物語を読み解きながら怪獣を討て。過酷な世界で少女たちが戦うノベルシューティング『ULTRA0』ブースレポート【TOKYO INDIE GAMES SUMMIT 2026】

朝比奈 / Asahina

2026/04/20

2026年3月20日~21日に、東京都・高円寺の未来をつくる杉並サイエンスラボ IMAGINUSにて開催された「TOKYO INDIE GAMES SUMMIT 2026(以下、TIGS2026)」の出展タイトルから、筆者が注目する魅力的なタイトルをピックアップして紹介しよう。

なお、基本的には今後リリース予定の開発中のタイトルや、ローンチから間もないタイトル、早期アクセス中のタイトルを対象としている。

TOKYO INDIE GAMES SUMMIT 2026
インディーゲームのための新たなオフラインイベント『TOKYO INDIE GAMES SUMMIT 2026』(トーキョーインディーゲームサミット2026)が、2026年3月20日(金)21日(土)にIMAGINUSで開催決定!

人類の盾となって戦う少女たちの物語

『ULTRA0』は、怪獣の襲来により滅亡の危機に瀕した国で、少女たちが人類の命運を懸けて戦う、ビジュアルノベルと擬似3Dシューティングを融合させたアクションゲームだ。日本のインディーゲーム開発スタジオ"PenGames"こと、PENG(ぺん)氏が手掛ける。

プレイヤーは卓越した戦闘能力を持つ少女「しろがね」となり、空を駆け巡りながら未知の大怪獣が待ち受ける激戦区での任務を遂行すべく行動していく。果たして、過酷な運命に翻弄される少女たちの行く末はどうなっていくのか――

Steam:ULTRA0
簡単操作で遊べる 擬似3Dシューティング。アイテムでキャラクタを強化し、迫りくる怪獣を撃墜しよう。

物語を読み解きながら怪獣を討つ、2つの要素が溶け合う体験

物語の舞台は、突如として現れた怪獣によって壊滅的な打撃を受けたN国。10年という長きにわたる戦いは、大人たちの命だけでなく、平穏な日常をも奪い去った。現在、最前線で人類の盾となっているのは、皮肉にも後に残された少女たちだ。

激戦区エリア81に所属する少女・しろがねは、卓越した能力を持つ戦士だ。プレイヤーは彼女をはじめとする少女たちの視点を通じ、次々と襲来する未知の怪獣を討伐する任務に就く。ドット絵で描かれるキュートなビジュアルが目を引くが、その裏に戦時下の過酷さや理不尽さが垣間見える、ダークなストーリー展開も見逃せない要素となっている。

本作のゲームシステムは、正面方向に向かって自機が自動で進むレールシューティングで、照準を合わせれば自動で攻撃が繰り出されるオートアタック方式が採用されている。これにより、プレイヤーは回避行動に専念できると同時に、本作の魅力の1つである戦闘中の会話にも意識を向ける余裕が生まれている。

激しい戦闘中には、キャラクター同士の会話テキストや字幕を読む暇がないという経験があると思うが、その点において、緊迫した戦いの最中でも物語を楽しめる点はストーリー要素が大枠を占める本作において強みと言って良さそうだ。

そんな本作の戦闘では、敵を倒してドロップするクリスタルを拾うことで、3種類のランダムなパワーアップから1つを選択して積み重ねていくことが可能。さらに、通常攻撃以外にもさまざまな効果を持った「特殊兵装」も支給される。

ダメージの回復や画面内の敵への一斉攻撃など、特殊兵装は強力な性能を誇るが、発射後にはクールタイムが発生するため、使いどころの見極めが重要だ。今回の体験版でプレイ可能だったのは「しろがね」のみだが、章ごとにキャラクターが移り変わっていくそうなので、製品版ではそれぞれに違った視点でのストーリー展開や戦い方といったプレイを楽しめそうだ。

ULTRA0』は、PC(Steam)にて2026年上半期での配信に向けて鋭意開発中だ。

現在、Steamで配信されている体験版において、起動後にメニュー画面から操作不能になる問題が確認されている。同様の問題が発生した際には、ライブラリのプロパティからコントローラを選択して「Steam入力を無効にする」ことで解決する場合があるので試してみてほしい。

開発者インタビュー:インディーの生存戦略とプレイヤーの可処分時間を奪わない設計思想

今回、会場ブースでは開発者のPENG(ぺん)氏に、本作に込められた独自の設計思想や開発の背景について話を伺うことができた。

本作の開発期間は約1年(2026年3月時点)。前作の2D探索型アクション『MOMIBOSU(モミボス)』では開発に6年もの歳月を費やしたというPENG氏だが、その経験が本作の生存戦略へと繋がっている。

