2024年5月4日に東京都立産業貿易センター 浜松町館にて開催された「東京ゲームダンジョン5」の出展作品より、筆者が注目する魅力的なタイトルをピックアップしてご紹介しよう。
なお、基本的にはリリース前の開発中のタイトルや、リリースから間もないタイトルを対象としている。
深夜の学校を探索して超常現象の謎に迫れ
『SHADOW DETECTIVE』は、 夜中の学校を舞台に幽霊から身を守りながら、超常現象の原因を突き止めるために探索を行うシングルプレイ専用の3Dホラーアドベンチャーゲームだ。
超常現象、呪い、幽霊、悪魔。そのような存在は作中において"影"と総称され、人々がそれらに接触しないように戦う「影追師(かげぼうし)」の1人が本作の主人公となっている(ちなみに、メインビジュアルの制服姿の少女は主人公ではなく、彼女は校内を徘徊する幽霊の生前の姿とのことだ)。
本作のゲームシステムは、キーとなるテキストドキュメントやアイテムを発見しながら探索範囲を広げ、徐々に幽霊の謎に迫っていくというもの。一口に探索といってもさまざまな形があるが、本作の主軸となるのは「観察」と「ステルス」といったところだ。
今回の試遊プレイでは探索開始直後からのスタートだったが、とにかくその暗さに驚く。最初は懐中電灯も持っておらず、暗闇に目が慣れた程度にしか周囲を把握できないのだ。非常灯の頼りない明かりの中で手探りでしばらく歩いてから、壁に小さく光る照明のスイッチを見つけてようやく人心地がついた。
探索の舞台となる校舎は今回2階までとなっていたが、それでも中々に探索しがいのある広さ。職員室や教室のような各部屋のドアは施錠されているが、探索中に鍵を発見することで内部に入れるようになる。室内の机や棚もインタラクティブに操作できるので、ここで慎重に観察することが重要になってくるわけだ。
この手の探索型アドベンチャーでは、最初から最後まで手探りで進めていくという作品もあるが、本作ではキーとなるドキュメントを読むと次に必要なアイテムや目的地がわかるようになっている。あまりにノーヒントすぎると詰まってしまうこともあるので、この点は嬉しい。
そして、もう1つの特徴となるのが、危険な「幽霊」の存在。普段はその姿を見ることができないが、探索中に発見する"探知機"(主人公の組織があらかじめ用意したもの)を使うことで、その位置・距離をある程度把握することができる。
主人公は幽霊への対抗手段を持たないため、探知機を頼りに彼らに見つからないよう身を隠す、あるいは逃げなければならない。製品版ではさまざまな幽霊が登場し、視覚や聴覚などその感知要素も異なるとのこと。探知機はバッテリーを消耗するので常時ONというわけにもいかず、その駆け引きと緊張感を楽しめそうだ。
本作を手掛ける開発スタジオ"LOOIFEND GAMES"は、公式サイトにて韓国で設立されたと記載されているが、会場にてスタジオ代表の李 持昊(Jiho Lee)氏に伺ったところ、日本のゲーム関連企業でプロデュースやディレクションのキャリアを経て独立されたとのこと。
セルフパブリッシングということもあり、韓国からどのようにプロモーションを行っているか不思議に感じていたものの、そうした背景を伺うと納得。ゲーム本編も、日本語でまず制作してから他言語に翻訳していくそうだ。
製品版では探索の舞台はさらに広がり、ホラーゲームとしては相当なボリュームになるとのことなので、その完成が楽しみに感じたタイトルだ。
基本情報 | SHADOW DETECTIVE |
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開発 | LOOIFEND GAMES |
販売 | LOOIFEND GAMES |
配信日 | 未定 / 日本語有り |
定価 | 未定(Steam) |