農業をめいっぱい楽しもう! ピクセルアートがかわいい、農業シミュレーションゲーム『空島ノーカ』ブースレポート【TOKYO INDIE GAMES SUMMIT 2026】

しわしわ

2026/03/24

2026/03/25

2026年3月20日~21日に、東京都・高円寺の未来をつくる杉並サイエンスラボ IMAGINUSにて開催された「TOKYO INDIE GAMES SUMMIT 2026(以下、TIGS2026)」の出展タイトルから、筆者が注目する魅力的なタイトルをピックアップして紹介しよう。

なお、基本的には今後リリース予定の開発中のタイトルや、ローンチから間もないタイトル、早期アクセス中のタイトルを対象としている。

TOKYO INDIE GAMES SUMMIT 2026
インディーゲームのための新たなオフラインイベント『TOKYO INDIE GAMES SUMMIT 2026』(トーキョーインディーゲームサミット2026)が、2026年3月20日(金)21日(土)にIMAGINUSで開催決定!

今回のTIGS2026では、筆者が以前よりリリースを楽しみにしている『空島ノーカ』も展示されていたので、期待を胸にブースへと足を運んだ。本作はピクセルアートが非常にかわいらしい、農作業に重きをおいた農場シミュレーションゲームである。開発・パブリッシングともに、日本のインディーゲームデペロッパーAcheron-Softが手がけている。

会場にて、本作の試遊に加え、ディレクター・嶋健太氏への取材もおこなうことができた。本稿では、試遊版から感じた魅力を紹介するとともに、取材によって見えてきたこだわりや、本作が目指す完成形についてお伝えしたい。

Steam:空島ノーカ
空に浮かぶあなただけの農場で、誰にも邪魔されずにひたすら作物を育てる……空島ノーカはそんな農業シミュレーションゲームです。畑を耕し、土を育て、品種改良を重ねてより良い作物を育てたら、直売所で販売したりコンテストへ挑戦しましょう。さぁ、終わりなき農業ライフの始まりです。

やりたいことは山積み、楽しい農場ライフ

今回の試遊版は、主に農作業の手触りをテンポよく確かめられる内容となっており、畑を耕し種を蒔くところから収穫・コンテストまでの流れをすべて体験できた。プレイヤーは十字キー入力でツールや動作を入れ替えながら、水やり・雑草抜きなどをこなし、作物の出来栄えを競うコンテストに向けて高品質な作物の生産を目指す。

▲左上はスタミナゲージ。尽きても気絶などはしないが、作業をおこなえなくなってしまう。適度に自宅のベッドで睡眠をとろう。

基本的な流れは一般的な農業系と同じで分かりやすいが、植えた作物に対しておこなえる「手入れ」が印象的だった。これは作物の品質を上げられるだけでなく、ついてしまった害虫の駆除もできる行動である。農業系では、種を植えたあとの世話は水やりのみで完了することが多い印象なので、それ以外にも手間をかけられるのは農業メインな本作ならではの要素だろう。

丹念にお世話した作物を収穫したあとは、道具小屋の祭壇にて「品種改良」をおこなうことも可能だ。作物にはひとつずつステータスが割り振られており、形の大きさや珍しさ、虫食いなどの詳細な状態が確認できる。これらを自由に掛け合わせてよりよい種を手に入れたり、好きな個性を残したり、新たな作物を解放したりと、組み合わせを探る楽しさを存分に味わうことができる。

▲個性の遺伝は確率。やりこみがいがありそうだ。

農場系ゲームでの品種改良は中盤以降の解放になることが多く、触れずにプレイを終えてしまうケースもあるので、初めての収穫物から取り組めるのは個人的に嬉しいポイントだ。改良に使用した作物は消費されるので、最高品質のお気に入りをコンテストに出すか種にするか、といった楽しい悩みどころでもある。プレイヤーごとの方針や個性があらわれる、シミュレーションらしい広まりを感じられた。