前作は完成度には自信があったものの、市場の飽和もあり思うように数字が伸びなかった。そこでの分析を経て、開発に時間をかけすぎず、今の時代の流れに乗る重要性を痛感したそうだ。特にインディーゲーム開発において、時間をかけすぎると世の中のトレンドが変わってしまう。そのため、開発コストを抑えつつ、今のユーザーに届く要素を詰め込む手法を選んだとのことだ。

プレイヤーの「可処分時間」を奪わない設計

現代のユーザーは、YouTubeやSNSといった非常にテンポの速いメディアに慣れ親しんでいる。PENG氏は、ゲームもまた他の全メディアと時間を奪い合っているという現状を冷静に見つめている。

「僕のゲームはすぐに終わる。みんなの可処分時間を奪わないスタンスだ」という言葉通り、本作の想定プレイ時間は2時間程度に設定しているそうだ。漫画の単行本を1冊読むような速度で消費でき、1,000円を切る手頃な価格帯で提供することで、より多くのプレイヤーに手に取ってもらうことを目指しているとのこと。

また、操作を簡略化したオートアタックの採用も、単なる難易度の低下が目的ではない。アクションゲームに慣れていないプレイヤー層や、YouTubeのような受動的なコンテンツに慣れた世代でも最後まで物語を楽しめるよう、あえて「消費難易度」を下げているのだという。

キャッチーなビジュアルというフックと、強まるノベル要素

目を引くキュートなキャラクター造形も、徹底した戦略に基づいたものだ。当初は「自分の手で美少女キャラクターを作り上げるのは気恥ずかしかった」と苦笑しながら明かしてくれたが、まずはビジュアルで興味を持ってもらわなければ土俵にすら立てないという危機感が、この選択を後押ししたとのことだ。

開発が進むにつれ、本作はシューティング要素よりも物語体験を重視した「ノベルシューティング」としての側面を強めていったのだという。やり込み要素を削ぎ落とし、1周の体験でサクっと満足して終わる形を目指しているそうだ。

「正攻法でうまくいかなかった経験から、今の時代に歩み寄る道を選んだ」と語るPENG氏だが、その言葉の裏には、変化し続けるゲームシーンのなかで、いかにして自分の作品を届けるかという、インディー開発者としての切実な思いが感じられるかのようだった。その戦略の先にある製品版の完成を楽しみに待ちたい。


基本情報 ULTRA0
開発 PenGames
販売 PenGames
配信日 2026年
言語 日本語有り
価格 未定(Steam

ライター:朝比奈 編集:LayerQ

この記事で紹介されているゲーム

ULTRA0 Demo

アクション

日本語対応

ULTRA0

アクション

カジュアル

日本語対応

MOMIBOSU(モミボス)

アクション

日本語対応
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発売日
ジャンル
カジュアル
アクション

カテゴリ
シングルプレイヤー
Steam実績
Steamクラウド
ファミリーシェアリング
部分的コントローラサポート
ストアページリンク

ULTRA0

簡単操作で遊べる 擬似3Dシューティング。アイテムでキャラクタを強化し、迫りくる怪獣を撃墜しよう。

★ゲーム概要

「ULTRA0」は、ビジュアルノベルパートが多めな、簡単操作で楽しめる擬似3Dシューティングです。

怪獣の襲来により滅亡の危機にあるN国で、少女たちが迫りくる怪獣との戦いに挑みます。
あなたは戦士「しろがね」となり、未知の大怪獣討伐を命じられます。

救援物資のアイテムを受け取ってキャラクターを強化し、次々と襲来する怪獣を討ち倒しましょう!

★操作は簡単!

キャラクターを移動させて敵を照準に収めるだけで、自動で攻撃してくれます。

さらに、強力な「ボム」や「スキル」もボタンひとつで発動可能です!

迫りくる怪獣を殲滅せよ!

★ストーリー

はじめてN国に怪獣が現れたのは10年前だった
長きにわたる戦いで多くの命が奪われた

現在の主戦力は残された少女達

激戦区エリア81に所属する「しろがね」は、卓越した戦闘能力を持つ
怪獣の脅威から何度も仲間達を救ってきた彼女は 今日も未知の怪獣出現の知らせを受け 戦場へと足を踏み入れる

★アイテムで強くなろう!

アイテムは道中でランダムに入手できます。

運が良ければアイテムの効果が2倍や3倍になるかも!​

アイテムは​ストアで購入することもできます!

主人公は章ごとに異なります。​様々な主人公を操作して怪獣を殲滅しよう!