2025年5月4日に、東京・浜松町にて開催された「東京ゲームダンジョン8」の出展作品より、筆者が注目する魅力的なタイトルをピックアップしてご紹介しよう。
なお、基本的には今後リリース予定の開発中のタイトルや、ローンチから間もないタイトル、早期アクセス中のタイトルを対象としている。


食べながら謎めいたマンションから脱出しよう!
『MOTTAINAI GHOST』は、フードロスへの恨みから生まれたMOTTAINAI GHOST(もったいないお化け)が徘徊するマンションからの脱出を目指す、探索型ホラーテイスト爆食いアドベンチャーだ。日本のゲーム開発スタジオ"woof株式会社"が手掛ける。
中古マンションを購入して民泊を始めた主人公だったが、宿泊客が次々と失踪するという事態に陥ってしまう。異変の原因を求めて部屋を調べていたあなたは、いつしかそこに閉じ込められていることに気づき、マンションから脱出するべく奮闘していくこととなる。


本作のゲームシステムは、一人称視点でマンションの一棟という巨大な閉鎖空間からの脱出手段を求めて探索をしていくというもの。基本的には「謎解き」が主軸となっていて、散りばめられたヒントを使って小規模な目標を1つずつ達成していくスタンスが取られている。
今回ブース出展された試遊体験版ではマンションの一室が舞台となり、まずはその部屋からの脱出を目指すものとなっていた。

ホラーテイストな作品らしく室内に明かりは点いていないが、幸いすぐに手に入るフラッシュライトで周囲を照らしながら探っていくことになる。ちなみに、フラッシュライトは電池式で使い続けると消耗していくが、換えの電池は潤沢に配置されていたので、残量を意識して時間に追われるような印象がなかったところはカジュアルだ。
室内は一般的なファミリー向けの間取りといった感じだが、各部屋のドアには鍵がかかっていたり、何やら巨大なクッキーが貼り付けられ「Lv.40」と表示された状態で封鎖されていたりと謎めいた雰囲気を醸し出している。

そういうわけで、さまざまな場所に置かれているドキュメントの内容からヒントを導き出し、引き出しの中にしまい込まれた鍵を発見することで探索範囲を広げていくのだが――それだけだとよくある脱出ゲーム。本作をユニークなものとしているのは、そこかしこに野菜や果物、ピザといった食べ物が置かれていることだ。
主人公はそれを口にすることで「胃のレベル」が上がっていき、さらに口にできるものが拡張されたり、封鎖された部屋に入ることができるようになったりする。先述の「Lv.40」と表示されている部屋もその1つ。

フードロス(食べられる食品がさまざまな理由から廃棄されること)をテーマにしているという本作では、その行為への怨念が発端となってこの状況が生まれているとのことで、食べなければ解決できないというのもなるほど納得というものだ。
しっかり探索して食べていかないと必要なレベルに到達できないので片っ端からかぶりつかなければならず、そんなシチュエーションが何だか可笑しくてホラー感が薄れていくのだが、それも開発チームの狙いどおりなのかもしれない。というのも、本作は怖すぎないホラーを目指しているからだ。

ブースにてwoof株式会社の代表を務めるページ健氏に伺ったところ、もともとはしっかり怖いホラーゲームを作りたかったそうだが、開発メンバーがホラーが苦手という事態に直面。そこで、折衷案としてホラーテイストを持ちながらもコメディ色のある内容を目指したとのこと。
今回の試遊体験版では、筆者は最初に閉じ込められていた部屋を脱出したところで、鋭い歯の生えた巨大なパックマンのようなゴーストに遭遇。取材用の写真を撮っているうちにやられてしまったが、見えている敵はそれほど怖くはないもの。ホラーゲームにありがちなジャンプスケア(突然の驚かしで恐怖を誘う手法)もなかったので、怖すぎないというのは嘘ではないようだ。
ホラーは苦手。でも謎解きは楽しみたい! というユーザーに訴求できるような内容となっている『MOTTAINAI GHOST』は、PC(Steam)・コンソール(Nintendo Switch)にて2025年7月リリースを目指して鋭意開発中だ。
基本情報 | MOTTAINAI GHOST |
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開発 | woof Inc., sewohayami |
販売 | woof Inc. |
言語 | 日本語有り |
配信日 | 2025年7月予定 |
定価 | 未定(Steam) |
未定(Nintendo Switch)※ストアページ未公開 |