2025年7月18日~20日に、京都市勧業館みやこめっせにて開催された「BitSummit the 13th Summer of Yokai」の出展タイトルから、筆者が注目する魅力的なタイトルをピックアップして紹介しよう。
なお、基本的には今後リリース予定の開発中のタイトルや、ローンチから間もないタイトル、早期アクセス中のタイトルを対象としている。


自転車でトリックを決めながら配達をして神社を再建しよう!
『TANUKI: Pon's Summer』は、BMX(競技用の小径自転車)に乗って郵便配達をするタヌキとなり、神社の再建を目指す3Dアドベンチャーゲームだ。開発は、京都に拠点を置くDenkiworksが手掛ける。
物語の舞台となるのは、京都、青森、札幌、そして別府などの日本各地にインスパイアされた美しい街並み。プレイヤーは主人公ポンとなって、住人たちと関係を築きながら50年に一度の夏祭りに向けて準備を整えていく。


本作は郵便配達を軸に、住人との交流、報酬獲得、神社改築という流れで進行する。ポンはBMXで小包配達を行いながら、野球や釣りなどの活動を通じて住人との関係を深める。友好度が向上すると新たなイベントが解放され、稼いだ報酬で神社を飾り付けていく。夏の1ヶ月間という時間制限があるため、計画的な活動が重要だ。
今回の出展では、基本操作を学ぶチュートリアルパートと郵便局での初仕事を体験できた。チュートリアルではBMXの乗り降りから始まり、バニーホップで障害物を飛び越えたり、グラインドでレールを滑ったりと、さまざまなトリックを習得していく。トリックに失敗してBMXが壊れても、1ボタンですぐ再開できるため、心置きなく練習できた。
トリックを習得したら、郵便配達業務の始まりだ。郵便局の荷物を持ち物スペースに詰め込み、空いたスペースには手紙を入れる。各手紙には、配達時のクエストが書かれており、配達中にそのクエストをクリアすれば、もらえる報酬が増える仕組みだ。準備が整うと、いよいよ配達に出発する。
手紙クエストの他にも、先ほど覚えたトリックを決めると報酬を獲得できる。村にはトリック用のスロープや坂が点在しているので、いろいろなトリックを決めて効率的に報酬を稼いでいこう。
製品版ではさらなる遊びやイベントを実装
今回は体験できなかったが、本作には多彩なミニゲーム要素が用意されている。たとえば、関取相手に相撲を取ったり、お店でドリンクを注いだりする場面も。それぞれ独立したミニゲーム形式で楽しめ、異なる操作や戦略が求められる設計となっているとのこと。
他にも、住人との関係性によって参加できるイベントが変化するシステムや、神社のアップグレードによってゲーム体験が変わる要素など、リプレイ性を高める仕組みが随所に盛り込まれているという。各種アクションには慣れが必要だが、習熟によってプレイが滑らかになる調整が施されており、プレイヤーの成長を実感できる作りになっている。

本作を手掛けたDenkiworksは、京都を拠点とする3人による開発スタジオ。以前から他のインディーゲーム『Cursed to Golf』などのプロジェクトで協働してきた経験を持つ。優れたチームケミストリーを認識した彼らがスタジオ設立を決め、プロトタイピングを経て、本作の開発に至ったとのこと。
一方、本作のパブリッシングを担当するCRITICAL REFLEXは、『Mouthwashing』や『Buckshot Roulette』といったローポリホラー作品で知られるパブリッシャーであり、本作のような温かみのあるファミリーフレンドリーなタイトルは、同社にとって異色の存在と言えるだろう。実際に、会場でも本作はCRITICAL REFLEXブース内でひときわ目立つかわいい作品として強い存在感を放っていた。本記事のトップ画像に使用したブースの写真からもそれを感じていただけるはずだ。
『TANUKI: Pon's Summer』は、2025年内にSteam版とXbox Series版をリリース予定。Nintendo Switch版も予定されているが、具体的な時期は未定となっている。Steam版では、主人公ポンの就業1周目をプレイできる体験版が公開されているので、チェックしてほしい。製品版のウィッシュリストの登録もお忘れなく。
基本情報 | TANUKI: Pon's Summer |
---|---|
開発 | Denkiworks |
販売 | CRITICAL REFLEX |
配信日 | 2025年内 |
言語 | 日本語有り |
価格 | 未定(Steam) |
価格 | 未定(Nintendo Switch) |
価格 | 未定(Xbox Series) |