2025年7月18日~20日に、京都市勧業館みやこめっせにて開催された「BitSummit the 13th Summer of Yokai」の出展タイトルから、筆者が注目する魅力的なタイトルをピックアップして紹介しよう。
なお、基本的には今後リリース予定の開発中のタイトルや、ローンチから間もないタイトル、早期アクセス中のタイトルを対象としている。
『メンヘラリウム』は、メンヘラな女の子に監禁された主人公が、自身の生き血を賭けてチンチロで勝負するデッキ構築ローグライトゲームだ。プレイしてわかった、本作の魅力をお伝えしていこう。

狂気と策略が絡み合う。監禁の先に待つのは絶望か、それとも…?
インディーゲーム開発チーム「テスカトリポカ」が手掛ける『メンヘラリウム』は、IndieFreaksのXアカウントで紹介した際に、いいね1000以上を記録し、インディーゲームファンの間でも注目されているタイトルだ。
本作のジャンルは、チンチロデッキ構築ローグライトゲームとなっている。プレイヤーは毎ターンに超メンヘラな少女、通称「メンヘラちゃん」から与えられる理不尽なルールの中でチンチロをプレイし、目標スコアの達成を目指す。勝負に負け、賭けた血液が尽きればゲームオーバーという、常に緊張感が漂うゲームとなっている。

甘さと狂気をあわせ持つ「メンヘラちゃん」
先述のとおり、物語はメンヘラちゃんに監禁された主人公が、血を賭けてチンチロ勝負に挑むという衝撃的な設定。プレイヤーは、死と隣り合わせのゲームに挑むことになる。
目覚めた主人公がいたのは、見覚えのない部屋。目の前には、微笑みながら「死ぬまで一緒に遊ぼうね」と語りかけるメンヘラちゃん。一見すると、可愛らしい部屋着姿の少女だが、その内面は狂気に満ちており、プレイヤーを監禁し命をかけた勝負を強要してくる。
絶対的な主導権を握る彼女は、理不尽な条件を次々に押しつけてくるが、プレイヤーの行動次第では好感度が上下することもあり、マルチエンディングの可能性も含まれている。その危うさと愛らしさを併せ持った存在に、魅了されるプレイヤーも少なくないはずだ。
イカサマと構築が鍵を握る、極限のサイコロバトル
本作は、単なる運ゲーでは終わらない。「チンチロ×デッキ構築×ローグライト」という独自のジャンルで、プレイヤーの工夫と選択が生存を左右する。毎ターンの賭けには、自分の血液を使うため、目標スコアを達成するまで勝負は終わることなく、血が尽きれば即終了…つまり死(ゲームオーバー)あるのみ。恐ろしくも中毒性の高いゲームシステムが、プレイヤーをじわじわと追い詰めていく。
ゲームに勝利すれば報酬が手に入り、サイコロの目に特殊効果を仕込んだり、出目を操作できたりするようになる。これがイカサマサイコロという本作の要であり、自分だけの戦術を築く面白さにつながっている。
また、メンヘラちゃんからプレイヤーに対して質問を投げかけられるのだが、その受け答え次第では、次回のゲームの難易度に変化が起きる。毎回追加される理不尽ルールにどう対応し、どの目をどう扱うのか…運と戦略、そしてズルさが、生き残りのカギとなっている。


可愛らしさと恐ろしさが共存する新鮮な体験
「メンヘラ」と「チンチロ」という、一見ミスマッチな要素を見事に融合させ、唯一無二のゲーム体験を生み出している。現在はSteamのストアページも公開中。リリースが待たれる本作は、背徳感あふれる世界観と奥深い戦略性が絡み合う、クセになる一作に仕上がっている。
可愛くて恐ろしくて、戦略的。そんな危ない魅力に触れてみたいなら、『メンヘラリウム』を、ぜひプレイしてみてほしい。
基本情報 | メンヘラリウム |
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開発 | テスカトリポカ |
販売 | テスカトリポカ |
配信日 | 未定 |
言語 | 日本語有り |
価格 | 未定(Steam) |