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『Phantom Fury』は、右手がバイオニックアームの女性シェリーとなり、伝説の「デーモン・コア」というアーティファクトを確保するためにアメリカ全土を渡る旅に出る一人称のアクションアドベンチャーゲームだ。開発は、デンマークのスタジオSlipgate Ironworksが手掛ける。
本作は、2019年に発売のレトロFPS『Ion Fury』の数年後を描いた作品として4月24日にSteam版が発売され、PlayStation 5版とXbox Series X/S版も近日発売予定である。今回、事前に本作をプレイさせていただいたので、魅力的な多彩な武器、90年代のロードアドベンチャー映画のような世界観、プレイヤーを楽しませるギミックについてご紹介しよう。
多彩な武器を駆使して「デーモン・コア」を確保せよ
本作の舞台は、少し懐かしさを感じさせるアメリカ。物語は、主人公である女性シェリー・“ボムシェル”・ハリソンが医療施設で昏睡状態から目覚める場面で始まる。彼女の目の前には前作にも登場したコロネル大佐がおり、彼女の右手はバイオニックアームとなっていた。伝説のアーティファクト「デーモン・コア」を探し出すように命じられたシェリーは、強力なパンチやさまざまな銃器や爆弾を駆使して、迫りくるさまざまな敵を倒していく。
本作は、前作とは別の開発スタジオが手掛けており、前作から採用されたのは、主人公シェリーなどのキャラクターや武器などわずかな要素のみ。続編というよりもスピンオフに近いと言えるだろう。
むしろ、本作はFPSの金字塔 Half-Lifeや、Black Mesaからインスパイアを受けているため、進む道を見つけ出す謎解きの要素がかなり強く、前作とはその点が大きく異なる。そのため、本作は前作をプレイしていない人も楽しめる作品になっている。
シェリーが使用できる武器は、なんと20種類以上。たとえば、スタンバトン、ピストル、ショットガン、サブマシンガンや前作でも登場したリボルバーLoverboyなど。爆弾に精通する通称“ボムシェル”のシェリーお気に入りのボーリングボムも使用できる。また、飛行機や車両に乗って機関砲を撃ちまくるステージもある。
他にも、バイオニックアームが繰り出す強力なパンチで瓦礫を破壊して前に進む場面もある。このように本作は、武器やボム、そして、スキルを駆使して次々と現れる敵を倒しながら前に進むことが求められるハイペースのFPSなのである。
アメリカの文化を感じるオブジェクトを探索しよう
本作は、レトロなグラフィックでハイペースのブーマーシューターと呼ばれるジャンルのFPSではあるが、ロードムービーのような世界観と高度な謎解きも特徴的である。
シェリーは、メキシコ州のロスアラモスや、シカゴなどアメリカの各地を進んでいくのだが、その道中でさまざまな物にインタラクトできる。たとえば、自動販売機でソーダを買って飲めばHPが少し回復し、電車の中にあるシューティングゲームは実際にプレイもできる。
さらに、たびたび登場する箱をスタンバトンで破壊すると、弾薬やアーマーの欠片、回復薬を見つけたり、ギターを弾いたり釣りをしたりすることもできる。インタラクトできるものには印が表示されるので、それを手掛かりにアメリカを感じられるオブジェクトの探索を楽しもう。
本作の難易度は、イージー・ノーマル・ハードの3種類から選択できるので、FPSをあまりプレイしたことのない方から玄人の方まで幅広く楽しみやすい設計。なお、ゲーム画面に表示されるテキストは日本語にも変更できるが、今のところシネマ部分の吹き替え音声やシェリーのボイスは英語のままだ。
バイオニックアームで道を拓くかっこいい女性が主人公の『Phantom Fury』は、90年代のアメリカのロードムービーの雰囲気が好きな方、オールドスクールのファーストペースのFPSが好きな方におすすめしたい。
基本情報 | Phantom Fury |
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開発 | Slipgate Ironworks™ |
販売 | 3D Realms |
配信日 | 2024年4月24日 / 日本語有り |
定価 | 2,900円(Steam) |
未定 (Xbox Series X/S) | |
未定 (PS Store) |