終わりゆく日常と、既視感の迷宮。SNSを通して物語が進むナラティブADV『Until Then』パッケージ版が発売! プレイレポート

セン星人

2026/04/02

Until Then』は、思春期の少年少女たちの物語を緻密なピクセルアートで描くナラティブ・アドベンチャーゲームだ。フィリピンを拠点に活動するPolychroma Gamesが開発を手掛け、販売はMaximum Entertainmentが担当している。

対応プラットフォームはPlayStation 5およびPC(Steam)、Switch。2026年3月26日にSwitch版のリリースとPS5版のパッケージ版が発売されることとなった。

本稿では、思春期の揺れ動く感情と、世界の崩壊という壮大なスケールが交差する本作の魅力について紹介しよう。

Steam:Until Then
運命的な出会いが連鎖反応を引き起こし、マークの人生を根底から覆す。人々が姿を消し、記憶がおぼろげになっていく。この冒険物語でマークと彼の友人たちと一緒に隠された真実を追及し、手遅れになる前に急いで謎を解き明かそう。

スマートフォンを介した対話が運命を変化させる

Until Then』のゲームシステムは、サイドビュー形式のキャラクター操作と、作中のスマートフォンを用いたSNSの閲覧・チャットが主軸となる。プレイヤーは主人公のマークとなり、学校での友人との会話や、帰宅後のネットサーフィンを通じて物語を進める。

ゲームの目的は、マークの周囲で巻き起こる奇妙な現象や、自身の失われた記憶の謎を解き明かすことだ。本作には、敵と戦って力尽きるような典型的なゲームオーバーは存在しない。しかし、会話の選択やミニゲームの結果によって、人間関係や物語の結末は変化していく。一度選んだ言葉が、誰かの運命を大きく狂わせてしまうかもしれない。その緊張感が、常にプレイヤーに付いてくる。

緻密なピクセルアートで描かれるフィリピンの街並み

本作を語る上で欠かせないのが、圧倒的な密度で描かれるドット絵の美しさだ。フィリピンの街並みをモデルにした校舎や夕暮れの路地裏。これらは光と影の演出によって、まるでその場の温度や湿度が伝わってくるかのような実在感を放つ。

しかし、その美しい日常は、物語が進むにつれて少しずつ歪み始める。画面に走るノイズや、既視感(デジャヴ)を覚える演出。これらがプレイヤーの不安を煽り、単なる青春ドラマではない、SFサスペンスとしての深みを本作に与えている。緻密なピクセルアートの美しさゆえに、一つ一つの演出を直球で感じることができる。

▲キャラクターデザインも秀逸だ

SNSの海に隠された、膨大な世界の断片

物語の随所には、日常の些細な動作を再現したミニゲームが挿入されている。これらは単なる作業ではない。マークという少年がその世界で「生きている」ことを実感させるための、重要な装置として機能しているのだ。

特にSNSのフィード画面は、広告や友人たちの何気ない投稿に至るまで細かく制作されている。これらを読み解くことで、メインストーリーだけでは語られない世界の裏側や、キャラクターたちの多面的な素顔を知ることができる。この探索の楽しさこそが、本作の大きな魅力と言える。

▲登場人物の表情や仕草も細かく描かれている

本作は、丁寧なローカライズによって日本語でもその詩的な物語を存分に堪能できる。PC(Steam)では無料の体験版が配信されているため、まずは冒頭を楽しんでみるのがいいだろう。

ネタバレになるため詳細はお伝えできないが、ナラティブ・アドベンチャーゲームが好きな方は、ぜひ最後までプレイしてほしい。主人公の成長と、展開していく物語。そして、分岐するエンディングの中で辿り着く答えは、プレイヤーの心に大切な何かを感じさせてくれるはずだ。心に強く突き刺さるストーリーを、ぜひその目で確かめてほしい。


