インドネシア発のホラーゲーム。著名な心霊系マルチクリエイターコラボのビジュアルノベル『Jurnal Risa: Dark Destiny』ブースレポート【BitSummit the 13th】

朝比奈 / Asahina

2025/08/14

2025年7月18日~20日に、京都市勧業館みやこめっせにて開催された「BitSummit the 13th Summer of Yokai」の出展タイトルから、筆者が注目する魅力的なタイトルをピックアップして紹介しよう。

なお、基本的には今後リリース予定の開発中のタイトルや、ローンチから間もないタイトル、早期アクセス中のタイトルを対象としている。

※本稿には、ややグロテスクなホラー表現を含むスクリーンショットを掲載しているのでご注意を。

BitSummit the 13th
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インドネシア心霊クリエイターとのコラボ作品

Jurnal Risa: Dark Destiny』は、実在するインドネシアの心霊系マルチクリエイターRisa Saraswati氏の実体験・実話怪談に基づくオリジナルストーリーを描いた、ビジュアルノベル形式のホラーアドベンチャーゲームだ。インドネシアを拠点とするゲーム開発スタジオ"Digital Happiness"が手掛ける。

タイトルの「Jurnal Risa」とは、Risa氏が率いる心霊系YouTubeチャンネル。インドネシア各地の心霊スポットを巡り、実話に基づく怪談を語るコンテンツが人気で現在700万人以上の登録者数を誇る。そんなRisa氏と、女子高生が心霊現象に巻き込まれるホラーアドベンチャーゲーム「DreadOut」シリーズで知られる開発チームがコラボレーションした作品が本作だ。

Steam:Jurnal Risa: Dark Destiny
Jurnal Risa(ジュルナル・リサ)の仲間たちが語ることのなかった宿敵が、いまよみがえる。 ホラーアドベンチャーの中で、その忌まわしい運命が明かされる。

本作のゲームシステムは、シーンを描いた静止画や動画を背景に、キャラクターの立ち絵や音楽、ゲームならではの画面効果などを組み合わせて、テキストベースで物語を読み進めるビジュアルノベル、または、ノベルゲームと呼ばれるもの。

そこにプレイヤーが干渉可能なインタラクティブな要素として、行き先や行動の選択肢を決定することで展開が変化するメカニクスが導入されている。

舞台は、生者と見えざる者の境界が交錯する世界。物語は実際の怪談や心霊体験に、ゲームオリジナルのフィクションを織り交ぜて構築されており、ホラー作品ならではの緊張感と、その裏に潜む感情に訴えるような展開を併せ持つ心霊ミステリーが描かれる。

今回の体験版では、物語のプロローグ部分をプレイ可能。語り手を務めるのはRisa氏本人で(作中ではリサ)、実在する「Jurnal Risa」のメンバーも登場する。ファンにとっては、物語の幕開けとともに期待感を大いに高めてくれる構成だ。

始まりは、主人公リサの出版物を祝うオフィスパーティー。不思議な気配に導かれて彼女がオフィスを探索していくと、思いがけず倉庫に隠れた"喋る干し首(グンドゥル・プリンギス)"と遭遇する。

彼はジャワやバリ島周辺の民間伝承に登場する、いたずら好きで人を驚かせたり惑わせたりする怪異な存在。一見、脈絡のない登場に思えるが、彼のような存在が示すのは、生者の世界のすぐ隣に別の世界が確かに存在しているということの象徴かもしれない。

ただ、干し首は彼女が感じた気配の持ち主ではなかった。彼女が探していたのは、「ピーター」という1900年代に亡くなった少年の幽霊で、体験版では彼の立ち位置は明かされなかったものの、リサにとって大切な存在であるらしい。

やがてトイレで無事ピーターを見つけ出すが、突如としてホラー漫画家・伊藤潤二氏の作品を彷彿とさせる異形の表情を見せ、プロローグは終了。この展開が本編でどのような意味を持つのか、期待が高まる幕切れとなった。

本作の最大の魅力は、インドネシアならではのホラー展開。インドネシアは民族や地域ごとに異なる怪異伝承が豊富で、自然崇拝や祖霊信仰が深く根付いている。日本のホラーとも親和性が感じられるが、単なる恐怖体験にとどまらず、シャーマニズム文化の影響から霊と対話して共存する要素を含み、独特の精神性と深みをホラーにもたらしている。

