『Pa!nt』は、タコの落書き「ムーニー」を操作して、自分と同じ色の壁を通り抜けられるムーニーの性質を利用しながらゴールを目指すアクションパズルゲーム。ノートにクレヨンで描いたような、優しいタッチでカラフルなアートのパズルを楽しもう。
開発元は韓国を拠点とするインディーゲーム開発スタジオBIBGames。2021年に大学生が集まってチームを結成し、初めて作ったゲームがこの『Pa!nt』だが、2022年のBusan Indie Connect Festival(BIC)のルーキー部門で「Excellence in Casual」という部門賞を受賞した。

その後も数々の展示会に出展しながら開発を続け、10のチャプターに分かれた100ステージ、10時間分のパズルはすでに完成しているという。そのうちの60ステージを収録した早期アクセス版がSteamにて2024年10月10日に配信開始された。
なお、筆者は日本向けプレスリリース配信を個人でサポートする形で本作に関わっているが、本記事でもゲームの特徴をご紹介させていただければと思う。ゆるくて可愛いキャラが好きで、カジュアルに遊べるゲームをお探しの方に特におすすめだ。
キャラクターの色を変えて進もう!
先述のように、ムーニーは自分の体と同じ色のブロックを通過できるという性質を持つ。一方、異なる色のブロックは通過できないので、足場として利用できる。ゴールの扉に入るためには、カギとなる「ブラシ」を取っておかなくてはならない。これが本作の基本ルールだ。
拾った「絵の具」をバケツに入れるとムーニーの色が変わる。どの色のブロックを通り抜けるか、どの絵の具をどのバケツに入れるかを考えて、ステージを突破しよう。
親切なやり直し機能とヒントもあるので安心!
巻き戻しのキーを押すと、一手ずつ戻ってやり直しをすることができる。キーを長押しするとステージの最初からすぐにやり直せるのも便利だ。同じステージで何度もやり直しをするとヒントの操作ガイドが出てきて、キーを押すたびに矢印が出て攻略の手順を教えてくれる。
なお、色の違いが見分けづらいユーザーのために、「白黒モード」も用意されていて、色の代わりに模様のついたブロックを見て遊ぶこともできる。いわゆるアクセシビリティに配慮した試みだ。
不思議な仕掛けと謎解きが盛りだくさん!
先のステージに進むにつれてさまざまなギミックが登場し、変化に富んだステージがプレイヤーを待ち受ける。重力が反転する矢印に触れると、ムーニーが逆さまになって天井に張り付く。他にも、ムーニーの色を変えられる雨雲や、穴から穴へのワープなど、さまざまなギミックがあるようだ。
無限に遊べる! レベルエディタで新しいステージを作ろう
ステージ(レベル)を作成できる「レベルエディタ」を搭載。ブロック、絵の具、バケツ、ゴールの扉などを配置してオリジナルのステージを作ろう。ゲーム本編で先のステージに進むと、エディタに使えるギミックも増えていく。
作成したステージは他のユーザーも遊べるようにゲーム内で共有できる。ユーザーが作ったステージのリストには、プレイされた回数やLikes(いいね)の数が表示され、人気のステージを見つけやすくなっている。ステージを作るユーザーやプレイするユーザーが集まれば集まるほど、楽しみが増えていくだろう。
まだ早期アクセスが開始されたばかりだが、今後はステージやギミックの追加が予定されていて、レベルエディタの改善も続けられるという。レベルエディタのユーザーを集めた大会も行われる予定だ。
9月の「東京ゲームショウ2024」にも出展された本作は、クレヨンで描いた落書きのような世界観で、子供や女性を含め、カジュアルなゲームを探している方々にも広く遊んでいただけるゲームに仕上がっている。展示会で試遊したときの短い時間でも楽しさが伝わりそうだ。
東京ゲームショウで試遊されていた動画配信者の方々が、さっそく自身のチャンネルで取り上げていただいているのを見かけたが、海外から出展している若いチームにとって、日本ユーザーからの反応はこの上なく嬉しいものだろう。こうした距離の近いやり取りも展示会の良さ、インディーゲームの良さだと感じる。筆者も本作を気に入っていただけそうな方々に広めるお手伝いが少しでもできれば嬉しい。
基本情報 | Pa!nt |
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開発 | BIBGames |
販売 | BIBGames |
配信日 | 2024年10月10日早期アクセス開始 / 日本語有り |
定価 | 1,000円(Steam) |