執事型オートマトンとしてお嬢様を守り抜く、ハードボイルド&スタイリッシュな横スクロールアクション『モジュールバーサーク(MODULE:BERSERK)』ブースレポート&メールインタビュー【BitSummit PUNCH】

しわしわ

2026年6月5日

2026年5月22日から24日の3日間にわたり、京都府・京都市勧業館 みやこめっせにて「BitSummit PUNCH(以下、BitSummit)」が開催された。本稿では、その出展タイトルから、筆者が注目する魅力的なタイトルをピックアップして紹介しよう。

なお、基本的には今後リリース予定の開発中のタイトルや、ローンチから間もないタイトル、早期アクセス中のタイトルを対象としている。

BitSummit | 毎年京都で開催している日本最大級のインディーゲームの祭典 です / Japan’s Industry-Leading Independent Game Development Festival in Kyoto
毎年京都で開催している日本最大級のインディーゲームの祭典 です / Japan’s Industry-Leading Independent Game Development Festival in Kyoto

本稿で紹介するのは、複数の武器を使いこなして進む横スクロールアクション『モジュールバーサーク(MODULE:BERSERK)』だ。スチームパンクな世界で執事型オートマトンとなり、華麗な立ち回りでお嬢様を守り抜こう。開発を韓国のインディースタジオStudio Brakioが手掛けている。

スピーディでスタイリッシュな戦闘と、執事型のオートマトン・主人の少女という対照的なコンビが魅力的な本作。今回、会場での試遊版で確かめられた感触と、後日メールにて実施した開発者インタビューの内容をお届けしよう。

Steam:モジュールバーサーク(MODULE:BERSERK)
MODULE:BERSERKは、荒廃と腐敗に満ちたスチームパンク世界が舞台の2Dハードボイルドアクション。執事型オートマトンとなり、主人の家族を襲った容疑者を追い、残された「お嬢様」を迫りくる脅威から守れ。

回避とバーサークモードを使いこなし、スタイリッシュに立ち回れ

本作の舞台は、社会と体制が崩壊しつつある荒廃した世界。プレイヤーはとある貴族に仕える執事型オートマトンとなり、突然襲撃を受けた屋敷で唯一生き残った「お嬢様」を守りながら、危険と悪意に満ちた世界でお嬢様の行く道を切り開いていく。

アクションの操作内容としては、攻撃・回避・ジャンプにくわえ、回避と同時に方向入力をおこなうスライディングを使い分けながら進んでいく。敵が使う銃火器の弾丸や胴体付近への攻撃は回避でも避けきれないため、スライディングで対処する必要がある。

本作の面白いところは、ジャスト回避の仕組みと、成功時に発生するバーサークモードだ。通常は連続して回避できず、ある程度のクールタイムが発生するのだが、敵の攻撃範囲内でタイミングよく回避を成功させると、バーサークモードに入ることができる。この間は回避が即座におこなえるようになり、かつ執事の行動速度も上昇するという仕組み。

敵の攻撃を華麗に躱し、すばやく攻撃を叩き込む。決まれば最高にクールだが、失敗時のリスクももちろん大きい。初期段階では4回ダメージを受けると戦闘不能、ゲームオーバーになってしまうので、回避や攻撃のタイミングを慎重に見極めていく必要がある。そのぶん、思ったとおりに立ち回れたときのスピード感と爽快さは格別だ。

▲バーサークモードに入ると、左下の赤いゲージがなくなるまで有利な立ち回りが可能

試遊版では、杖とショットガンの2種類を扱うことができ、それぞれの特徴と使い分けも面白いものだった。機敏で隙の少ない近接攻撃の杖と、高威力で敵の装甲を剥がせるがリロードに時間のかかるショットガンと、双方の得手不得手ははっきり分かれている。プレイヤーの好みにももちろん差が出てくるところだろう。

ストアページによると、モジュールの点検・交換で執事をカスタマイズしていくことができるようだ。極端なスタイルでも、安定を求めるバランスの取れたスタイルでもよいとのことで、プレイヤーごとに異なる遊び方ができそうなところに、特に期待を寄せたい。

▲装甲を持つ敵は、ショットガンで一定数攻撃して装甲を剥がさなければ倒せない

試遊版では、操作する執事とお嬢様のほか、名探偵を名乗る調子のよいキャラクターとも出会うことができた。崩壊しつつある社会で人々がどのように暮らしているのか、またそれを見たお嬢様はどう感じ、どのような判断を下していくのか。幼いお嬢様とオートマトンの執事という対照的なふたりが外の世界へ踏み出したとき、それぞれにどのような成長や変化がもたらされていくのかにも注目していきたい。

ナラティブ性とアクションの両立を目指して――開発者インタビュー

今回、開発を手がけるStudio Brakioの代表パク・ジンギュ氏に、メールでのインタビューを実施することができた。本作では企画総括およびディレクターを担当しており、ストーリー・ゲームシステム・ゲーム内の各種要素の配置や統合など、作品全体の企画・方向性を総合的に管理なさっているとのこと。ここからはその内容をお伝えしていこう。

いただいた回答はAIを使用して翻訳しています。

――本作を制作することになった理由はなんでしょうか?