そして最後に、ストーリーの主目的であるコンテストも体験。残った作物の中からもっともステータスの高いものを選んで出場してみた。見た目や味わいなど項目別に加点されていく方式で、ライバルたちの作物と票を競う内容だ。順調に票が入るのを見ていると、自分が育てた作物に対して親心のようなものが芽生え、なんだか感慨深い。

無事に優勝でき喜んだところで、試遊を終了。今回は触れなかったが、収穫した作物の出荷直売などの要素も用意されている。まだまだ試したいことが山積みで試遊では触りきれないほどだったので、リリースが非常に楽しみだ。

多くのこだわりと試行錯誤で磨かれていく本作

会場にて、本作のディレクターを務める嶋健太氏にお話を伺うことができた。本作を制作することになったきっかけは『牧場物語』シリーズや『アストロノーカ』で、「スローライフや住人との交流も楽しいが、もっと農業をメインとした作業系のゲームがしたい」と感じたことから作られているとのこと。シミュレーションゲームと作業系ゲームの“良いところ取り”を目指しているのだそう。

制作のうえでは、その作業の手触りについてを強く意識されているそうだ。黙々と作業をしていたいが、同じことをやりすぎると飽きてしまう。程よく別の要素へ誘導して流れをリセットしつつ、また作業へ戻る……というサイクルを作りたいが、まだまだ調整の必要を感じて苦労していると聞かせてくれた。試遊では収穫を終えて品種改良を施したのち、コンテストや直売に向かうという流れをじゅうぶんに感じられたが、製品版でどのようなかたちになるのか注目したい。

また、そうして稼いだお金の使い道についても考えどころだという。現在は主人公が畑作業をするたび経験値が入り、レベルアップとともに作業範囲やスタミナ効率が上がるという仕様だったが、これではせっかくよい作物を育てて収入を増やしても使い道がないので、ツールの購入やアップグレードなどで用途を用意したいとのこと。

愛らしさが目を惹くキャラクターたちへのこだわりについても伺ってみた。かわいらしいキャラクターという要素も盛り込みたいもののひとつで、当初は主人公にフリルのついたスカートを履かせる予定だったが、ほかメンバーから「フリルスカートで農業はさすがに……」との声があがり、現在の前掛けとスカートというスタイルに落ち着いたのだそう。“農業をしていてもギリギリ違和感はないが、かわいい”という塩梅を探りこだわったとのことで、その両立は確かに大変そうだ。

試遊にてほかの登場キャラクターたちとも会話をすることができたが、みな個性豊かで非常にかわいらしい。コンテストで競う合うライバルキャラも存在するとのこと。本作はストーリーを厚くせず、あくまで作業・シミュレーションとコンテスト優勝をメインの要素としつつも、ときおり発生するイベントにて、ライバルと切磋琢磨する様子などを描写していきたいと話してくれた。それもまた、作業の小休止や気分転換に一役買ってくれそうだ。

▲筆者が特に好きだったのは、このきつね耳と尻尾の美しい女性。農場でできることを説明してくれるチュートリアル係的存在だが、彼女との交流イベントもあるのだろうか。

すでにもくもくと没頭できる魅力があるが、まだまだブラッシュアップ予定の本作。その動向に引き続き注目したい。『空島ノーカ』は2027年4月ごろの発売を目標に制作中で、対応プラットフォームはPC(Steam), Nintendo Switchを予定しているそうだ。年末には体験版を配信したいとのことなので、気になった方はぜひウィッシュリストに追加しておこう。


基本情報 空島ノーカ
開発 Acheron-Soft
販売 Acheron-Soft
配信日 2027年予定
言語 日本語有り
価格 未定(Steam
未定(Nintendo Switch)

ライター:しわしわ 編集:LayerQ

この記事で紹介されているゲーム

空島ノーカ

シミュレーション

日本語対応