奇妙な生き物スパークたちと力を合わせて古代の謎を解き明かそう『Oddsparks: An Automation Adventure』プレイレポート


朝比奈 / Asahina

本稿は事前にレビューキーをご提供いただき、執筆しています。

Oddsparks: An Automation Adventure』は、奇妙なファンタジー世界を舞台とする自動化シムとリアルタイムストラテジー要素を持った、オンラインマルチプレイ対応のアドベンチャーゲームだ。ドイツのケルンを拠点とするゲーム開発スタジオ"Massive Miniteam"が手掛ける。

あるとき、空から降ってきた謎の金属を手にした主人公は古代の知識が理解できるようになり、へんてこでかわいらしい奇妙な仕掛けの生き物"スパーク"たちを操れるようになる。彼らの手を借り、古代から秘められた謎を解き明かそう。

本稿では、2024年4月24日から早期アクセスが開始された本作について、ローンチ時点でのインプレッションをお届けしよう。なお、早期アクセスであるため、未実装のコンテンツやバグなどの問題があることも胸に留めておこう。

Steam で 10% オフ:Oddsparks: An Automation Adventure
『Oddsparks: An Automation Adventure』自動化とリアルタイムストラテジーが合わさった、自動化ゲームの大ファンも気になっている人も楽しめるゲームが登場。奇妙なファンタジー世界を探索しながら過去の謎を解き明かし、作業所を自動化したら、へんてこで可愛いスパークと冒険に出よう!

生活を豊かにする古代の謎を解き明かそう

本作のゲームシステムは、資源獲得のための仕組みを自動化していくシミュレーション要素と、自動生成された世界で状況に応じた行動をとっていくリアルタイムストラテジー要素が組み合わされたものとなっている。

この世界には、かつて高度な文明があったと思しき古代の装置が点在しているが、誰もその扱い方がわからず放置されている。そして、その扱い方がわかるようになった主人公は、村にいる古代技術の研究者の導きに応じて壮大な冒険の旅に――出るかと思いきやそういうわけではない。

村人たちは便利な古代技術を利用して、生活を豊かにしたり、村を発展させたりしたいという思いを抱いているため、彼らの求めに応じてクエストを達成していく"ついでに"世界の謎にも迫っていくという流れとなっていた(少なくとも序盤では)。

クエストの達成手段は基本的に「アイテムの納品」なのだが、そのためには自動生成されたバイオーム(特定の動植物がまとまったエリア)のマップを巡り、必要な資源を獲得していかなければならない。

▲ローンチ時点では、キャラクター作成は髪型や服装の色をいじれる程度

達成目標はどんどん高度になり、手作業では追いつかなくなっていくので、そこで木材の伐採や加工といった作業を行ってくれる設備を建設し、それを利用して効率化していくことになる。

便利な設備や機能は、クエスト報酬や、村内にある"記念碑"と呼ばれる巨大な機械の機能を復旧することでアンロックされていくので、目的のための過程と積み重ねを楽しむことが醍醐味という印象だ。

スパークたちに助けてもらおう

そして、本作最大の特徴とも言える、主人公に代わって手となり足となり働いてくれるのが"スパーク"と呼ばれる奇妙な生き物。作中では生き物と呼ばれているが、おそらく古代の端末の一種なのだろう。

古代のクラフト台で作り出すことで連れ回せるようになる彼らは、自由意志で動くことはないが、モンスターに向かって投げれば戦ってくれ、木や岩などのオブジェクトに投げれば採集を行ってくれる。さらに「木材の伐採装置」といった建築した設備に割り当てることで、資源採集や加工といった作業を自動化することも可能だ。

▲後述するが、まだ翻訳作業中で一部テキストが英語のままとなっている

スパークは資源採集や建築などの得意分野が種類ごとに分かれていて、その種類は徐々に増えていく。最大10体まで一度に連れて歩け、アイテムとしてインベントリにストックしておくこともできるので、その用途は幅広い。

ゲームシステムが異なるためイメージとして捉えてほしいが、ご存知の方は『ピクミン』を思い浮かべてもらうと少し伝わるかもしれない。

この、ただ「投げる」ことをトリガーに行動してくれる仕組みは手軽で面白い。細かな指示を与えられるわけではないが、操作が複雑になり過ぎることがないので、ゆるめるところはゆるめるという意味では良い手軽さではないだろうか。

なお、手軽さのついでに付け加えると、本作には空腹や喉の乾きといったいわゆる「サバイバル要素」はない。その要否はプレイヤーの好みによるところが大きいため、筆者のようなカジュアルさを求めるプレイヤーにとっては歓迎したいが、今後のフィードバックでも変わっていきそうだ。

▲自動生成されたマップは広いが、ファストトラベルもあるので安心

早期アクセスであることを念頭に置こう

先述のとおり、本作は早期アクセスでのリリースとなる。開発チームのアナウンスによれば実施期間は約1年間を予定しているそうだが、状況次第で短縮されたり、延長されたりするのでこれはあくまで目安となる。

一般的に早期アクセスでは、ゲーム全体を通してのストーリーやメカニクス、コンテンツが十分には実装されておらず、ときには予期せぬバグに見舞われる場合がある。

本稿を執筆しているローンチ時点では、2つのバイオームと、15~20時間程度のコンテンツが実装されており、スタート直後としてはなかなかのボリューム。

今回のローンチに合わせて開発ブログ(英語のみ)が更新されているので、こちらも一読しておくと以前のデモ版からのアップデート状況がよくわかるだろう。なお、ロードマップは近日中に公開される予定だそうだ。

Oddsparks: An Automation Adventure - Devlog #6: The Demo vs The Early Access Release - Steam News
What’s in our Early Access? What’s changed from the demo? Click through to find out more!
▲開発ブログ#6:デモ版と早期アクセス版の違い

筆者の環境ではバグに遭遇することはなかったが、翻訳作業がまだ進行中とのことで、テキストが部分的にオリジナルの英語表記のままとなっている箇所があった。主軸となるゲームシステムに関わる部分や、ゲーム内ヘルプなどはおおよそ完了していると見られるため、プレイする上ではそこまで支障はないだろう。

翻訳は英日ゲーム翻訳者の田中友梨氏が担当されており、個性的なキャラクターたちの特徴がよく表された会話テキストとなっている。作業完了はそう遠くないと思われるので、その実装を楽しみに待ちたい。


基本情報 Oddsparks: An Automation Adventure
開発 Massive Miniteam
販売 HandyGames
配信日 2024年4月24日 / 日本語有り
定価 2,390円(Steam
2,390円(Epic Games
Indie Freaks

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