2人協力プレイモードも! 鬼の攻撃をひたすら“回避”していく新感覚アクションアドベンチャー『鬼ヶ谷いんくらいん』ブースレポート【東京ゲームダンジョン10】

しわしわ

2025/11/15

2025年11月9日に、東京・浜松町にて開催の「東京ゲームダンジョン10」の出展タイトルから、筆者が注目する魅力的なタイトルをピックアップして紹介しよう。

なお、基本的には今後リリース予定の開発中のタイトルや、ローンチから間もないタイトル、早期アクセス中のタイトルを対象としている。

東京ゲームダンジョン 10 ► 2025年11月9日(日)、東京・浜松町で都内最大級のインディゲーム展示会を開催!
「東京ゲームダンジョン」は個人や小規模チームが制作するデジタル・ゲーム(インディゲーム)の展示会です。手頃な出展料と充実した設備で、気軽に作品を出展・試遊できるイベントを目指しています。主催者も個人でゲームを作っているインディ開発者です。みんなで国内のインディゲームを盛り上げましょう!

本稿では、今回試遊・取材させていただいた『鬼ヶ谷いんくらいん』をご紹介しよう。タイトルに用いられている“インクライン”とは、主に山岳地帯で荷物を運搬するため建設された傾斜鉄道のことである。

求道庵氏がサウンド以外のすべてを個人で手がけた本作は、敵を倒すのではなく、攻撃を避けることに専念するという新感覚のアクションゲームだ。ストーリーや探索要素が含まれるソロプレイ用のアドベンチャーモードと、2人で協力して次々ステージをクリアしていく共闘サドンデスモードが用意されている。試遊ではアドベンチャーモードを体験させていただいた。

Steam:鬼ヶ谷いんくらいん
インクライン(傾斜鉄道)を使い、鬼を方陣まで運んで封印する、風変わりな戦闘システムのアクションADV。武具を奪われた"丸腰"の君は村の最上段にある方陣に到着するまでの間、インクラインの荷台上で敵の猛攻を躱(かわ)し続けなければならない!

プレイヤースキルで勝負! 自分のペースで上達していく楽しさ

明治後期を舞台とする本作は、主人公の祓い屋が鬼と戦うための武器を奪われ、丸腰となってしまうところからスタートする。村を襲う鬼を封印するため、インクラインに鬼を投げ入れ、狭い荷台の中で攻撃を掻い潜りながら方陣のある村の最上段を目指すという内容だ。

鬼に対しておこなえるアクションは「回避」と「担ぐ」のみ。鬼の色によって攻撃方法が異なり、対処法もそれぞれに用意されている。赤鬼は追い回してくるので距離を置く、黄鬼は腕を横に回すのでしゃがむ、青鬼が吐くブレスはジャンプでかわす、といった具合だ。鬼は一度に4体までインクラインに積み込むことができ、数を増やせばもちろん難易度は上がるが、そのぶん封印時の報酬やスコアが上がるというハイリスク・ハイリターンな仕組みである。

コツを掴むまでは忙しくあっさり被弾してしまうものの、慣れれば着実に対応できるようになっていく気持ちよさが好感触だった。マゾヒスティック・アクションと銘打たれているとおり受動的な戦闘システムではあるものの、鬼の数を調整したり自分が対応しやすい鬼を選んで積んだりと、プレイヤーが自身に合わせてプレイ内容をカスタマイズできる幅がある点も魅力的である。

▲担げば鬼を無力化できるものの、最中はジャンプもしゃがみもできない。これもまたハイリスク・ハイリターンな、使いどころが重要なテクニックだ。

鬼の封印時に獲得できる報酬「火魂(ひだま)」にはさまざまな使い道があるそうで、具体的には新たなエリアの解放などに使用できるとのこと。高難易度に挑戦し高効率を目指すプレイにも、きっちりとやりがいが設けられている。

“インクライン”から着想を得て制作された本作の魅力

会場にて開発者の求道庵氏が取材に応じてくださったので、なぜこういった戦闘システムになったのか伺ってみた。何でも本作は、タイトルにもある“インクライン”を軸としてアイデアが練られていったという。求道庵氏の地元近くにはインクラインの跡地が残っており、幼いころからそれを見るのが好きで、上手く組み込んだゲームを作れないかと昔から考えていたそうだ。

その結果として、「荷物ではなく敵を運んでみる」ことを思いつき、「鬼を倒さずにインクラインの荷台で攻撃を避け続ける」という本作独自のシステムが構築されていったとのこと。

