ついに、“整理整頓”戦の火蓋が切られる! 大注目を浴びるオートバトル対戦ゲーム『バックパック・バトル』早期アクセス版プレイレポート


朝比奈 / Asahina

本作はパブリッシャーIndie Ark, 松竹株式会社と協働し、Indie Freaksが日本向けマーケティングの一部をサポートしています。

バックパック・バトル』は、バックパックに詰め込んだアイテムを整理整頓しながら、オートバトルに挑むデッキ構築型ローグライト対戦ゲームだ。ドイツを拠点とする2人組のインディーゲーム開発スタジオ"PlayWithFurcifer"が手掛ける。

本作のゲームシステムの特徴となるのは非同期のオートバトラー。オートバトラーとは、あらかじめ作り上げた戦略に基づいて、プレイヤー同士が自動で戦いを繰り広げるゲームだ。中には、そのシステムを利用したシングルプレイのタイトルも存在するが、どちらにせよプレイヤーが干渉できるのは、戦略の構築とその準備を整えるところまでとなる。

リリースに先駆け2023年5月から公開されたデモ版では、国内外のコアなゲームファンを中心にすでに大きな盛り上がりを見せていた。リリース前にはウィッシュリスト総数が500,000件を超えるなど非常に注目を浴びている。

今回、ついにその早期アクセス版がリリースされるにあたり、初めて触れる方に向けてその内容と魅力についてご紹介しよう。なお、本作は早期アクセス(Early Access)であるため、未実装のコンテンツやバグに遭遇する可能性があることは胸に留めておこう。

Steam:バックパック・バトル
アイテムを整理整頓してオートバトルに挑め! レアなアイテムを買いあさり、自分だけの強力なビルドを作り上げよう。いざ、他のプレイヤーたちと対戦だ!

手にするアイテムと配置が戦いのすべて

本作のゲームシステムは、先述のとおり非同期でのオートバトラーが主軸。

オートバトラーと言ってもさまざまだが、今作では1体のキャラクターのバックパックの中身のアイテムを駆使して他プレイヤーと戦うことになるため、そのアイテムを戦略的に整えていくことが主軸となる。

まず、固有の能力を持った「クラス(職業)」を選択する。デモ版に登場したレンジャーリーパーに加えて、早期アクセス版からの新キャラクターとしてバーサーカーパイロマンサーの計4クラスから選択可能だ。ちなみに、後述のロードマップでは5人目のクラスについても触れられている。

バックパック(インベントリ)にはクラスごとに初期武器やアクセサリなどが入っているが、さらにショップで買い物をすればさまざまなアイテムを手に入れられる。多くのアイテムを持つことで戦略に幅が生まれるが、持てるアイテム量は限られている。

どれだけ持てるかは「マス目」状で示されていて、例えば「木の剣」ならば2マス、「皮の鎧」なら6マスという具合い。アイテムを回転させるなどして、うまく空きスペースに積み込んでいくことが肝となるわけだ。

▲対戦相手のビルドを観察するのも良い経験になる

いざ戦闘が始まれば、あとは見ているだけ。バックパックの中に詰め込んだアイテムを使って実在する他プレイヤーとの1対1の勝負を見届けることとなる。

勝敗は必ずしもアイテムの総数で決まるわけではなく、攻撃や回復などアイテムごとのさまざまな効果を上手くつなぎ合わせたり、相乗効果を作り出すことで決まってくる。規定回数を超えて負けてしまうと、アイテムを失って1から再スタートとなってしまうが、その頃には試してみたい戦略のアイデアがすでに浮かんだりしていて、すぐに再挑戦したくなるはずだ。

▲手を出せないからこそ、ビルドの成果が出れば嬉しい

プレイヤー同士でのオンライン対戦(PvP)を苦手とするプレイヤーもいらっしゃることと思う。実のところ筆者もあまり好んでそのジャンルをプレイすることはないのだが、今作にその心配はいらない。

マッチングボタンを押せば、あとは待つだけ。非同期バトルのおかげで、戦闘の開始から終了まで、対戦相手とのコミュニケーション手段は一切ない。お互いにメッセージを送るような機能もないため、勝っても負けてもその結果を受け容れるだけでいいのだ。

大量の素敵なアイテムがあなたを待っている

1戦を終えるたびにショップのアイテムが更新され、新たなアイテムが棚に並ぶ。自身の狙ったアイテムや、レアリティの高いアイテムが陳列されるかは運も絡むが、これも楽しみの1つだ。

現在のアイテム総数は「243個」で、デモ版からは82個増えたようだ。クラスによって使用できる/できないアイテムが分かれているので、そのまますべてを扱えるわけではないにせよ、なかなかの物量だ。

今作におけるゲームデザインとして、とにかくアイテムの種類を増やしていくことが重要だと認識されているそうで、これらはデモ版の公開からパッチごとに着実に数を増していっている。今後も正式リリースに向けて数多くのアイテムが追加されていくだろう。

▲実装済のアイテムを一覧できる機能もあり、まだ見ぬアイテムを眺めるのも一興だ

繰り返しとなるが、今作は戦いの準備を整えるところまではプレイヤーが干渉できるが、一旦戦闘を始めればあとは勝敗が決するまで観戦するだけだ。

どんどん手持ちが増えていくアイテムをどう組み合わせて、バックパックに隙間なく詰め込み、それによってどういう出力が期待できるかを想像し、自身の意図した結果にどれだけ近づけさせることができるかというのを楽しむゲームとなっている。

プレイごとに異なるアイテムから臨機応変に戦略を積み上げ、世界のライバルたちとアイデアを競い合う。そんなシステムに興味がある方には間違いなくオススメしたいタイトルだ。

今後の計画「ロードマップ」の公開

上の画像のとおり、早期アクセス版と正式版のロードマップが公開されている。

先ほど非同期バトルの良さを語ったところだが、中にはフレンドと切磋琢磨したいプレイヤーももちろん居るだろう。そこで、追加予定の「ロビー」というシステムでは、フレンドとリアルタイムで遊べるようになるとのことだ。他にも既存の戦闘ログの機能が拡張されたり、新たな衣装も追加されたりするようだ。

そして、正式版では5人目となるクラスが追加されるというアナウンスも。説明文からはどのようなクラスか想像しづらいが、既存キャラクターよりもトリッキーな性能を備えていそうで今から楽しみだ。ちなみに、Steamページには早期アクセス期間は3~6ヶ月の予定と記載されている。

開発の軌跡を描いたスペシャルな動画

2024年3月1日には、 開発者による解説を交えたスペシャルな動画が日本語字幕付きで公開されている。

これまでの開発の軌跡をたどるもので、実は本作は当初メインではなくサイドプロジェクトとして開発されていたこと。また、デモ版の公開から大きな盛り上がりを見せるきっかけとなった出来事などが詳しく語られた内容が含まれている。

普段なかなか明かされることのない興味深い内容で、なぜ本作がここまで話題を集めているのか、その歴史も併せてご覧になってみてはいかがだろうか。


基本情報 バックパック・バトル
開発 PlayWithFurcifer
販売 PlayWithFurcifer, IndieArk, shochiku(松竹株式会社)
配信日 2024年3月8日 / 日本語有り
定価 1,700円(Steam
Indie Freaks

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