Indie Gemは、リリースを控える期待の作品群から、明日を煌めく原石のようなタイトルを発掘し、体験版を元に紹介していくコーナー!
『El Boletero -The Space TICKETER-(エル・ボレテーロ 〜チケットマン〜)』は、手描きのアートワークが独特の魅力を放つ、シュールでサイケデリックな2Dアクションゲームだ。日本・東京のゲーム開発スタジオ"Sketchy Ceviche(スケッチ・セビーチェ)"こと、メキシコ出身のinubass氏が手掛ける。
主人公は宇宙を走る通勤バスで働くサイボーグ。時間に正確なこの宇宙バスは、限られた時間しか地上に降りてこない。時間内に地上を駆け回り、乗客を見つけてバス停まで誘導しよう!
本稿では、2025年1月23日にPC(Steam)にて公開された体験版の内容についてご紹介しよう。


今度は宇宙が舞台! 乗客を見つけて誘導しよう
この味のある手描きのビジュアルに見覚えのある方もいらっしゃるかもしれないが、本作は『El Panadero -The Baker-(エル・パナデーロ ~沈黙のパン屋さん~)』を手掛けたスタジオの新作。前作では宇宙から襲来した人食い生命体に、シンプルに腕力で立ち向かうパン屋夫婦の激しい戦いが描かれたが、今作では宇宙を巡るバス職員の奮闘が描かれることとなる。
なお、前作『El Panadero -The Baker-(エル・パナデーロ ~沈黙のパン屋さん~)』については、弊誌で製品版のプレイレポートをご紹介しているので併せてご覧いただければ幸いだ。
本作のゲームシステムは、アクションを駆使してステージ内に散らばる乗客を制限時間以内に発見していくというもの。
個々のステージは上下左右にそれなりの広さがあり、また、宇宙が舞台ということもあり地球の常識が通用しないようなデザインとなっている。例えば、空中に浮かんだ岩石同士が巨大な鎖で繋がっているような奇妙な光景だ。

主人公はサイボーグだが、何か特別な能力を持っているわけではない。ただし、壁面に向かってジャンプし、壁を蹴ってより高い位置へ取りつく「ウォールジャンプ」ができたり、手持ちのタオルをフックショットのように引っ掛けて移動する「グラップリングフック」ができたりと、身体能力には優れているようだ(なぜタオルなのかは不明だ)。
グラップリングフックは上下左右斜めの8方向に直進するタイプで、伸び縮みはせず、引っ掛けた位置まで主人公を引き寄せる。クールダウンは無いので連続して飛ばせるが、引っ掛けられる場所は決まっているので画面内を飛び回れるようなものではないところは注意が必要。
こうしたアクションは全般的に独特の緩急があるが、見ようによっては華麗なパルクールアクションをキメているようにも見えるところが、手描きアートの味といったところだろうか。

乗客を見つけたら一定距離まで接近するだけでバス停まで自動的に移動(ワープ)してくれるので、地道に引き連れて誘導する必要がないところはシンプルでわかりやすい。しかし、制限時間が無くなるまでに全員を見つけ、最後には自分自身もバス停に戻らなければならないので悠長にはしていられない。
ステージは上下左右に広がっていると書いたが、一旦最下部まで降りてしまうと、そこから最上部に戻るためにはそれなりに時間を食われてしまう。体験版では比較的余裕のある印象だったが、製品版ではより厳しい制限が課せられることも予想できるので、ステージ内をどう巡っていくかを考えることになりそうだ。

また、クリアタイムはランキングに記録されるようなので、最終的には如何に短時間で全員を発見できるかというタイムアタックに挑むことになるだろう。最大2人までの協力プレイにも対応しているので、フレンドと一緒にチャレンジするのも楽しそうだ。
『El Boletero -The Space TICKETER-(エル・ボレテーロ 〜チケットマン〜)』は、リリース時期は未定で鋭意開発中。現在、Steamにて体験版が配信されているので、この独特の世界観を味わってみてはいかがだろうか。

基本情報 | El Boletero -The Space TICKETER- |
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開発 | Sketchy Ceviche |
販売 | Sketchy Ceviche |
配信日 | 未定 / 日本語有り |
定価 | 未定(Steam) |