『たそがれのうた』は、狂気の異世界を舞台とした探索型ホラーアドベンチャーだ。本作は、インディー開発チームDSNKが、2026年1月8日にPC(Steam)向けに無料配信された作品である。
物語は、姉で新米刑事の柑蕗(コンロ)と、謎めいた妹レリエルの姉妹が狂気と歪みに満ちた異世界「たそがれの世界」に迷い込むところから始まる。この世界は「父」と呼ばれる謎の支配者によって統べられており、プレイヤーは姉妹を操作しながら、逃走と探索を通じて世界の真実に迫っていく。
プレイヤーの行動や選択によって物語が分岐し、複数のエンディングが用意されている本作の魅力について、本稿ではお伝えしていこう。


探索と逃走を軸にしたシンプルなゲームシステム
本作は、2人の姉妹を操作し狂気に満ちた異世界を、見下ろし視点で探索していくホラーアドベンチャーゲームだ。出現する敵や謎めいた存在から逃げたり、隠れたりしつつ、その世界の謎を解き明かしていく。探索の過程ではストーリー分岐につながる選択肢が提示され、マルチエンディングシステムによって、プレイごとに異なる結末を体験できる。また、RPGツクールMVを用いて開発されており、ピクセルアート調のビジュアルと心理的ホラー演出が印象的だ。
プレイヤーが操作できる主なアクションは「移動」と「選択」のみで、システムは非常にシンプルだ。しかし、効果音や演出の工夫によって、常に緊張感のあるプレイ感覚が維持されている。
物語を進める道中で、謎めいた化け物のような存在の阜(ふう)や影縁(えいえん)などに遭遇し、回避や逃走を迫られる場面が随所に用意されており、突然現れては追い回されることがある。追いつかれたり、触れられたりするとゲームオーバーとなり、直前のセーブデータから再スタートする仕組みだ。よく観察しなければ見分けにくい迷路のような道を逃げ続けることになるため、何度も挑戦しながら突破口を探すことになる。
このように雰囲気や操作時の手触りは、RPGツクールXP製のホラーゲーム『青鬼』を彷彿とさせるものがあった。

心理的恐怖と一度では見えないストーリー
本作の最大の魅力は、直接的な恐怖演出よりも、精神的に追い詰められていく感覚を重視した心理ホラー表現にある。
例えば、それまでは至って普通に振舞っていた柑蕗が、突然場面が変わったかと思うと、悪夢のような映像と共に、見えない何かに追いかけ回されるなど、意味深な演出が重なり合い、プレイヤーは次第にストーリーそのものへと引き込まれていく。
マルチエンディングシステムにより、一度のプレイでは見えない真相が存在する点も興味深い。異なる選択を試すことで、世界観や登場人物の背景がより深く理解できる構造になっている。姉妹の関係性や、異界で出会う人物たちの存在も重要な要素であり、断片的に語られる心情や過去が少しずつ繋がっていくことで、単なるホラー体験にとどまらないストーリーが生まれている。

『たそがれのうた』の、公式XアカウントであるDSNK | フリーホラゲ配信中!では、登場するキャラ紹介や実況に関する情報などを随時更新中。
開発者いわく想定プレイ時間は、短いエンディングも含めて2~4時間。比較的短時間で楽しむことができ、クリア後に考察の余地も残す本作に興味がある方は、ぜひこの機会にプレイしてみてほしい。
| 基本情報 | たそがれのうた |
|---|---|
| 開発 | DSNK |
| 販売 | DSNK |
| 配信日 | 2026年1月9日 |
| 言語 | 日本語有り |
| 価格 | 無料(Steam) |
ライター:セン星人 編集:LayerQ