また、日本での知名度はほとんどないものの、インドネシアでは高い人気を誇る「Jurnal Risa」のメンバーたちが実名で登場し、さらに本人たちによるフルボイスを収録している点がリアリティを高めている。こちらはファンにとってはたまらない魅力と言えるだろう。

インタビューで紐解く、世界へ届けるインドネシア発ホラー

今回、BitSummitの出展ブースでは開発チームのコミュニティマネージャーにインタビューさせていただく機会を得られた。

Digital Happinessの出発点は、日本のクラシックホラー映画やゲームにインスパイアされた作品を作りたいという思いから。2014年にリリースした『DreadOut』は、日本のクラシックホラーへのオマージュでありながら、インドネシアの伝承や神話のエッセンスを加え、グローバル市場を意識した調整が功を奏し、人気を博している。

現在もその方向性は維持しているものの、今後は既存のIP(知的財産)をベースにしたゲーム制作に積極的に取り組むことで、スタジオのさらなる成長を目指すという新たな戦略が伺えた。

本作『Jurnal Risa: Dark Destiny』は、まさにその成長戦略とマッチしたプロジェクトであり、著名なYouTubeチャンネル「Jurnal Risa」のメディアミックス展開の一環として、Risa氏の依頼を受けて開発がスタートしたという。

最大のセールスポイントは、インドネシアの新鮮な伝承や神話に触れられる点だ。プレイヤーはゲームを通じて、インドネシアの慣習や神話、地域ごとの独自文化を学ぶことができる。インドネシア国内のゲーム市場は小規模であるため、「Jurnal Risa」のファンはもちろん、日本や世界のプレイヤーにも広く興味を持ってもらえるよう届けたいとのことだった。

▲興味を持って学べるようギャラリー機能も用意されている

Jurnal Risa: Dark Destiny』は、PC(Steam)にて2025年のリリースに向けて鋭意開発中。

なお、現時点ではSteamストアページの対応言語に日本語は含まれていないものの、現在配信中の体験版には日本語が実装。製品版においても日本語サポートが予定されているとのことだ。ただし、体験版の日本語は機械翻訳と見られる箇所もあったため、製品版でのクオリティアップに期待したい。


基本情報 Jurnal Risa: Dark Destiny
開発 Digital Happiness
販売 Digital Happiness
配信日 2025年
言語 日本語サポート予定
価格 未定(Steam

この記事で紹介されているゲーム

DreadOut

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インディー

日本語対応

Jurnal Risa: Dark Destiny

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Jurnal Risa: Dark Destiny

Jurnal Risa(ジュルナル・リサ)の仲間たちが語ることのなかった宿敵が、いまよみがえる。 ホラーアドベンチャーの中で、その忌まわしい運命が明かされる。

Jurnal Risa(ジュルナル・リサ)の秘められた記録から届けられるビジュアルノベル。 生きる者と見えざる者の境界が交差する世界へ、足を踏み入れよう。 そこでは、影のひとつひとつが物語を秘め、囁きがあなたを未知の深みへと誘う。

Jurnal Risa(ジュルナル・リサ)の仲間たちが語ることのなかった宿敵が、いまよみがえる。 ホラーアドベンチャーの中で、その忌まわしい運命が明かされる。

これは、リサ本人から語られた、Jurnal Risa(ジュルナル・リサ)の物語である。

主な特徴

心霊アドベンチャー・ミステリー

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Jurnal Risa(ジュルナル・リサ)は、インドネシア各地の心霊スポットを探検し、実話に基づく怪 談を語ることで知られています。 彼らの冒険や絆、霊的な体験が、このゲームのミステリーと感情的な深みの着想となっている。

フルボイスで息づく物語

実際のメンバーによるフルボイスで物語が息づく。 シーンごとに彼らの個性や絆、霊的体験の重みがリアルに伝わってくる。

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ミニゲーム

緊張感からひと息つける、楽しいミニゲームも収録

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過去の断片を集めよう

物語やチャレンジを進めながら、写真を集めよう。 一枚一枚に、記憶のかけらや、隠された謎が刻まれている。

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