そこにあるのは戦いのみ。“戦闘そのもの”の奥深さを楽しめる2D見下ろしアクション『Die Deep』ブースレポート&メールインタビュー【BitSummit PUNCH】

しわしわ

2026年6月2日

2026年5月22日から24日の3日間にわたり、京都府・京都市勧業館 みやこめっせにて「BitSummit PUNCH(以下、BitSummit)」が開催された。本稿では、その出展タイトルから、筆者が注目する魅力的なタイトルをピックアップして紹介しよう。

なお、基本的には今後リリース予定の開発中のタイトルや、ローンチから間もないタイトル、早期アクセス中のタイトルを対象としている。

BitSummit | 毎年京都で開催している日本最大級のインディーゲームの祭典 です / Japan’s Industry-Leading Independent Game Development Festival in Kyoto
毎年京都で開催している日本最大級のインディーゲームの祭典 です / Japan’s Industry-Leading Independent Game Development Festival in Kyoto

本稿でご紹介するのは、戦闘に重点を置いたステージ制アクションゲーム『Die Deep』だ。探索やパズルなどの要素はなく、ひたすら敵を倒してキャラクターを強化し、ボスとの戦いに挑んでいく。そんな、シンプルゆえにやりごたえ抜群の作品だ。台湾の2人組インディースタジオPINIXが開発を手がけている。

会場にて試遊させていただいたプレイ感とともに、後日実施した開発者へのメールインタビューの内容もお伝えしよう。

Steam:Die Deep
『Die Deep』は、純粋に敵対勢力とのバトルに焦点を当てたアクションゲームです。 マップ探索やパズルなど余計な要素は一切なく、戦闘だけがゲームの核心です! 一度の無謀な攻撃や欲張りが、致命的な敗北につながる可能性もあります。 全てが深淵に呑み込まれ、生きる意味を忘れた彷徨う魂として、 深淵の声なき呼び声に導かれ、深淵へと降り立て。忘れてしまった、かつての真の願いを探し求めるのだ。戦え、己の心臓がまだ動いていることを確かめるためだけに。

シンプルな操作が緊張感を生む、状況判断の面白さを濃縮したアクション

『Die Deep』の戦闘システムはいたってシンプルなもの。覚えるべき操作は攻撃とパリィ、ロックオン、それから回復だけだ。プレイヤーは小さなマップに現れる複数の敵を撃破して、ひとつずつウェーブを乗り越えていく。突破するたび、最大HPアップ・攻撃力アップなどの「ステータス報酬」を獲得でき、キャラクターが強化されていく仕組みだ。ステータス報酬は複数提示されるので、プレイスタイルにあわせて選択していこう。この効果は挑戦中のステージ内でのみ維持される。

初期状態では3つしかないHPだが、回復中は数秒の隙ができてしまい、その最中や直後に攻撃されてしまう場面が多い。しかし、本作は敵からの攻撃タイミングと方向が足元に表示されるという、非常にパリィしやすいシステムが採用されている。複数の敵に囲まれればそれだけ忙しくなるが、まずは怯まずに落ち着いて弾いていき、被弾そのものを減らすことが重要そうな印象だ。

そうしていくつかのウェーブを乗り越えると、いよいよボスが登場。ここまできたら、あとは自身の腕を信じて戦おう。撃破すればステージクリアとなり、永続的な強化を獲得できる。獲得後はコスト内で自由に付け外しが可能なので、自分に合ったプレイスタイルをじっくり模索していける仕組みだ。本作は盾を構えた騎士素早い盗賊のふたりをそれぞれ操作可能なので、キャラクターの個性をどのように活かし、ステージ内でどのような強化を拾うか、ローグライト的な面白さも兼ね備えた作品といえる。

プレイスタイルはそのようにカスタマイズ性に富む一方で、戦闘はシンプルゆえに緊張感にあふれ、一瞬一瞬の駆け引きが重要な硬派なつくり。敵の攻撃範囲やタイミングがプレイヤーに明示されるので、パリィや退避といった判断がくだしやすく、同時に欲張った「もう一撃」が被弾の原因になりやすいこともプレイヤーが瞬時に理解できる。いわゆるソウルシリーズのようなアクション性の面白さをぎゅっと濃縮させたシステムだ。

いつ距離をとって回復すべきか、どこで攻撃を入れるべきか。じっくり敵を観察し、落ち着いて状況判断しながら立ち回る――手段が限られているぶん、その選択をどこまで洗練させられるかに勝負がかかっていて、かつ透明性の高いシステムによってそのことだけに存分に集中できる点が、本作のもっとも大きな魅力だと感じた。

“戦闘”そのものの奥深い面白さを追求して――開発者メールインタビュー

後日、開発チームにてプログラミングとゲームデザインを担当するMax Chen氏が、メールでのインタビューに応じてくださった。ここからはその内容をご紹介しよう。

いただいた回答はAIを使用して翻訳しています。

――本作を制作しようと思ったきっかけは何でしたか?

