本稿は、パブリッシャー Fireshine Gamesの最新タイトルをご紹介するタイアップ記事です。
『清宮物語(Tales of Seikyu)』は、妖怪たちが暮らす島を舞台とした東洋ファンタジー風のライフシミュレーションRPGだ。島の住民たちと触れ合いながら農場を営み、島に伝わる伝説を追いかけていこう。中国のゲーム開発スタジオ"ACE Entertainment"が手掛ける。
2024年1月~2月にかけてKickstarterにてクラウドファンディングを実施し、目標額の$40,000に対して、最終的に6,497人の支援者から$378,482を獲得するという大きな支持を集めた本作。本稿では、PC(Steam)にて2025年5月21日についにローンチを迎える本作の内容と魅力について紹介しよう。
なお、本作は早期アクセスでのリリースとなり、実装コンテンツは全体の一部に留まる。今後は段階的にアップデートが重ねられていく予定だが、本稿はローンチ直前のバージョンを先行プレイした内容となることをご留意いただきたい。


妖怪たちが暮らす島で生活していこう
本作のゲームシステムは、ロールプレイングゲーム(RPG)の要素とライフシミュレーション(ライフシム、生活シム)の要素を組み合わせたもの。
狐一族の末裔として妹の狐穂(読みは"こほ"。愛称はコン)と共に、妖怪たちが暮らす故郷の島「清宮」へと戻ってきた主人公。2人はそこで、日常生活の営みや住民たちとの交流を重ねながら、ダンジョン探索などの冒険や、先祖の伝説にまつわる物語に触れていくこととなる。

主人公と妹が住むことになるのは、妖怪たちが暮らす海辺の町「青嵐」から少し離れた場所にある一軒家。外観こそ立派だが屋内にはほとんど何もなく、敷地内にも小さな畑が1つあるだけだ。
ライフシムといってもさまざまなタイプがあるが、本作の方向性はカジュアル寄り。例えば「何もないところから生活基盤を築いていく」といったようなシビアさはなく、何らかの時間制限や、食事や睡眠を取らなければゲームオーバーになってしまうようなこともないので、自分のペースでじっくりと何をするか決めていくことができる。

自分のペースで進める豊富なコンテンツ
本作にはさまざまなコンテンツが用意されていて、大まかに分けると「ハウジング」「農場経営」「住民との交流」「島内の探索」だ。
ハウジングは家具をクラフトして、自宅の内装を理想的な形にコーディネートしていくもの。日本家屋の間取りがベースで、用意されている家具の種類的に和モダンといった雰囲気になるのだが、本作はマルチプレイには対応していないため誰かに見せるものでもない。しかし、ライフシムにとって自分だけの生活感を感じさせる要素は大切なポイントだったりするのだ。

なお、クラフトシステムは素材とレシピをベースに制作するオーソドックスなもので、上位のクラフト台やかまどといった設備を設けることでより多くのアイテムを制作できるようになっていく。
素材採集には木を伐採したり、岩を砕いたりするのだが、斧やピッケルといった専用の道具は不要で、手持ちの武器で攻撃するだけで簡単に手に入る。もう少し苦労があっても良い気がするが、これも実にカジュアルな仕様だ。

農場経営は敷地内の畑を耕し、種を蒔いて水をやり、食物を育てて収穫するというサイクルで成り立っている。畑は最初は1つだけだが、土地を拓くことでスペースを広げることが可能だ。
種の種類は40種類以上。収穫物は取引をしてお金に換えたり、加工や調理にも使える。時間はかかるが基本的には作れば作った分だけ利益になり、何事も先立つものが必要なので、このサイクルはできるだけ効率よく回していきたいところ。

本作のユニークな要素として、妖狐の一族である主人公は「変化の能力」を使うことができる。変化はイベントで段階的に習得していくが、地上を素早く移動できるイノシシ、空を滑空できる烏天狗、水中に潜れるスライムなど、その能力をさまざまなコンテンツに活かすことが可能だ。
この内、イノシシは「地面を踏みつける能力」で畑を耕すことができるので、土を掘り起こすための農具も不要というわけ。手間暇のかかる本格的な農作業とはまた違った形だが、こうして物語に沿った能力で解決していくところは、上手いものではないだろうか。

個性的な妖怪たちとの触れ合い
青嵐の町には妖怪たちが完全な人や半獣半人の姿で暮らしており、その多くの住人たちとの間には好感度が設定されていて、恋愛要素や、将来的には結婚システムの実装も予定されている。そうして時間を注ぎ込んで、この世界に浸れるような感覚を味わえるのは実にライフシムらしい。
また、町の掲示板ではさまざまなクエストを受注可能。住人たちからの依頼を解決することで報酬を得ることができるが、それらを受注するかどうかは自由。ただ、それとは別にコンテンツの解放に繋がるメインクエストも存在しているので、そうしたものは積極的に達成していきたい。
カレンダーに沿った時間経過の概念があり、季節毎のイベントが開催されることもあるので、見逃さないようチェックも忘れずに。

