本稿は事前にレビューキーをご提供いただき、執筆しています。
『キラークラウン:ザ・ゲーム』は、殺人ピエロとなって住民を捕らえたり、住民として殺人ピエロと戦ったりするオンライン対戦ホラーゲームだ。本作は80年代のSFホラーコメディ映画『キラークラウン』を基に制作されている。開発は、IllFonicとTeravision Gamesが手掛ける。
今回は、本作を手掛けたIllFonicの方々と一緒に先行プレイする機会を頂いたので、開発経緯などのお話とともに本作の内容と魅力をご紹介しよう。


原作は80年代のSFホラーコメディ映画
本作の元となった映画『キラークラウン』(原題: Killer Klowns From Outer Space)は、1988年に公開されたSFホラーコメディ映画だ。アメリカ郊外のとある街に、宇宙から殺人ピエロ集団がやってくる。殺人ピエロは、対象物を綿菓子のコクーンに閉じ込めるキャンディガンや、ポップコーン銃で住民を次々と襲っていく。住民はそんな殺人ピエロから身を守るために奮闘する、といった内容の映画だ。
ピエロというと怖いイメージを持つ方が多いかもしれないが、この映画ではカラフルでポップなデザインの殺人ピエロがコメディ要素も交えながら描かれている。
『キラークラウン:ザ・ゲーム』は、この原作の映画に登場する遊園地やヒルサイドなどが舞台。プレイヤーは、殺人ピエロか住民のどちらかのチームに入って対戦する。殺人ピエロは街、ひいては地球を征服するべく住民を襲い、住民は殺人ピエロから逃げて街を脱出するのが、本作の目的となる。

殺人ピエロ集団から逃げ切ろう
本作では、殺人ピエロ3人と、住民7人でそれぞれチームを作る。住民は、15分の制限時間で殺人ピエロに見つからずに街を脱出しなければならない。街の脱出ルートは、ボートや地下シェルター、脱出ポータル、アイスクリームトラックなどいくつかあり、プレイごとにランダムに配置される。
住民としてプレイするとき、画面下には自分が出す足音のボリュームが波形で表示される。この波形が水色から赤色に変わると、殺人ピエロに見つかる可能性が高くなるので注意しよう。

また、住民は脱出するために必要なアイテムを探さなくてはならない。たとえば、ボートで脱出するためにはガソリン缶と点火プラグが必要だ。ピエロに見つからないようにこれらのアイテムを探そう。
なお、脱出ルートで一度に脱出できる住民の数は限りがある。たとえば、ボートの定員は3人。友達と一緒にプレイする場合は、友好関係を大事にするために住民7人全員ではなく、2~3人で行動するほうがいいかもしれない。



殺人ピエロの戦略
一方、殺人ピエロの目的は、住民をできるだけ多く倒して街を侵略すること。街の中にはジェネレーターと呼ばれる装置があり、これには綿菓子のコクーンを取り付けられる。住民をコットンキャンディガンで撃ち、綿菓子のコクーンに閉じ込めてどんどんジェネレーターに取り付けよう。コクーンをたくさん取り付けると、ミニピエロが生み出され仲間を増やすことが可能だ。
また、殺人ピエロはいくつかの特殊能力を使用できる。例えば「ジャンプ」を使うと、街の任意の場所に瞬間移動することができる。プレイを続けることで新しい特殊能力がアンロックされるそうだ。


今回、筆者は殺人ピエロ側と住民側で1マッチずつプレイさせていただいた。その中で一番おもしろいと感じたところは、殺人ピエロのときに住民に特別な技を決めると、ピエロのムービーが流れてフィニッシュを決められるところである。
このフィニッシュ技を決めると、ピエロがすかした顔で敵を倒す様子をムービーで見ることができてとても気持ちがよかった! その直後に住民としてプレイしたら、殺人ピエロに見事に同じ技を決められてリベンジされてしまったが…。
開発者インタビュー「原作映画の監督と毎週やりとりをした」
ここからは、ゲームをプレイしながらIllFonicの開発者の方々に伺ったお話をご紹介しよう。
本作は、元々Teravision Gamesが開発しており、IllFonicがパブリッシングだけではなく開発も一緒に行うようになったとのこと。原作映画『キラークラウン』の監督と毎週のようにやりとりをして、映画の世界観を丁寧に演出し、原作映画の続編を作り上げるイメージで製作されたそうだ。
また、IllFonicはこれまで『Ghostbusters: Spirits Unleashed Ecto Edition』や、『Predator: Hunting Grounds』 などのオンラインの対戦型ゲームを手掛けてきた。その中で、自分が倒された後にチームメイトのプレイを観戦せずに離脱してしまう人が多い問題を解決したいと考えていたそう。
そこで、本作では自分が倒された後にプレイできるミニカードゲームやパズルゲームを導入した。このミニゲームをクリアして獲得したアイテムは、チームメイトに渡したり、自分を復活させてもらったときに使用したりできる。そのため、自分が倒された後でもゲームを楽しめる設計となっている。
住民としては殺人ピエロに追いかけられる恐怖を感じながら、殺人ピエロとしてはピエロ映画の主人公になった気分を楽しみながらプレイしてほしいとのこと。
本作はSteam、PlayStation 5、XBoxにてプレイ可能。Steam版を予約購入すると、発売日の1週間前から遊ぶことができる。クロスプレイにも対応予定とのことなので、ぜひ気になる方はチェックしてみよう。
基本情報 | キラークラウン:ザ・ゲーム |
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開発 | IllFonic、Teravision Games |
販売 | IllFonic Publishing |
配信日 | 2024年6月5日 / 日本語有り |
定価 | 4,500円(Steam) |
未定 (Xbox Series X/S) | |
未定 (PS Store) |