2026年5月22日~24日に、京都府・京都市勧業館 みやこめっせにて開催された「BitSummit PUNCH(以下、BitSummit)」の出展タイトルから、筆者が注目する魅力的なタイトルをピックアップして紹介しよう。
なお、基本的には今後リリース予定の開発中のタイトルや、ローンチから間もないタイトル、早期アクセス中のタイトルを対象としている。


『COPA CITY』は、世界中のサッカーファンが熱狂するビッグマッチを、主催者として無事に開催することを目指す経営シミュレーションゲームだ。2026年6月17日(水)にリリースされ、PC(Steam / Epic Games Store)およびPlayStation 5、Xbox Series X|S向けに展開される。本作は、ポーランドのデベロッパーであるTriple Espresso S.A.が制作を手がける。
本稿では、スタジアム運営だけに留まらず、街全体を巻き込んで一大フェスティバルを作り上げる本作の魅力とゲームシステムを紹介しよう。

サッカーのビッグマッチを成功へ導く!
『COPA CITY』におけるプレイヤーの目標は、選手や監督としてピッチに立つことではない。イベントの主催者となり、世界的なビッグマッチを無事に開催することだ。
主なやることは、都市施設の配置や、道路整備によるファン動線の確保などである。プレイヤーはキックオフまでの「14日間」という限られた時間のなかで、山積するタスクをこなしていかなければならない。
都市の発展(地区、ファンゾーン、交通網などの整備・管理)や、スタジアム運営(セクターやモジュールの管理、安全対策の実施、クラブやスポンサーからの要望への対応)に取り組み、ライバルからのプレッシャーなどストーリー面の出来事にも対処しつつ、街をマッチデイに向けて最適化していく。
もし、サポーターの管理を怠ってしまうと、彼らの不満が爆発して抗議デモに発展することもある。また、取締役会からの最低達成条件をクリアできなかった場合はゲームオーバーとなる。すべての決断が、イベントの成否に直結するシビアなシステムだ。
サポーターのニーズを満たす施設配置と電力インフラ
都市に押し寄せる数千人のサポーターをもてなすため、プレイヤーは「ファンゾーン」と呼ばれる専用区画を整備する。ファンゾーンには、飲食サービスやエンタメステージなど、ファンのニーズに応じたさまざまな施設を限られたスペースに効率よく配置しなければならない。
さらに、これらの設備を動かすためには電力の確保が必要となるため、電源ユニットを適切に隣接させる必要がある。また、ファンゾーンの入り口から各施設へファンがスムーズに移動できるよう、道路を敷いて物理的なルートを繋ぐ導線設計も不可欠だ。食事の価格が高騰すればファンから抗議の声が上がるため、ただ配置するだけでなく、価格調整を含めた細やかなマネジメント能力が問われる。
筆者は、イベントで試遊するまで、本作の事をてっきり『プロサッカークラブをつくろう!』や『Football Manager 26』のようなチーム運営をするゲームだと勘違いしていた。しかし、実際には都市のインフラを整えたり、ボランティアを募集したりなど、これまでになかったサッカーゲームのシステムに、良い意味で衝撃を受けたのを覚えている。
3タイプのサポーターと衝突を避ける安全ルートの設計
本作には実在する欧州や南米の有名クラブがライセンス契約のもと登場し、サポーターたちも本物さながらの行動様式を見せる。サポーターは「ウルトラ(熱狂的サポーター)」「コア」「ファミリー」という3つのタイプに分かれており、それぞれ期待する体験やニーズが異なる。特にライバル関係にあるチーム同士のサポーターが都市に滞在する期間は、一触即発の緊張感が漂う。
プレイヤーは彼らが街中で衝突しないよう、スタジアムや宿泊施設、ファンゾーンを結ぶインフラ網を個別に最適化しなければならない。警備スタッフや最新の監視ドローンステーションなどを駆使し、お互いのサポーターが交わらない「安全な分離ルート」を構築することが、マッチデイを平穏に迎えるための最大の鍵となる。

