7つのスロットを回してダンジョンを変化させながら冒険しよう! 『RP7』体験版レポート

Masa Kei

2024/03/13

2024/09/14

Indie Gemは、リリースを控える期待の作品群から明日を煌めく原石のようなタイトルを発掘し、体験版をもとに紹介していくコーナー!


RP7』は、主人公を直接操作しないローグライトのダンジョン探索ゲーム。プレイヤーは、一列に並んだ7つのスロットを回して、主人公の行く手に待つ敵・罠・アイテムなどを変化させながらゲームを進める。粘土の人形のようなキャラクターが動き回るのも、ほのぼのとして可愛い。

※追記(2024年4月2日)
Steamにて体験版が公開され、新規のゲームプレイ・トレーラーが開発元の公式YouTubeチャンネルで公開された。

本作は長年にわたって開発が続けられており、何度も日本のイベントに出展している。例えば、2020年の「BitSummit Gaiden」出展時の紹介ページでは、白黒のシンプルなドット絵だった頃の映像を見ることができる。その後アートスタイルが現在の形に変更され、ついに2024年夏に早期アクセスで発売されることが発表された。また、直近では2024年3月2日~3日開催の「TOKYO INDIE GAMES SUMMIT 2024」にも出展された。

Steam:RP7
RP7は現存する一番シンプルで抽象的なダンジョンクローラーゲームです。

開発元のTurtle Creamは韓国のソウルを拠点とするゲーム開発スタジオ。代表のSun Park氏(X/Twitter)は、開発者コミュニティ「Seoul Indies」(X/Twitter)や、創造性のある実験的なゲームの展示会「Out of Index」を共同で運営するなど、精力的に活動している方でもある。

この記事では、体験版をもとにゲームの基本的な流れをご紹介しよう(記事内のスクリーンショットは2023年夏のプレイテストのバージョンのもの)。

7つのキーを押して各スロットを自在に回そう

まずは、キャラクターを選ぼう。「カエルナイト」は標準的な能力のキャラクター。「疫病ドクター」は毒の瓶を取ると全回復できる代わりに、通常のポーションではダメージを受けてしまうという、変則的なキャラのようだ。正式版では7つのクラス(職業)から選べるようになるという。

▲キャラによって戦略を変えて何度も遊べそう

キーボード操作の場合、Z・X・C・V・B・N・Mの7つのキーがそれぞれのスロットに対応している。慣れないうちは、スロットの下に書いてあるキーガイドを参考にしよう。

キーを1回押すたびにスロットがカシャンと1度回って絵柄が変わる。何度もキーを押して、有利な絵柄になるまで変更し続けることができる。絵柄の種類はモンスター、ポーション、毒薬、シールド、ゴールドなどがある。

ゲームはリアルタイムに進行し、主人公は自動で進むので、先回りしてスロットの絵柄を変えていこう。複数のキーを同時に押すこともできるため、複数のタスクを並行して高速で処理できるプレイヤーが強い。並外れたプレイングを見せる上級者も現れそうだ。

もし展示会で試遊する機会があれば、開発チームが用意した専用コントローラーでプレイできる。2人で並び、半分ずつ担当してプレイする楽しみ方もあるだろう。

▲指を決まった位置に置いてタッチタイピングのように…
▲専用コントローラー。写真は東京ゲームショウ2023のときのもの

HPを温存するか? 戦利品を狙うか?

主人公の頭上に表示されている青い盾のアイコンが「シールド」で、赤いハートが「HP」だ。モンスターのいるスロットに止まってダメージを受けると、シールドが減り、シールドがない場合はHPが減っていってしまう。もちろん、HPがゼロになるとゲームオーバーだ。

スロットを回してモンスター以外に変えれば戦闘による消耗を避けられるが、モンスターを倒せばゴールドが手に入るので、バランスよく戦っていこう。

本作では宝箱がショップのような役割を果たしており、宝箱に応じたゴールドを支払ってから、手に入れるアイテムを2択で選ぶことができる。

▲シールドやHPを回復させながら、戦ってお金を稼ごう

ダンジョンの最深部でボスに挑め!

主人公は左端のスロットまで来るとターンし、右端まで来るとまたターンして行ったり来たりしているように見えるが、ボスがいる最深部に向かってどんどん進んでいる。

画面の下部にあるバーが進行度を表しており、バーが右端に到達するとボスとの対決だ。

ボスはさまざまな能力を使って妨害してくる。激しい攻撃を耐え抜くためにどうスロットを回していくか、素早い判断と集中力が試されるだろう。

▲進行度バーや歩数を見れば、ボスまでの道のりが分かる
▲何を仕掛けてくるか? スリリングなボス戦!

所持金を残して再挑戦してみよう!

本作のローグライク要素として、自動生成のダンジョンのように敵やアイテムの配置が毎回異なる点と、死んでしまうとアイテムをすべて失ってスタート地点から再挑戦するという点が挙げられる。

また、死んでしまっても所持金の半分を次のプレイに引き継げる。次のプレイのためにゴールドを残しておき、村でアイテムを買ってからスタートするという戦略も有効だ。村には3つの施設がある。

  • アイテムショップ:アイテムを購入できる
  • 鍛冶屋:所持するアイテムのレベルを上げられる
  • 酒場:飲み物代を払って一時的な強化

HPやシールドの上限を増やすアイテムは毎回ショップに並んでいるようだ。その他の品ぞろえはランダムだが、クリティカル率の上昇、シールドやゴールドが増えやすくなる、高級アイテムが出やすくなるなど、冒険に役立つ効果を持つアイテムがいろいろ出てくるようだ。

▲ゲームオーバー時の統計。節約の鬼になって次に賭ける!
▲最初から強力なアイテムがあれば、今度こそ…!

やられるときはあっという間?

本作で少し気になる点として、誰でもクリアできるような初心者向けのモードは現時点で用意されていないため、慣れないうちは形勢不利になるとあっという間にゲームオーバーになることがある。ローグライク要素があって、さらに的確な状況判断が求められるリアルタイム進行だからだ。

だが、やりごたえがあって何度も挑戦したくなるゲームをお探しの方には、ぜひプレイしてみていただきたい。突然ピンチが訪れるスリルと、7つのスロットを瞬時に把握して同時並行で処理するスピーディな展開を楽しめて、うまく危機を切り抜けたときは最高潮の興奮を味わえるだろう。


基本情報 RP7
開発 Turtle Cream
販売 IndieArk
配信日 2024年予定 / 日本語有り
定価 未定(Steam

この記事で紹介されているゲーム

RP7

カジュアル

インディー

RPG

ストラテジー

早期アクセス

2024年9月12日
日本語対応