2026年2月8日に、東京都・浜松町の東京都立産業貿易センター浜松町館にて開催された「東京ゲームダンジョン11」の出展タイトルから、筆者が注目する魅力的なタイトルをピックアップして紹介しよう。
なお、基本的には今後リリース予定の開発中のタイトルや、ローンチから間もないタイトル、早期アクセス中のタイトルを対象としている。
ホテリエとして一癖あるお客様の悩みを聞いていく
『The Grand Hotel Landing』は、不思議なホテルで一癖あるお客様をおもてなししつつ、それぞれの悩みに寄り添い解決していくアドベンチャーゲーム。ゲーム制作サークル手数寄屋によって開発が手掛けられている。

プレイヤーは舞台となるホテル「ランディング」の従業員「ホテリエ」となり、来訪するお客様たちのリクエストに答える形で接客していくことになる。来訪するのは一癖あるお客様たちだが、彼らの奥底には何かしらの悩みがある様子。ときに無茶な要望に答えつつ、お客様の心にも寄り添い、最高のおもてなしを届けよう。
東京ゲームダンジョン11で出展された体験版では、物語の冒頭10分程度を遊ぶことができた。本稿では試遊で体験した本作の基本的な内容について紹介しよう。
リアリティある等身大の悩みを抱えるお客様たち
まず目を惹いたのは、タイトル画面。グレーと黄色を基調としたレトロな色合いのドット絵が抜群の雰囲気を醸し出しており、プレイヤー自身も自然とホテルへ誘われるようだ。

物語は、主人公が無職になってしまい途方に暮れる場面から始まる。そんなとき、主人公が見つけたのはホテルの従業員募集のチラシ。このチラシを手に、ホテル「ランディング」へと足を踏み入れる。
そんな主人公を出迎えてくれたのは、眼鏡をかけた知的な印象の支配人だ。支配人からの面接という形でプレイヤーネームを入力し、いよいよゲーム本編へと入っていく。
最初にホテルを訪れたのは「アリス」と名乗る、一見うら若い少女にしか見えないようなお客様。しかし、外見とは裏腹にれっきとした成年者のようで、粗暴な口調で晩酌に付き合うように要求してくる。なかなかのギャップだ。
さまざまな注文を付け、嵐のように部屋へと去っていったアリスから一本の電話がフロントへと来る。どうやら落とし物をしてしまったようなので、プレイヤーはひとまずこの落とし物を探すことになる。
本作のマップ移動は、手帳を開き、中に記されているフロアガイドから行きたいところを指定するという形で行うことができる。また、落とし物の手掛かりや、人物情報なども手帳内に逐次メモとして追加されていくので、手帳は欠かせない存在となるだろう。
パラパラと手帳をめくりつつ、落とし物の情報などをまとめ、フロアガイドを確認して移動していく……といった一連の流れは、実際にホテル業務をしているかのよう。やや珍しい形のマップ移動だが、この形式だからこそ本作ならではのインタラクティブな体験へと繋がっていると感じた。

落とし物を無事見つけ、アリスのもとへと届けようとするがどうやら部屋にはいない様子。そこで「晩酌に付き合ってほしい」というオーダーをもらっていたことを思い出し、バーへ向かってみることに。移動すると、そこにはお酒を片手に持ったアリスの姿があった。
お酒の勢いなのかはわからないが、アリスは落とし物にまつわる過去のほろ苦い思い出を主人公へと語ってくれる。落とし物の正体はギターピックで、過去に憧れていた先輩との思い出の品だったとのこと。
過去の楽しかった時期のことを忘れることができず、今も象徴としてピックを持っている……と語るアリス。現実でもありえそうな悩みの吐露に、本作の人物描写への並々ならぬこだわりを感じることができた。
アリスの相談に乗り、1日目が終わったタイミングで体験版は終了。製品版では7日目まで描かれ、その間にはさまざまなお客様が訪れるとのこと。ゲームオーバーや分岐などは現状では特に無いそうだが、その分一本の物語として楽しめる形となっていそうだ。ホテル「ランディング」でどのような物語が紡がれていくのか期待が高まる内容となっていた。
キャラクターたちが生きた物語に
本作の企画・シナリオなどを手がけるnnm氏にお話を伺うことができたので、最後にそちらもご紹介しよう。
ゲーム制作サークル手数寄屋として活動が始まったのは大学時代から。その頃のメンバーが社会人となってから再度結集し、本作の制作を進めているとのことだ。大学サークル時代からノベルゲームの制作がメインだったそうで、今回もその経験値を活かせるアドベンチャーゲームというジャンルになっている。
ゲームについてのこだわりを伺うと、まず「キャラクターが生きた物語を描きたい」とお話しいただけた。これは、嘘が入ってしまう物語では没入感を損なってしまうため、ご都合主義的ではない生きた人間模様を描きたいというnnm氏のこだわりだそう。

体験版に登場したアリスのように、リアリティのあるしがらみや悩みを抱えたキャラクターたちが、どのようにホテル内で関わっていくかにも注目してほしいとのことだ。
また、没入感を損なわないというこだわりはUI面にも表れている。体験版の段階でも、物語の情景とかみ合ったプレイヤー名入力やマップ移動などその点を体感することができた。極力ゲームのシステムが前面に出てしまうような設計を避けているそうで、いかにプレイヤーに物語の中へ入りこんでもらうかというこだわりを感じることができた。
『The Grand Hotel Landing』はPC向けタイトルとして現在鋭意開発中。X公式アカウントにて最新情報を更新中なので、ホテル「ランディング」を訪れたくなった方はこちらもチェックしてみてはいかがだろうか。
| 基本情報 | The Grand Hotel Landing |
|---|---|
| 開発 | 手数寄屋 |
| 配信日 | 未定 |
| 言語 | 日本語有り |
| 価格 | 未定 |
ライター:レイリー 編集:LayerQ