本稿は事前にレビューキーをご提供いただき、執筆しています。
『Denshi Life 2 / デンシライフ 2』は、ドットの動きで表現されるデンシ生命体をコントロールして写真を撮影していく新機軸のゲームのシリーズ最新作だ。日本のゲーム開発スタジオ"マインドウェア"が手掛ける。
弊誌でも以前紹介している、2023年6月22日にPC(Steam)にてリリースされた『D Life』のシリーズ2作目となり、一見すると前作からは大きな変化はないように見受けられるかもしれないが、既存のジャンルの枠には収まらないそのゲームシステムをより発展・拡張させた内容となっている。


電子の海に漂う生命体を写真に収めよう
本作の目的は、まるで宇宙空間のような電子の海に漂う、7色のドットで表現されたパーティクル「デンシ生命体」を、ステージごとのミッションに応じて撮影していくというもの。
課せられるミッションは、例えば「4色のデンシ生命体の写真を撮影しろ」といった内容だ。基本的な操作として撮影はマウスで行う。左クリック押しっぱなしで円状に広がる撮影範囲内に、条件に応じたデンシ生命体を収めて一度で撮影できればOK。失敗すれば即ゲームオーバーだ。

デンシ生命体は画面内を自由に動き回り、個体のもの、複数の色の群れで固まっているものなどさまざま。ステージが進むと「指定の色を必ず含める」といったように項目が追加され、デンシ生命体もドットで小さいということもあって徐々に難しさが増していく。
ただ、撮影範囲に収まっている色の種類や数は画面上に表示されるので、しっかりチェックしつつ慎重に撮影していけば全ステージクリアもそう難しいことではないだろう(苦手な条件のステージはスキップも可能と優しい)。

ハイスコアを狙って繰り返し挑もう
では、本作がそれだけのゲームなのかというと――そうではない。条件を満たしつつも、さらに写真に収めたデンシ生命体の数によってクリア時に加算されるスコアに差が出る。なので、全ステージクリアを達成した後、次はハイスコアを目指すことが目標となってくる。言わばエンドコンテンツだ。
そのための助けとなるのが、デンシ生命体の動きに対してプレイヤーが介入することができるシステム。例えば、画面下部にあるパレットから任意の色を選択すると、該当するデンシ生命体にのみ「風」が吹いたりする。不規則であることに変わりはないようなので、任意で変化を与えられるようなものだろうか。

マウスホイールを回転させれば、動く速度を調整することができ、最も極端なレベルでは完全に停止させることさえ可能なので、シャッターチャンスにはこれ以上ないくらい有効。
また、今作から追加された要素として、パレットのアイコンが変化(点灯)しているときにクリックするとデンシ生命体が活性化して倍速で動き出したり、アボイダーと呼ばれるアイコンとパレットを組み合わせると、設置位置から指定色を遠ざけたりもできる。

冒頭でも触れたように、本作は他に類を見ない既存のゲームジャンルの枠に収まらないものだが、あえて言うならばパズル要素を持ったシミュレーションゲームと言えそうだ。
ゲームシステムに振り切った作品だが、自分で面白さを見つけていくところに楽しさがあり、ハマれば繰り返しプレイしてしまうはず。
なお、前作の画面構成はアーケードゲームのテーブル筐体を模したような縦画面のデザインとなっていたが、今作では一般的な横画面(16:9)となったので、もっと広い画面でのびのびとプレイしたいと感じていた方もあらためてチャレンジする価値があるだろう。

本作の魅力を伝える公式ライブ放送
本作を手掛けるマインドウェアの公式YouTubeチャンネルでは、定期的に本作の魅力を伝える公式ライブ放送が配信されている。
開発段階でのものを含めると、本稿の執筆時点で過去3回配信されており、開発者によるダイレクトな視点での解説や裏話を楽しめるものとなっているので、本稿で興味を持っていただけた方や、まずはどんなゲームなのかを知りたいという方も視聴してみてはいかがだろうか。
基本情報 | Denshi Life 2 / デンシライフ 2 |
---|---|
開発 | Mindware Co.,Ltd. |
販売 | Mindware Co.,Ltd. |
配信日 | 2024年12月7日 / 日本語有り |
定価 | 800円(Steam) |