実在する名画の世界を旅する3Dアドベンチャーゲーム『カタルシス 〜最後のアトリエ〜』ブースレポート【TGS2024】

ばんじーよこすか

2024年10月9日

2024年9月26日~29日(一般公開日は28~29日)にかけて、千葉・幕張メッセにて開催された「TOKYO GAME SHOW 2024 - 東京ゲームショウ2024(以下、TGS2024)」の出展作品より、魅力的なタイトルをピックアップしてご紹介しよう。

TOKYO GAME SHOW 2024 - 東京ゲームショウ2024
ゲームで世界に先駆けろ。――世界最大級のゲーム展示会、9月26日~29日の4日間、幕張メッセにて開催

真っ白なキャンバスにあなただけの「感情」を描いて

『カタルシス 〜最後のアトリエ〜』は、実在する名画の世界に入り込み、その絵画にまつわるストーリーを体験できる3Dアドベンチャーゲームだ。開発は、本作がゲーム開発1作目となるManaが手掛ける。

物語は、「忘れ去られた画廊」から始まる。ここは、「記憶」を宿したさまざまな絵画が飾られたゲームの拠点となる場所だ。プレイヤーは、この画廊に展示されている1枚の絵画に触れることで、その絵画の世界に入り込むことができる。絵画の世界に入り込み、絵画の中に残された「記憶」を探すことが本ゲームの目的となる。

▲拠点となる美しい画廊
▲この絵画の世界に入ろう

絵画の中に入ると、そこは誰かのアトリエだった。残されている絵画をインタラクトしたり、周りを探索したりして、この絵画の「記憶」をたどっていく。

アトリエを探索すると、いくつかのアイテムが見つかる。はじめに見つけたのは、古びた手紙だ。この世界は、フィンセント・ファン・ゴッホによる『ひまわり』の世界のようで、古びた手紙には、1888年に南仏アルルからゴッホが弟テオに当てたもので、画家ゴーギャンについて書かれていた。

アトリエ内には、花瓶に生けられたひまわり、ひまわりの絵が並び、ゴッホの名言「僕はずっと一人ぼっちでいるせいか、人と話すと自分のことばかり話してしまう」というメモも残されていた。

しばらくすると、1匹の蝶を追って、街へと出て行く。そこからは蝶に導いてもらいながら、ゴッホの残した文章などを通じて、ゴッホの身に実際起きた事件を追体験したりしていく。ゴッホがどのような人生を歩んだのか…。すでにご存じの方もそうでない方もぜひ実際にプレイしてゴッホの最期を見届けてほしい。

▲ここは、ゴッホのアトリエだ…!
▲ゴッホが弟テオに送った手紙

開発者インタビュー

本作の開発を手掛けたのは、本作が初のゲーム制作となるMana氏。Mana氏はシンガポール在住の日本人女性で、本作で講談社ゲームクリエイターズラボのラボメンバーとして選ばれたクリエイターだ。

はじめに、本作のテーマを「絵画」にした理由についてうかがった。Mana氏は、これまでいわゆる「死にゲー」と呼ばれる高難易度アクションゲームをはじめ、さまざまなRPGやアクションゲームをプレイしてきた。ゲームを開発しようと決めたときに、絵画がテーマのゲームをあまり見かけないなと思い、絵画を取り上げることに決めたのだそう。

デモ版では、ゴッホの『ひまわり』の世界に入り、彼が書いたメモや手紙、当時起きた出来事を報じた新聞記事などが数多く登場している。これらは、全て実際の手紙や資料をもとにしているとのこと。筆者は幕張メッセの会場にいることをすっかり忘れて、自然とゲームの世界に入り込んで本作をプレイしていたが、ゴッホが実際に書いた文章が紡ぎ出す世界が鮮やかに表現されていたからであろう。

▲「考えれば考えるほど、人を愛すること以上に芸術的なものはないということに気づく」

筆者が一番驚いたのが、Mana氏がもともと事務系のお仕事をされており、大学でもアートとは無縁の分野を専攻していたということだ。Mana氏はライフステージの変化に伴い、日本からシンガポールに移住。以前から好きだった絵や動画編集の延長でゲーム開発に興味を持ち、Unreal Engine5というソフトの勉強をスタートしたのだそう。

このソフトを使い始めてまだ2年目で、こうしてプレイアブルのビルドをTGSに出展されたということで、そのスピード感と熱いパッションに感銘を受けた。

▲蝶が導く先にある結末とは…

本作は、絵画1作品の想定プレイ時間が10分程度で、合計10作品の絵画の世界を体験できる予定。絵画によって、プレイスタイルが全く異なる点が本作の特徴の1つでもあるとのこと。とある絵画の世界では、戦いが起きるステージも存在するという。

絵画によって大きくプレイスタイルを変えた理由としては、「ただうろつき回るだけだと飽きちゃうので」と、ゲーマーならではの視点で語ってくださった。絵画の世界への高い没入感はもちろん、アドベンチャーゲームとしての完成度も高く期待できそうだ。

『カタルシス 〜最後のアトリエ〜』の発売は2025年内を予定。Steamページも鋭意準備中とのことなので、開発者のMana氏のXをフォローして続報を待とう!

基本情報 カタルシス 〜最後のアトリエ〜
開発 Mana
販売 Kodansha
配信日 2025年 / 日本語有り
定価 未定(Steam)

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