ステータス・ステージ改変お手の物。ゲームそのものをハッキングして勇者をエンディングへと導くアドベンチャーゲーム『はっかーさん!大団円まで連れてって!』ブースレポート【TOKYO INDIE GAMES SUMMIT 2026】

レイリー

2026/04/18

2026年3月20日~21日に、東京都・高円寺の未来をつくる杉並サイエンスラボ IMAGINUSにて開催された「TOKYO INDIE GAMES SUMMIT 2026(以下、TIGS2026)」の出展タイトルから、筆者が注目する魅力的なタイトルをピックアップして紹介しよう。

なお、基本的には今後リリース予定の開発中のタイトルや、ローンチから間もないタイトル、早期アクセス中のタイトルを対象としている。

TOKYO INDIE GAMES SUMMIT 2026
インディーゲームのための新たなオフラインイベント『TOKYO INDIE GAMES SUMMIT 2026』(トーキョーインディーゲームサミット2026)が、2026年3月20日(金)21日(土)にIMAGINUSで開催決定!

ゲーム内容を自由自在にハッキング

はっかーさん!大団円まで連れてって!』は、ハッカーとしてゲームシステムをハッキングして勇者を無事にエンディングまで導いていくアドベンチャーゲーム。2Dアクションゲーム『不思議な夢の海のとばり』などを手がけたインディーデベロッパー「ですのや☆」によって開発が進められている。

プレイヤーの「あなた」にはこのゲームをハッキングする能力がある。バーでジャンプ力をいじったり、攻撃力を限界まで上げたり、地形を直接いじったり、時間を変えたりと自由自在。本作の主人公となる勇者「ユウ」が無事にエンディングへとたどり着けるように導いていこう。

今回出展されていた体験版では、物語の冒頭10分程度をプレイすることができた。本稿では、試遊で体験できたゲームシステムについて紹介しよう。

Steam:はっかーさん!大団円まで連れてって!
ジャンプ力が足りなくてずっと同じ場所から出られない主人公のユウ。 そこに現れたのはすーぱーハッカーのあなた!!💻✨ ユウのパラメータや世界をハッキングしてエンディングへと連れて行ってあげてください!!

勇者を見守るようなプレイ体験

ゲームを始めると、画面内で本作の主人公となる勇者「ユウ」が動き回っている。彼女は何度チャレンジしてもジャンプ力が足りず、最初の段差すら超えられない様子。そこで出番となるのが、スーパーハッカーとなるプレイヤー自身の「あなた」だ。

あなたは、画面右に表示されているシステム欄からさまざまな設定をいじることができる。段差を超えられないならジャンプ力を上げてしまえばよい、ということで「Jump」の欄にあるバーをガッツリと右へ。すると、ユウのジャンプ力が飛躍的に向上し、段差を難なく超えることができた。

このような形で、ユウがステージ内のさまざまなギミックを無事に超えられるよう、ステータスやシステム欄をいじっていくのが本作の基本的な進め方となる。操作もマウスだけで行えるので、直感的に遊べるだろう。

ユウはステージ内を勝手に動き回ってしまうが、ステータスをいじる際は必ず一時停止されるので、次にどうすべきかじっくりと考えることができる。

たとえば、広い穴を飛び越える場面ではそのままだと距離が足りないが、「Speed」のバーを動かせばジャンプの飛距離が増し、飛び越えられるようになる。また、ユウの初期レベルは1と貧弱。ステージ内にいる敵との戦闘にも勝てるはずがないのだが、ステータス欄からHPと攻撃力を限界まで上げればあっさりと勝ててしまうだろう。

このほかにも、重力を調整して落下速度を落としたり、ユウが壁に当たった後の動き方を変更したり……とできることは幅広い。もはや創造主となったかのような万能っぷりだが、あくまで進むのはユウ本人。自分で動かすのではなく、手助けするような形で進めていくというプレイ体験が、おのずとユウを見守る保護者のような気分にさせてくれる。

ユウ本人がこちらへたびたび話しかけてくれる点も、より愛着を沸かせてくれる。天真爛漫な言動は少しアホの子っぽいが、スライム相手に何度負けても立ち向かって行くなど、どんな逆境にも挫けない姿は勇者そのもの。この子をエンディングまで絶対に送り届けると、10分ほどの短い試遊時間で誓ったくらいだ。

▲頭の上のアンテナは、プレイヤーからの指示を受け取るためのものらしい。これもキュート

一方で、ユウが歩むゲーム内には何やら秘密がある様子。ユウが進む先には、さまざまなアスレチック以外にも、バグに侵されグラフィックが崩壊してしまっている場所などやや不穏な場面も存在する。

また、敵か味方かは分からないが、ユウ以外にも「プレイヤー」の存在を認識するキャラクターも登場する。物語の謎は深まるばかりだが、プレイヤーは無事にユウをゲームのエンディングへと導くことができるだろうか。そんな物語への期待も膨らむ試遊内容となっていた。

アイデアの原点は「Unity」のUI

本作の開発を手がけるですNO氏にお話を伺うことができたので、最後にそちらもご紹介しよう。

開発が始まったのは2年前。ちょうどそのころにゲームエンジン「Unity」を触り始めていたとのことで、「マウス操作で簡単にパラメータをいじることができる」というUIから、このパラメータ操作を軸としたメタなゲームを作るアイデアを思いついたとのこと。

このアイデアから、ハッカーとしてシステム面を直接操作して、ゲーム内のキャラクターを助けるというゲームシステムの骨組みを構築。そこからゲームの肉付けを行っていったとのことだ。

当初は一般的なアクションゲームのように、キャラクターを直接操作できる形式で開発が進んでいたそう。そんなとき、本作のイラストを担当している方より、「キャラクターが自立的に動いているほうが、よりキャラクター本人の意思で動き回っている感じを出せるのではないか」と提案があったとのこと。これを採用する形で現在のシステムができあがっていったようだ。

また、依頼していたキャラクターイラストが非常にかわいかったことも後押しして、キャラクターをしっかり見せる方向へ開発途中から変わっていったとのこと。

そこで、より主人公であるユウを掘り下げられるアドベンチャーゲームへとジャンルごと方向転換。演出やストーリーをよりこだわって、現在も制作を進めているとのことだ。

たとえば、ユウやステージ内はドット絵で描かれているが、システムメニューなどは通常のUnityと同じように高解像度なものとなっている。これは意図的なもので、ゲーム内はクラシックなRPG世界をベースとしているため古き良きドット絵を用いているとのこと。

一方で、システムメニューはあくまでハッカーである「あなた」の画面であるということを強調するため、あえて別々のグラフィックで分けているそうだ。

はっかーさん!大団円まで連れてって!』は2026年内にSteamでリリース予定。製品版は全5~6ステージを予定しており、1~2時間程度でクリアできるくらいのボリュームを想定しているとのことだ。ユウの冒険譚がどのように描かれていくのか、リリースを心待ちにしたい。


基本情報 はっかーさん!大団円まで連れてって!
開発 desunoya
販売 desunoya
配信日 2026年予定
言語 日本語有り
価格 未定(Steam

ライター:レイリー 編集:LayerQ

この記事で紹介されているゲーム

不思議な夢の海のとばり

インディー

カジュアル

アクション

日本語対応

はっかーさん!大団円まで連れてって!

アドベンチャー

日本語対応