開発者インタビュー:次に本物のスタジアムに足を踏み入れるとき、景色がきっと違うはず
今回のイベントでは、開発者さんが現地に居なかったため、パブリッシングを行っている松竹ゲームズを通じてメールインタビューを行った。ゲーム&クリエイティブディレクターを担当しているアレクサンドラ・ゴドレフスカ氏にお話を伺うことができた。その内容をお伝えしていこう。
──インスパイアされた作品や、作るきっかけになった出来事など、製作に関する着想点がありましたらお聞かせください。
率直な原点を明かすと、サッカーをプレイしたり、監督になったり、クラブを経営したりするゲームは無数にありますが、試合の「周辺」で起こるすべてのストーリーを語ったゲームはこれまで誰も作っていなかった、という気づきです。
ロジスティクス(物流・輸送)、ファンカルチャー、そして6万人が押し寄せることに備えて街全体が身構える様子──それこそが、私たちが目指した「未開拓の領域」でした。
この視点は、私たちにとって単なる抽象的なデザインのアイデアではありません。当スタジオは、ゲーム業界に入る前に、実際のサッカーの運営・管理側(イベントや試合当日の運営)で働いていたメンバーによって設立されたからです。
文化的にインスパイアを受けたのは、まさに「マッチデイそのもの」です。ダービーマッチに行ったことがある人なら誰もが知っているように、その興奮とスペクタクルはキックオフの何時間も前から始まり、試合終了のホイッスルが鳴った後も長く続くのです。
──ゲームクリア後などのエンドコンテンツに関しまして、可能な限りの情報を教えてください。
ストーリーキャンペーンでは、ワルシャワ、リオデジャネイロ、ベルリンを舞台にした、まったく異なる3つの試合を体験できます。それぞれに独自のテーマ、クラブ間のライバル関係、そしてゲームプレイのひねり、例えば、プレシーズンのチャリティーマッチから、異常気象の中で行われる負けられない大一番のダービーのカップ決勝まで用意されています。
しかし、キャンペーンをクリアすることが本当の「終わり」ではありません。トップに登り詰めると「シングルマッチモード」へと進むことができ、こちらは長期的なプレイを想定して設計されています。
本作のリプレイ性は、以下の3つの柱によって支えられています。
チーム:ライセンスを取得している各クラブは、それぞれ異なるファンの構成、要求、ボーナスを持っています。そのため、同じチーム同士の試合であっても、毎回異なる展開になります。
都市:主要な建物の配置や地区間のつながりは、セッションごとにランダムに生成されます(ライトなローグライク要素です)。前回見つけた「最適なルート」が、今回も最適とは限りません。
デイリーRNG(ランダム要素): クエストや意思決定イベントは、プレイするたびに変化します。
──制作する際にユーザーさんに「これだけは特に伝えたい」というポイントがありましたら教えてください。
サッカーは90分間だけで終わるものではありません。
試合はその中心ですが、その魔法──雰囲気、混沌、そして一つのイベントのために都市全体が息づいているような感覚──は、カメラが決して映し出すことのない何千人もの人々によって作り上げられています。私たちは、プレイヤーに一度その立場を経験してほしいと考えました。
もし、本作で体験したことがプレイヤーの心に残ったのなら、次に本物のスタジアムに足を踏み入れるとき、きっと景色が違って見えるはずです。
ゲート、ファンゾーン、道路が閉鎖されている様子、そして、皆さんがただ試合を楽しむために、誰かが試合前日の深夜まで行っていた細かい準備や判断の数々に気づくはずです。それこそが『Copa City』の根底にある視点であり、私たちがサッカーカルチャーに贈りたかったラブレターなのです。
本作には、実在するチームがいくつか実装されている。ボルシア・ドルトムント、CRフラメンゴ、アーセナルFC、FCバイエルン・ミュンヘンといったビッククラブばかりだ。特に筆者が注目しているのは、アーセナルFCだ。このチームは、今シーズン所属リーグで22年ぶりの優勝を遂げ、欧州最大の大会であるUEFAチャンピオンズリーグでも決勝まで進出した。日本でも人気の高いチームであるアーセナルFCが実装されているのは、サッカーファンとしても非常に嬉しい要素だ。
また、発売月となる2026年6月には、FIFAワールドカップ2026が開催されており、まさに本作をプレイするのには、最高のタイミングではないだろうか。
『COPA CITY』は、2026年6月17日(水)よりPC(Steam, Epic Games Store)、PlayStation 5、Xbox One/Series X|Sにて配信中。スタジアムの外側に広がる熱狂をコントロールする、この唯一無二の体験にぜひ注目してほしい。
| 基本情報 | COPA CITY |
|---|---|
| 開発 | Triple Espresso S.A. |
| 販売 | Triple Espresso S.A. |
| 配信日 | 2026年6月17日 |
| 言語 | 日本語有り |
| 価格 | 4,900円(Steam) |
| 5,720円(PlayStation 5) | |
| 5,600円(Xbox One, Series X/S) | |
| 3,380円(Epic Games Store) |
ライター:セン星人 編集:レイリー