Max:主な動機は、アクションゲームの制作に挑戦したかったことです。それに加えて、私は『Hollow Knight』の「愚者の闘技場」や「神々の神殿」での戦闘体験が本当に大好きなんです。そこから着想を得て、そのような強烈で凝縮された戦闘体験だけにピュアに焦点を当てたゲームを作りたい、と考えたのがきっかけです。

――パリィしやすい気持ちよさと適度な忙しさによる難しさが絶妙で、やりこみたくなるバランスでした。アクション面と難易度について、意識されたことをお聞きしたいです。

Max:アクション面と難易度に関しては、戦闘における「戦略性」を強調したいと考えました。プレイヤーはタイミングを見極めることなく、ただがむしゃらに武器を振り回すべきではありません。それをやると手痛いペナルティを受けることになります。そうではなく、冷静さを保ち、適切な瞬間に一撃を繰り出すという、プレイヤーと敵との真の決闘のような緊張感を重視しています。

そのため、私たちの戦闘システムは、より軽快にした「ソウルライク」寄りの操作感になっています。従来のソウルライクゲームよりもキャラクターの操作はきびきびと流れるように動きますが、それでもすべての行動において、一定の決断コスト(リスクとリターン)が伴うバランスを維持しています。

――キャラクターそれぞれの個性や調整について、意識されたことはありますか?

Max:キャラクターデザインにおいては、明確に異なるプレイスタイルを生み出すことに大きく注力しました。そのため、プレイ可能な2人のキャラクター間で、ゲームプレイ体験が大きく異なります。

「剣と盾を持つ騎士」と「素早さで高火力を出す盗賊」は王道の組み合わせですので、私たちの主な課題は、彼らそれぞれの固有のメカニズムを、矛盾させることなく同じシステム内でいかに共存させるか、という点にもこだわりました。

――試遊でも、シームレスな戦闘設計ながら、ターン制のような駆け引き、タイミングの重要性が感じられました。それを踏まえて、「敏捷で高火力を出す盗賊」は手数勝負になるかと思いますが、調整で苦労された点や意識した点はありますか?

Max:盗賊をデザインするにあたり、私たちの最大の課題は、ゲームの核心である「戦術的な決断コスト(リスクとリターン)」を維持しながら、彼女の代名詞である「高い機動性」と「高い攻撃力」という特徴をいかに両立させるか、という点でした。私たちは主に2つのアプローチからこの問題に取り組みました。

1. 高い機動性(プレイヤースキルに依存する機動力)
彼女の機動性を表現するために、私たちは「命中でリセット」という独自のパッシブ能力を実装しました。その効果は「通常攻撃が命中すると、ダッシュのクールダウンがリセットされる」というものです。キャラクターの基礎移動速度を単に速くする従来のゲームとは異なり、ローグの高い機動性を引き出すには、プレイヤーに一定レベルの操作技術を要求する設計にしています。

プレイヤーはこの能力を活用して、ダッシュで敵の懐に飛び込み、正確に一撃を命中させ、即座にダッシュで離脱して危険を回避することができます。この一連のアクションを行うには、プレイヤーが頭の中で瞬時に短期的な戦略を組み立て、それを指先で流れるように実行する必要があるのです。

2. 高い攻撃力(ステータス蓄積と瞬間火力)
彼女の秘めたる高い攻撃力は、「出血」のメカニズムから生み出されます。盗賊の個々の通常攻撃によるダメージは実は比較的低めですが、彼女は左右の手にそれぞれ独立した片手攻撃手段を持っており、高速なコンボを叩き込んで「出血」のステータスを蓄積させることができます。そして最終的に、両手による同時攻撃「爆血斬撃」を繰り出すことで、蓄積した出血スタックを爆発させ、瞬時に凄まじいバーストダメージを与えることができます。

戦場をいかに流れるように駆け巡り、絶え間なく「出血」を蓄積させ、そして完璧なタイミングで「爆血斬擊」によるフィニッシュを決めるか。これこそが、盗賊の持つ高い火力を使いこなすための鍵となります。このプレイスタイルは、プレイヤーの操作技術とタイミングの見極めに大きく依存しているため、私たちが実現したかった「決断コストと戦術的な戦闘体験を、見事に維持することができました。

――このゲームの魅力の中で、プレイヤーに最も伝えたい点は何ですか?

Max:私たちが伝えたい本作ならではの魅力は、プレイヤーと敵との「純粋な対峙」に特化したアクションゲームである、という点です。

このゲームの唯一の核心は戦闘です! 敵の動きを注意深く観察し、隙を見つけ、戦略を組み立て、正確に攻撃を叩き込む。戦闘それ自体が持つ奥深い魅力と楽しさを、プレイヤーの皆様に体験していただきたいと思っています。

――ありがとうございました。

純粋な駆け引きによる攻略、キャラクターの強化と、戦闘そのものの面白さを突き詰めて制作されている本作。PC(Steam)にて2026年第4四半期(10月〜12月)のリリースを予定しており、現在体験版が公開中だ。気になった方はぜひ、本作の戦闘の楽しさを体験してみてほしい。


基本情報 Die Deep
開発 PINIX
販売 PINIX
配信日 2026年第4四半期
言語 日本語有り
価格 未定(Steam

ライター:しわしわ 編集:LayerQ

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