基本情報 Until Then
開発 Polychroma Games
販売 Maximum Entertainment
配信日 2024年6月26日
言語 日本語有り
価格 2,300円(Steam
3,190円(Nintendo Switch
3,190 円(PlayStation 5

ライター:セン星人 編集:LayerQ

この記事で紹介されているゲーム

Until Then

カジュアル

アドベンチャー

インディー

日本語対応
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発売日
ジャンル
アドベンチャー
カジュアル
インディー

カテゴリ
シングルプレイヤー
Steam実績
フルコントローラサポート
ファミリーシェアリング
ストアページリンク

Until Then

運命的な出会いが連鎖反応を引き起こし、マークの人生を根底から覆す。人々が姿を消し、記憶がおぼろげになっていく。この冒険物語でマークと彼の友人たちと一緒に隠された真実を追及し、手遅れになる前に急いで謎を解き明かそう。

「舞台は大災害から復興中の世界。マーク・ボルハとその友人たちは、今年も高校生活の楽しみと苦悩の波を乗り越えていく。君はティーンエージャーっぽい寝室で目覚め、ピアノの練習をし、宿題提出の締め切りに追われ、交友関係を築き(そして壊し)ながら、不安の入り混じった高校生活を回想する。

しかしそのような日常は、ある運命的な出会いによって連鎖反応が引き起こされ、マークの人生は根底から覆されてしまう。人々が姿を消し、記憶がおぼろげになっていく。この冒険物語でマークと彼の友人たちと一緒に隠された真実を追及し、手遅れになる前に急いで謎を解き明かそう。

自分の冒険を展開しよう

個性豊かで親しみやすい様々なキャラクターたちと出会い、直接交流したり、メールやメッセージを送り合ったりしよう。知り合いになり親睦を深め、グループプロジェクトに落第し、他のキャラそれぞれの物語が君の物語と共にどのように展開していくか見届けよう。

日常感あふれるテクノロジーによる設定を探求しよう

君の「いいね!」やコメントが物語の展開に影響を及ぼすソーシャルメディアの深みを覗いてみよう。ゲーム内のスマートフォンでSNSの投稿、メール、ウェブページなどをスクロールしていくと、君を取り巻く人々や世界に関するヒントや手がかりが見つかるかもしれない。友だちやクラスメイトや見知らぬ人ともチャットしてみよう。

愛、喪失、そして友情のテーマを模索しよう

君は主人公として哲学的な問題に直面する。過ちを犯し、苦渋の選択をしよう。マークは友だちのために立ち上がり、必要とされている時にそばにいてあげられるだろうか?それとも、友だちを失望させてしまうのだろうか?マークは過去を手放すことで、心の傷を癒すことができるだろうか?物語を通してマークがどのように成長するかは、君の選択で決まる。

やり出したら止まらなくなる、日常を描いたミニゲームで遊ぼう

フラッシュドライブを挿入しよう。いや、そうじゃないって…あれ?最初のやり方で合ってたみたいだ…外の屋台で友だちと競い合って魚肉ミートボールをもっとたくさん取得したり、ノリノリにジープニーの乗車代を稼いだりする日常の一コマが凝縮されたミニゲームに没頭しよう。

シネマ的なビジュアル体験を堪能しよう

魅力的な手描きのピクセルアートで表現される物語を進めながら、悲劇から立ち直ろうとする世界の温かみのある色彩と音楽に浸ろう。キャラクターと風景とプロップが3Dで見事に融合されている、影と反射と照明により、美しく作り出された世界を楽しもう。

フィリピンのロケーションと文化から発想を得て作られた世界を体験しよう

真実を求め、フィリピンから発想を得て作られた世界で旅をしよう。首都の賑やかな中心部から草原や海岸沿いの町をバスで走り抜ける長旅まで、フィリピンの架空の世界を舞台にした『Until Then』の世界を探検しよう。屋内の空間は地元の人々が醸す雰囲気によって形作られ、そう遠くない過去の情景という設定になっている。」