構築要素が加わったことにより、欲しいトラップが手札になくて代替案を模索したり、戦場マップがランダム生成で敵の種類も多彩なため、常に新たな戦略が求められたりと、試行錯誤の繰り返しが楽しい作品だと感じた。

一方で、メタプログレッション(※ゲームオーバーになっても、次回に強化やアンロックを持ち越せる)要素がないため、プレイヤースキルを磨かないと勝利が難しい点は賛否両論あるところだろう。

本稿執筆時点で早期アクセス中ではあるものの、既に基本となる部分は完成している状態で、今後はコンテンツの拡充やプレイアブルなキャラクターの追加などを行っていく予定だという。

無料のプロローグ版も公開されているため、気になった方はぜひともチェックしてみて欲しい。

基本情報 CD 2: Trap Master
開発 ACE Entertainment
販売 ACE Entertainment, Erabit
配信日 2023年11月13日 / 日本語あり
定価 1,700円(Steam
Indie Freaks

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