2025年1月29日、アメリカ合衆国・パサデナを拠点にイラストレーター兼コンセプトアーティストとして活動するBryce Kho氏が、これまで手掛けた作品を収録するアートワーク集『Overflow The Art of Bryce Kho』を世に送り出すため、Kickstarterにてクラウドファンディング(Overflow by 3dtotal Publishing — Kickstarter)を開始した。
これまでBryce Kho氏は、『Aegis Defenders』『The Messenger』『Sea of Stars』『Homestead Arcana』など数々のインディータイトルのアートワークを手掛け、そのキービジュアルやコンセプトアートを目にしたことがある方も多いのではないだろうか。

ハードカバーで製本されるフルカラーのアートワーク集には、4歳の時に初めて描いたコミック作品『FIGHT OR DIE』から最近のイラスト作品まで、Bryce Kho氏が歩んできたアーティスティックな旅路を収録。
映画からゲームまで、さまざまなキャリアパスを歩んできた経緯や、その過程でビジュアルストーリーテリングへのアプローチがどのように進化し、最終的にどのように独自のスタイルが確立されたのかを事細かに知ることができるとされている。
Sabotage Studioの手厚いサポート
今回クラウドファンディングを取り仕切るのは、CG・デジタルアートのオンラインコミュニティやECストアを運営する"3dtotal"となるが、興味深いのは『The Messenger』と『Sea of Stars』を手掛けたインディースタジオ"Sabotage Studio"が全面的にサポートしていることだ。
同タイトルのリードコンセプトアーティストを務めるBryce Kho氏との信頼関係の深さが見て取れ、支援金額に応じた報酬(リワード)と追加報酬(アドオン)には、現在Sabotage Studioが開発中の『Sea of Stars』のDLC「Throes of the Watchmaker」の内容を収録したコンパニオンブックも含まれている。

なお、Bryce Kho氏とSabotage Studioのクリエイティブディレクター Thierry Boulanger氏による、長年にわたる信頼関係の結晶ともいえる『Sea of Stars』のコンセプトアート全編を余すことなく詰め込んだアートブック『Sea of Stars: The Concept Art of Bryce Kho』を、3dtotalのECストアから直接購入することも可能。ちなみにサイン入りだ。
先述のとおり、その装丁はフルカラーのハードカバーとなり、いずれも分厚くしっかりとしたものとなるので、支援金額も日本円にして約5,200~5,800円(国際配送料金を含めると約1万円ほど)と決して安くはないはないが、ファンにとっては素敵なコレクションとして手元に置く価値があるのではないだろうか。

▲Sea of Stars: The Concept Art of Bryce Kho – 3dtotal shop
2日目にして既に目標金額の3倍以上を達成
今回のクラウドファンティングは、2025年1月29日~2月28日までの約1ヶ月にわたって開催されているが、目標額の20,000ポンドに対し、開始2日目にして既に約65,000ポンド(現在の為替レートで約1,200万円)が集まっている。イラストレーターとして多くのファンを抱え、さまざまなゲームタイトルにも携わってきたBryce Kho氏に対するリスペクトの現れと言えそうだ。
なお、アートワーク集『Overflow The Art of Bryce Kho』、および、コンパニオンブック『Sea of Stars "Throes of the Watchmaker"』は日本も配送対象地域なのでその点については安心して支援できるが、配送時期は2026年2月と1年以上先(クラウドファンディングは予定通りにいかないことも多い)となる点には注意しておこう。

なお、弊誌では以前にKickstarterで素敵なインディーゲームを支援する仕組みについてご紹介している。今回の対象はゲームではなく本となるが、併せてご覧いただければ幸いだ。
基本情報 | Overflow The Art of Bryce Kho |
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プロジェクトページ | Overflow by 3dtotal Publishing — Kickstarter |
公式サイト | Bryce Kho |