60年代のサーカスを舞台に謎を解きながら、妻と娘の行方を探す1人称サイコスリラー『REVEIL』プレイレポート


ばんじーよこすか

本稿は事前にレビューキーをご提供いただき、執筆しています。

REVEIL』は、1960年代のサーカスが舞台の1人称のサイコスリラーゲームだ。主人公はウォルター・トンプソンというサーカスで働く男で、現実と妄想の区別がつかない世界をさまっている。本ゲームの目的は、姿が見えない妻と娘を探しながら、彼の過去の出来事を思い出すことである。開発は、ドイツのハンブルグのPixelsplitが手掛けている。

本稿では、2024年3月7日に発売されたばかりの本作の魅力的なストーリー謎解き、そして、世界観についてご紹介しよう。

夢と現実の狭間で妻と娘を探し出そう

物語は、ウォルター・トンプソンが奇妙な夢から目覚めるところから始まる。彼は記憶が曖昧で、自分がサーカスで働いていたこと以外、何も覚えていない。さらに、頭の中から自身の別の声が聞こえてくる。医者に処方された強力な鎮痛薬を飲みつつ部屋を歩いていると、愛する妻のマーサと娘のドリーの姿が見当たらないことに気づくのだ。

ウォルターは、2人を探しに自宅やサーカス団の施設、寝台車へと進む。天地がひっくり返った摩訶不思議な部屋に迷い込んだり、動くはずのないマネキンに追いかけられたりしながら、彼は少しずつ自身の過去を思い出していく。

▲ウォルターの夢の世界
▲摩訶不思議な夢から覚めて

本作は、プレイが進むにつれて奇怪でグロテスクな要素が増え、色彩もサイケデリックに変化する。サイコスリラー映画の『サイコ』のように、主人公の心理的に不安定で緊張した様子が、フルボイス(英語)と、赤を基調としたグラフィックで丁寧に演出されている。

ジャンプスケアだけでなく、何が起こるか分からない恐怖も待ち受けているので、一瞬たりとも油断できない。また、敵に見つからないように足音を消してアイテムを獲得したり、追ってくる敵から逃げたりする場面もある。

1960年代のサーカスの魅力を再現

本作の大きな特徴の1つは、1960年代のサーカスやアンティークを再現した世界観だ。ウォルターはサーカスの裏方として、妻と娘はパフォーマーとして働いている。サーカスのショー会場にあるメリーゴーランドには木製の馬が並び、びっくりハウスの隣にはレトロな遊具が設置されている。

開発チームが実際に当時のアンティークを見つけ出して、それを再現した品もある。ゲーム内で集めた品は、「収集品」としてコレクションすることができるので、丁寧に周りを探索してみよう。

▲木製の馬が回るメリーゴーランド
▲実在のアンティークがモチーフの玩具
▲全部集めたくなる

本作には、パズルや謎などのギミックがふんだんに盛り込まれている。たとえば、クラシックなバイクのゲームやアンティークの玉ころがしゲームがあり、クリアしなければ前に進めないのだ。さらに、15世紀まで使われていたシトー文字の暗号も登場。何度も失敗していると難易度が下がる親切設計なミニゲームもある。

▲1000ポイント以上獲得しよう
▲筆者が何度も失敗したため、右上とその下の穴がふさがっている
▲暗号解読が必要になる仕掛けも

重厚なストーリーと骨太な謎解き、そして、鮮やかでサイケデリックなヴィジュアルの一人称サイコスリラーの本作。ぜひ部屋を真っ暗にして、ヘッドフォンをした上で最後までプレイしていただきたい。ただし、本作には薬物乱用、暴力、血やアルコールの多量摂取などの内容が含まれるので、苦手な方は注意してほしい。

また、本作のダウンロードコンテンツ『REVEIL - Funhouse Pack』には、心地よいオリジナルサウンドトラックとデジタルアートブックなどが収録されている。気になる方は、そちらも併せてチェックしてみよう。

Steam で 10% オフ:REVEIL
『REVEIL』はストーリー、謎解き、探索に重点を置いた、物語性のある一人称視点のサイコスリラーゲーム。ウォルター・トンプソンの頭の中で何が起きているのか、そして、ネルソンブロスサーカスでの彼の暗い過去がそれにどう関係しているのかを見つけ出そう。
Steam:REVEIL - Funhouse Pack
ファンハウスパックには『REVEIL』の全DLCが含まれています
基本情報 REVEIL
開発 Pixelsplit
販売 Daedalic Entertainment
配信日 2024年3月7日 / 日本語有り
定価 2,800円(Steam
3,080円(PS Store
3,100円(Microsoft Store
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