▲インクラインは方陣のある最上段に向かって一段ずつ上昇していく

また、トライアルアンドエラーによる上達を実感できるよう意識して制作している、とのお話も伺えた。先述のとおり、こちらは筆者もプレイしながら体感できた部分である。鬼も主人公も比較的ゆったりした動きをするため、焦らずにひとつずつ判断していくことで、難しいと感じていた状況もさほど忙しくはないことに気付き、少しずつ捌けるようになっていくのだ。上達の実感とはゲームをしていて何より嬉しい瞬間である。余裕が生まれれば苦手な鬼にも挑戦したくなるなど、プレイヤーのテンポで成長していけそうなゆとりのある設計だと感じた。

筆者は今回アドベンチャーモードをプレイしたが、試遊待機中に2人プレイの様子も見学することができた。そちらは封印までの流れを10回連続で繰り返してハイスコアを狙うという内容で、家族や友人と声を掛け合いながらワチャワチャと遊べるパーティゲームのような印象だ。それぞれの異なる楽しさに期待が持てる。試遊時点ですでにローカルマルチプレイが可能となっているが、SteamのRemote Play Togetherにも対応したいと考えているそう。気軽に友人を誘えるのはありがたい。

▲どの鬼を何体積むか、どちらがインクラインを操作するかなど、自然と会話が生まれてワイワイできそうだ

製品版ではマルチプレイはもちろん、アドベンチャーモードでのストーリー展開がどうなっていくかにも注目したいところ。2026年の公開を目標に鋭意製作中とのことで、気になった方はぜひウィッシュリストに追加してみてはいかがだろう。


基本情報 鬼ヶ谷いんくらいん
開発 求道庵(gudouan)
販売 求道庵(gudouan)
配信日 2026年予定
言語 日本語有り
価格 未定(Steam

ライター:しわしわ 編集:LayerQ

この記事で紹介されているゲーム

鬼ヶ谷いんくらいん

アドベンチャー

インディー

アクション

日本語対応
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発売日2025
ジャンル
アドベンチャー
アクション
インディー

カテゴリ
シングルプレイヤー
フルコントローラサポート
ファミリーシェアリング
マルチプレイヤー
共有/分割画面
協力プレイ
共有/分割画面での協力プレイ
ストアページリンク

鬼ヶ谷いんくらいん

インクライン(傾斜鉄道)を使い、鬼を方陣まで運んで封印する、風変わりな戦闘システムのアクションADV。武具を奪われた"丸腰"の君は村の最上段にある方陣に到着するまでの間、インクラインの荷台上で敵の猛攻を躱(かわ)し続けなければならない!

鬼を倒す方法はただ一つ!方陣に入れて"封印"する事。

主人公は武具を奪われた祓(はらい)屋。
直接的な攻撃手段を持たぬ彼が鬼を倒すには、村の最上段にある方陣に入れて封印するしかない!

インクラインに鬼を乗せ、最上段の方陣まで運べ!

方陣まで鬼を運ぶには、村の中央を貫くインクライン(傾斜鉄道)を駆使せよ。
任意の数の鬼を荷台に乗せて出発だ!最上段に到着するまでの間、敵の攻撃を躱(かわ)し続けなければならない。
荷台に乗せた鬼の数が多い程リスクも高いが、封印成功時のリターンも大きいぞ。

一網打尽のカタルシス!封印で火魂をGETだ。

鬼を乗せて最上段に着いたら、封印で一網打尽だ!ヤツらが溜め込んだ「火魂(ひだま)」を大量に取り戻せるぞ。
獲得できる火魂の量は、その時封印した鬼の"数"と"色"によって変化する。

レトロな世界を満喫できる探索要素が充実!

獲得した火魂は"魂を抜かれた村人"を正気に戻す際などに使う。
彼らを助ける事により村で行動できる範囲も広がって行くぞ!
また、山中に広がる岩窟エリアを踏破して進む際にも、火魂は非常に有用だ。
沢山の火魂をGETし、明治後期のロマン溢れる"和"の世界を存分に探索しよう!

2人同時プレイの「共闘」も楽しめる!モード選択機能。

本作にはモード選択機能がある。
通常の「アドベンチャーモード」の他に、2人同時プレイの「共闘モード」も楽しめるぞ!
1人でじっくり遊ぶも良し、2人でワイワイ盛り上がるも良し!

特徴:

  • 「インクラインを駆使した戦闘」、「攻撃できない主人公」、「随時調整可能なリスク」等の要素で構成される、ユニークなゲームメカニクス。

  • 初心者からゴリゴリの上級者まで、幅広く対応できる懐の深い戦闘システム。

  • トライ&エラーを繰り返す事で "上達する喜び" を味わえる、直球のゲーム性。

  • レトロ浪漫に溢れた明治後期日本の世界を存分に味わえる、充実のアドベンチャー(探索)要素。

  • モード選択機能により、一人でも二人でも楽しめる。