2024年3月2日~3日にかけて、東京・吉祥寺にて開催された「TOKYO INDIE GAMES SUMMIT 2024(以下、TIGS2024)」の出展作品より、筆者が注目する魅力的なタイトルをピックアップしてご紹介しよう。
先行して弊誌でも紹介したとおり、第2回目となる今回はメイン会場として「武蔵野公会堂」と「吉祥寺東急REIホテル」の2会場での開催。出展総数は133タイトルにのぼり、さまざまな作品が取りそろえられていた形だ。


ヒトからケモノへと変わりゆく少女の、青春を見守る物語
『アニマロイドガール』は、ケモミミが生え、尻尾が生え、少しずつ獣人に変化していく1人の少女を見守っていく育成型アドベンチャーゲームだ。
舞台は近未来の香港。プレイヤーは血の繋がりのない少女を引き取ることになったが、彼女は徐々に獣の姿へと近づいていく「アニマ化」が進行している。保護者として、そして、研究者として少女の成長を見守ることになるが――
少女を理想の姿に育てるか、彼女自身のなりたい姿になることを叶えるか。本作は、その葛藤と選択の先を見つめる物語となっている。


今回が初出となる試遊デモで体験できたゲームシステムは、Live2Dのキャラクターと3DCGの背景によるアドベンチャーパートが楽しめるポイント・アンド・クリック形式。少女の様子や反応を確かめたり、会話を交わしたりしながら、選択を重ねることでストーリーが展開するインタラクティブなものだ。
一般的なビジュアルノベルや育成アドベンチャーでは、固定された立ち絵が用いられていることが多いが、本作の売りでもあるLive2Dによるアニメーションでは、少女の反応や表情をよりリアルに見られることが非常に魅力的なポイントだ。

今回会場ブースでは、開発を手掛ける日本のインディーゲーム開発サークル"パンドリ丼"の國永昌也氏に、要所で解説していただきながらのプレイとなった。
先述のとおり、少女や背景などさまざまな箇所を調べることで選択肢が表れるが、中には「???」と表示されて選択できない項目が時折出現する。これは、まだ調べられる箇所が残っていることを示しているとのこと。

それを残したままゲームを進めることもできるが、あえて未発見の情報を見せることで、プレイヤーに別の展開が待っていることを提示したい意図があるそうだ。周回して多くのパターンを見届けたいという方にとっては、こうしたゲーム側でのフォローは嬉しいところ。また、サウンドにもこだわりがあるとのことで、製品版ではぜひヘッドフォンで没入して楽しみたい。
『アニマロイドガール』は、Steamに対応し、2024年第4四半期のリリースを目標に鋭意開発中だ。
基本情報 | アニマロイドガール |
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開発 | PANDRI-DON(パンドリ丼) |
販売 | PANDRI-DON(パンドリ丼) |
配信日 | 2024年第4四半期予定 / 日本語有り |
定価 | 未定(Steam) |