本作では、ゲーム内キャラクターはトゥーン調(セルシェーディング)の3Dモデルで制作されているが、主要キャラとの会話シーンではイラスト調(2Dイラスト風)の立ち絵が表示される形式が取られていて、選択肢や好感度に応じてさまざまな表情を見せ、ビジュアルノベル風の没入感を提供してくれている。
そんなキャラクターのアートワークについて、ビジュアルの特徴を理由にコミュニティから生成AIの可能性について指摘されたことがあったが、Steamストアページにその表記はなく(参考:Steam上のAIコンテンツについて)、開発チームから2Dアーティストの作業風景なども公開されているので、その点については払拭されているようだ。

以前に『FINAL FANTASY VII REMAKE』のキャラクターを日本画の技法で描いた動画(YouTube)が話題となった、日本画家・アーティストの日月美輪氏もゲストアーティストとして参加されており、開発元が中国ということで旧正月のお祝い絵も日本画で制作されていたので、そちらも併せてご覧なってみてはいかがだろうか。
島を探索してダンジョンに挑もう
本作の舞台となる島はオープンワールドとなっており、ダンジョンなど一部のロケーションを除いてシームレスに広がっている。フィールド上にはクエストを受注できる妖怪がいたり、襲いかかってくるが倒せば素材をドロップするモンスターが徘徊していたりする。
もともとこの地は主人公の先祖である狐一族が発展させていったのだそうで、各地に点在する狐を祀った祠では彼らの霊が表れて昔話を聞くことができる。祠から祠へはファストトラベルも可能なので、意識して見つけ出しておきたいところだ。


また、同じく狐一族が残したという遺跡(ダンジョン)もあり、内部を探索することで妖狐伝説にまつわる不思議な存在と出会うこともあるだろう。ダンジョン内には地上よりも多くのモンスターが徘徊し、入り組んだ構造となっていて、先述の変化能力を駆使しなければ先に進むこともままならない。
強力なモンスターと対峙しなければならないこともあるので、戦いの準備を十分に整えてから挑みたいコンテンツとなっている。

本作にはさまざまなコンテンツが多方面に散りばめられていて、そのどれかが主軸になっているというよりも、満遍なく触れていくことで全体を楽しめるような構成となっている。
そのためか、各コンテンツ単位では簡素化されている部分もあり、行き当たりばったりにつまんでいっては中途半端な感覚も覚えてしまうので、目的意識を持って「今日はこれをやってみよう」と当たりをつけて行動していくと上手く楽しめる印象だ。

今後の開発ロードマップ
冒頭でもお伝えしたとおり、本作は早期アクセスでのリリースとなり、ローンチ時点での実装コンテンツは全体の一部に留まる。早期アクセス期間中は、バグ修正、最適化、新コンテンツの追加を含むアップデートが随時行われる予定で、今後の開発ロードマップも公開されている。

それによると最初の大型アップデートではメインクエスト、恋愛イベント、新たなNPC、夏祭り、温泉、家畜の飼育(牧畜)、新衣装や家具の追加を予定。
さらに将来的には、メインストーリーの拡張(クエスト、ボス戦、町の拡張)。デート可能なNPCの追加、恋愛イベント、誕生日イベント、結婚システム。カスタマイズ性の強化や、ペット・妖怪変身の種類の増加、カジノゲームなどの新機能の追加が予定されている。
開発チームとしては、コミュニティからのフィードバックやコメントを期待しているそうなので、プレイした感想や意見をぜひ積極的に届けてみてほしい。早期アクセスでのリリースは、未完成の状態ではあるが、裏を返せばもっともユーザーの声が届きやすい時期でもあるからだ。

『清宮物語(Tales of Seikyu)』は、PC(Steam)にて2025年5月21日に早期アクセスでリリース予定。
なお、コンソール(Nintendo Switch, PlayStation 4/5, Xbox Series X/S)でのリリースも予定されているが、早期アクセス終了後の正式リリースのタイミングとなるため、具体的な配信時期については現時点で未定となっている。
基本情報 | 清宮物語(Tales of Seikyu) |
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開発 | ACE Entertainment |
販売 | Fireshine Games |
配信日 | 2025年5月21日 / 早期アクセス |
言語 | 日本語有り |
定価 | 2,800円(Steam) |
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