2024年9月26日~29日(一般公開日は28~29日)にかけて、千葉・幕張メッセにて開催された「TOKYO GAME SHOW 2024 - 東京ゲームショウ2024(以下、TGS2024)」の出展作品より、筆者が注目する魅力的なタイトルをピックアップしてご紹介しよう。
なお、基本的には今後リリース予定の開発中のタイトルや、ローンチから間もないタイトルを対象としている。


目覚めればそこには誰もいなかった
『Moonbase Lambda』は、自動生成される迷路からの脱出を目指す一人称視点の3Dサバイバルホラーゲームだ。韓国の個人ゲーム開発スタジオ"Thunderfox Studio"こと、Hyunan Kwon氏が手掛ける。
舞台となるのは、恒星間航行が可能なレベルにまで科学技術が発達した時代。テラフォーミング計画の前哨基地として建造された月面基地ラムダ。そこでコールドスリープ(冷凍睡眠)から目覚めた主人公だったが、基地には人の気配がないばかりか、得体の知れないモンスターが徘徊しているのだった。


本作のゲームシステムは、スタートする度にマップが自動生成される月面基地(ムーンベース)を探索し、施設からの脱出を目指すというもの。
その内部は、広々とした開放的な空間というわけではなく、一定の広さを持ったモジュール同士を2人分ほどの幅の通路で縦横に繋げたような構造。ご存じの方は、映画『エイリアン』に代表されるSF作品に登場するような、宇宙ステーションや採掘施設をイメージしてほしい。

さらに、グリーンを基調としたモノクロのグラフィックで描かれていて、リアルに寄せたホラー作品とはまた違った怖さを感じる。逃げ場のない閉所的なシチュエーションに加えて、一人称視点というところがそれを後押ししてくるのだ。
そんな場所を巡って、脱出の糸口を見つけるために探索していかなければならないのだが――そう簡単にはいかない。基地内には謎のモンスターが徘徊していて、見つかって接触されれば即アウト。一時的に逃れられるアイテム「発煙筒」もあるが回数制でそれも頼りない。慎重に事を進める必要がある。

基本的には基地内部の各所にあるスイッチや、コンソールを段階的に操作していくような形となるが、目的地を指示されるわけではないので手探りで進めていく必要がある。
自動生成されるマップはリトライする度にランダムに切り替わるので、マップ構造は覚えるだけ無駄になってしまうが、何をどうすれば良いかは把握できるようになっていくので、トライアルアンドエラーで失敗を重ねつつも、繰り返し挑んでいくことになりそうだ。

本作を手掛けるHyunan Kwon氏によれば、現時点で開発期間は1年半ほど。製品版に向けては、これ以上マップのボリュームが拡張する予定はないが、脱出ルートのパターンを増やす構想があるとのこと。
本作の特徴的なビジュアルは『Monstrum』からインスピレーションを受けているそうで、あちらはモノクロではないがそう聞けば確かにそのエッセンスを感じられる。本作はテキストベースでストーリーが語られるわけではないので、プレイヤーには雰囲気を楽しんでほしいとのことだった。

『Moonbase Lambda』は、PC(Steam)にて2024年のローンチに向けて鋭意開発中。
なお、現在Steamでは体験版(TGS2024に出展されていたものと同じ内容とのこと)をプレイすることが可能なので、興味のある方はこの世界観を体験してみてはいかがだろうか。
基本情報 | Moonbase Lambda |
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開発 | Thunderfox Studio |
販売 | Thunderfox Studio |
配信日 | 2024年 / 日本語有り |
定価 | 未定(Steam) |