『Pygmalion』は、盤上に並んだ同じ色のブロックを合成して消すパズルゲーム。色を混ぜたり、ブロックを分離させたりして色を自在に操ろう。コメディタッチのストーリーもあり、研究室に入った学生が感情を持つロボットの研究に関わっていく物語となっている。
本作は「東京ゲームショウ2023」に「Selected Indie 80」の枠で出展された。筆者はブースを訪問して開発チームに取材したことがあり、本作の日本向けプレスリリース配信もサポートしている。
PC(Steam)版の早期アクセスが2023年11月24日に開始される。
早期アクセスの段階で、480のパズルステージと120のストーリーエピソードが収録され、軸となるストーリーとパズルが楽しめるという。平均プレイ時間は12時間以上を想定しているとのこと。約7か月の早期アクセス期間が予定されており、追加のストーリーエピソード、マップカスタムシステム、週間パズルモードなどのアップデートが計画中のようだ。



ロボットの感情に発生したバグを除去しよう
主人公の男の子は、貼り紙の募集を見て研究室にやって来て、助手「セレナ」に強引に勧誘され、ロボットの感情のエラーを除去するパズルのような作業を手伝わされる。プレイヤーがチャレンジするパズルは、研究中のロボットの感情と結びついているのだ。
さまざまな色のブロックは「コア」と呼ばれ、赤は情熱や怒り、オレンジ色は希望や恐れといった感情を表していて、ロボットの感情アルゴリズムで発生したバグを形にしたものだ。ロボットが溜め込んだ感情を取り除いて、故障を防がなければならない。

ブロック同士をぶつけてスッキリ片付けよう
ブロックを動かして、同じ色のブロックにぶつけると消すことができる。ブロックを動かせる回数はステージごとに決められているので、効率の良い最短手順を見つけよう。すべてのブロックを消すとステージクリアだ。
各ステージのクリアタイムが記録され、短時間でクリアするともらえるコインを集めると何かいいことがあるようだ。瞬時に反応してスピーディな操作でどんどんパズルを解いていく快感が味わえる。

混色や分離など、色の特性を活用せよ
先のステージに進むと、異なる色のブロックを混ぜて、別の色に変えることができるようになる。三原色を混ぜるとどんな色になるのかという「混色」についてご存じの方なら理解が早いだろう。
逆に、ブロックを分離して、混ぜる前の色に分けることもできるようになるらしい。色の特性をふまえて、発想を広げていこう。ストーリーモードでは段階的に色が増え、難易度の上昇も緩やかのようで、プレイしながら慣れていくことができそうだ。



ワンコインで気軽に買える!
驚いたことに定価は500円。さらに発売記念セールで定価の10%オフで購入できる。
ストーリーにボリュームがあって、6つの言語に対応しているのに価格を抑えられているのが不思議だ。しかも、デモ版の日本語翻訳が良好で、笑える会話のかけ合いがテンポよく楽しめる出来だった。
ストーリーを中心に楽しみたい方のために、ストーリーモードの難易度はそれほど高く設定されていないようだ。一方、パズルモードには挑戦しがいのある難問が用意されている。

もちろん、ゲームの後半までプレイしてみないとわからない部分はある。序盤を過ぎてからの難易度上昇カーブが適切か、翻訳品質が最後まで安定しているかなどで評価が変わってくるだろう。
なにか欠点が見つかれば正直に書こうと思っていたのだが、序盤の30ステージを遊んだ限りは見当たらなかった。日本アニメ風の可愛らしい絵柄も魅力的なので、色を使ったパズルに興味のある方にはぜひおススメしたい。
基本情報 | Pygmalion |
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開発 | CandLE |
販売 | CandLE |
配信日 | 2023年11月24日早期アクセス開始 / 日本語有り |
定価 | 500円(Steam) |