超能力による相手のイカサマを見破って逆転のカードを切れ! 『Dice Eater』日本語対応の体験版が配信開始

Masa Kei

2025/01/30

Indie Gemは、リリースを控える期待の作品群から明日を煌めく原石のようなタイトルを発掘し、デモ版を元に紹介していくコーナー!


Dice Eater』は『Staffer』シリーズのスピンオフ作品にあたる推理カードゲーム。超能力アイテムのコレクターたちのイカサマを見破り、相手の超能力を逆手に取って勝利を掴もう。

2025年3月にリリース予定の製品版に先立ち、1月28日に日本語対応の無料体験版がSteamで配信開始された。開発元はTeam Tetrapod。『Staffer Case:超能力推理アドベンチャー』に始まるシリーズの名称を「The Tetrapod Saga」に改め、2025年には本作と『Staffer Retro』の2タイトルをリリースする予定だ。

筆者はシリーズ前2作の日本語翻訳改善とプレスリリース配信を個人でお手伝いさせていただいたことがある。開発者から『Dice Eater』の体験版を事前にプレイする機会を頂けたので、そのプレイレポートをお届けしたい。

Steam:Dice Eater
[Dice Eater]は、超能力を使って相手の策略を暴く、超能力推理カードゲームです。相手の策略を逆手に取り、ゲームに勝利しましょう。

コレクターの集まる交流会でカードゲーム対決

『Staffer』シリーズでは、超能力を秘めた道具を「ステップ」と呼んでいる。そのステップのコレクターたちが旅客船に集まり、仮面で素性を隠して参加している交流会が舞台。

ダイスイーター」というカードゲームで勝ち進んだ優勝者には特別なステップが与えられるという。主人公はカラスの仮面をつけた女性だ。今夜の優勝賞品を手に入れるため、他の参加者たちが各自のステップを使うことも知らずに勝負へ挑んでいく。

3すくみのカードとサイコロの判定で勝負

ダイスイーターのカードには、「肉食動物」「草食動物」「植物」の3種類の絵柄が描かれている。食物連鎖のように、肉食は草食に勝ち、草食は植物に勝ち、植物は肉食に勝つという3すくみの関係にある。ジャンケンのグー・チョキ・パーだと考えてもらってもかまわない。

まず、3種類のカードが2枚ずつ手札として配られ、プレイヤーはその中から絵柄の異なる2枚をテーブルに伏せて配置。1枚ずつ順に公開して対戦相手と比較し、勝敗を判定していくというのが基本ルールだ。

要するに、グー・チョキ・パーにあたるカードが2枚ずつ配られた限定ジャンケンである。あいこになることも多く、あいこの場合は両者がサイコロを振って、出た目の大きいほうが勝つことになるが、例外的に6に対しては1が勝つ。

相手のサイコロを奪うごとに勝利に近づく

上記の流れを10セット繰り返し、1ラウンドとする。手札が減った状態だと出せるカードの組み合わせは限られてくるが、それは相手も同じなので、相手が出すカードを推測することも可能なゲームとなっている。

セットに勝つたびに相手のサイコロを1つ選んで奪える。10セット終わった時点で所有するサイコロが多いほうのプレイヤーがそのラウンドの勝者となる。サイコロの奪い合いでゲームが進んでいくのだ。

特殊サイコロで勝率を上げろ

通常のサイコロのほかに、出る目に特徴のある「特殊サイコロ」が存在する。主人公が最初に与えられた「カラスのサイコロ」は、6つの面すべてが1となっていて、何回振ろうと1の目しか出ない。

一方、「ツバメのサイコロ」は3の目が4つ、6の目が2つなので、出る目の期待値は通常のサイコロよりも大きい。基本的には大きな数を出したほうが勝ちやすいため、序盤はツバメのサイコロが役に立つ。さらに、対戦相手がどんな特殊サイコロを持っているかを把握することで、対策を立てられるようになっていく。

相手の超能力を見破って逆手にとれ

さて、本作はただカードゲームで勝負するだけではなく、超能力が秘められた道具のコレクターたちを相手にするゲームである。交流会で出会う相手はそれぞれ何らかのアイテムを使用し、イカサマで有利な状況を作ろうとする。

イカサマを見破るために、主人公は自身の持つ超能力によって、相手が超能力を使ったときに放出される「マナ」の位置を見ることができる。例えば、目にマナが見えれば目に関する超能力を使っている、といった手がかりが得られる。

相手の超能力を特定してからは、そのまま超能力を使わせたまま、逆手にとってカードゲームに勝つ方法を探そう。推理をもとに、カードやサイコロを使ってできることの中で何か工夫をすれば、逆にこちらが有利になる。「この能力があれば勝てる!」と思い上がっている相手に敗北を味わわせてやろう。

▲相手を観察して得た情報がファイルに記録されていく

シリーズファンにもゲーム実況者にもオススメ

『Staffer』シリーズは、ストアページにあるガイドラインで禁止されている行為をしない限りは自由に動画投稿やライブ配信が可能となっている。特に『Dice Eater』は推理アドベンチャーゲームよりもゲーム実況向けに作られているようだ。

1人の対戦相手との勝負だけなら比較的に短時間で決着がつくし、臨場感のある1人称視点となっていて、視聴者から見てもカードやサイコロが見やすいうえに、ピンチに追い込まれたプレイヤーがいつイカサマの正体と対策に気づくかを見守るドキドキ感がある。ステップやマナといった用語についても、ある程度は説明されるので、シリーズ未プレイでも楽しめるだろう。

ただし、シリーズの基盤となる『Staffer Case:超能力推理アドベンチャー』をプレイしておいたほうが、一部の登場人物たちの背景がわかるし、シリーズファンならニヤリとする場面もありそうだ。『Dice Eater』の体験版で初めてシリーズに触れる方には、ぜひ『Staffer Case』もオススメしたい。


基本情報 Dice Eater
開発 Team Tetrapod
販売 Team Tetrapod
配信日 2025年3月 / 日本語有り
定価 未定(Steam

この記事で紹介されているゲーム

Dice Eater

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Staffer Case:超能力推理アドベンチャー

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