このゲームの誕生に至るまでには、多くの理由がありました。まず、プロジェクトディレクターである私個人として、映画『レオン』や『ジョン・ウィック』シリーズが大好きで、これらの映画からストーリーテリングクリエイティブな活動への情熱を大きく掻き立てられました。

さらに、幼い頃からたくさんのゲームを遊んで育ちましたが、ストーリーやキャラクターが強く印象に残り、心に長く余韻を残してくれる作品を愛していました。自然と、その情熱はしだいに「自分自身のストーリーとキャラクターを持った、自分だけのゲームを作りたい」という願望へと進化していきました。

そんなある日、大学のサークルイベントで、学生が独自のゲーム企画を発表する機会に出会いました。今振り返れば、当時の私のプレゼンテーションは明らかに荒削りで未熟なものでしたが、それでも『モジュールバーサーク(MODULE:BERSERK)』というプロジェクトのシステム、設定、世界観のアイデアを情熱的に準備して発表したのです。その機会を通じて、同じビジョンを共有するチームメイトを集めることができました。私にとって、それがゲーム開発の世界への本当の第一歩となりました。

――執事型のオートマトン、スチームパンクな世界観と、スタイリッシュさが魅力的でした。このような設定になった経緯や、こだわった点はどこでしょうか?

主人公である「オートマトン(自動人形)の執事」というコンセプトは、「少女と年上の保護者」というクラシックな関係性から始まりました。その関係性をゲーム内でどのように表現するかを考える中で、「感情を持たない執事のオートマトンと、うら若き貴族の少女」というイメージが浮かび、そのキャラクター間で生まれる感情の機微や物語の流れに深く惹かれました。

感情を持たないオートマトンである主人公は常に忠実で揺らぎませんが、貴族の少女は彼に依存し、彼を通じて世界を学び、成長するにつれて様々な感情を少しずつ発見していきます。この関係性から強力な相乗効果が生まれると確信した瞬間、すぐに本格的なキャラクターデザインを始め、開発を推し進めました。

ゲームの世界観自体に関しては、スチームパンクの技術が著しく発展した世界ではありますが、その輝かしい黄金期を描きたかったわけではありません。そうではなく、特定の出来事によって徐々にディストピアへと崩壊していく「暗く衰退した時代」を描くことを選びました。

そのような陰鬱で息苦しい雰囲気の中で、様々な個人や勢力が生き残るためにどのように足掻いているのか、また、時代に抗う者としがみつく者とのコントラストを描きたいと考えました。

――ジャスト回避とバーサークモードのスピード感、気持ちよさがとても面白かったです。このようなシステムになった理由やきっかけはありますか?

開発全体を通じて、私たちは常に自分自身に問いかけ続けてきました。「プレイヤーの緊張感や達成感を刺激する十分な手応えを提供しつつ、同時に満足感のあるエキサイティングなゲームプレイを届けるにはどうすればいいだろうか?」と。現在でも、私たちはその問いを念頭に置きながらゲームをブラッシュアップしています。

戦闘中の緊張感を維持するため、体力システムは「数回のミスが敗北に直結する」ことを明確に感じられるよう、回数制のHPシステム(デフォルトのHPは4)を採用しました。しかし、この構造は一歩間違えると、単に理不尽でペナルティの重いものに感じられてしまいます。そのため、私たちは「リスクを伴うがスキルフルなプレイ」に対して、意味のあるリターンを与えたいと考えました。

その「リスク&リターン」の思想から生まれたのが、敵の攻撃を正確なタイミング、かつ危険な間合い(攻撃判定の渦中)で回避したプレイヤーが、見返りとして大きなアドバンテージを得られるという「ジャスト回避」と「バーサークモード」のシステムです。現在、これらは本作の戦闘デザインを支える中核的なシステムとなっています。

これらのシステムを通して、プレイヤーに「戦闘の緊張感」を感じてもらうだけでなく、「システムに慣れ、上達することで、よりスタイリッシュに戦えるようになった」という成長と熟練の実感を届けたいと考えています。

――開発者の視点で、特にお伝えしたい本作の魅力や特徴があればお聞きしたいです。

私自身、昔からストーリーやナラティブ性の強いゲームが大好きだったので、『モジュールバーサーク(MODULE:BERSERK)』の開発においても、それらの側面で優れたゲームにしたいという強い野心を持っています。

このゲームは、ディストピアへと向かうスチームパンク世界の衰退期、つまり厳格な階級制度と深い不平等によって構築された、暗く暴力的な社会を舞台にしています。しかし、その過酷な世界の中で、さまざまなキャラクターたちの複雑に絡み合う関係性と、物語の結末へと向かう旅路こそが、本作の最も独特で魅力的な特徴の一つであると信じています。

同時に、根本的にはアクション・戦闘ゲームでもありますので、先ほどお話ししたさまざまなシステムによって生み出される、奥深く挑戦的な戦闘体験もぜひ注目していただきたいポイントです。

――ありがとうございました。

暗く暴力的な社会で魅力的なキャラクターたちが織り成す関係性・物語と、スピード感のあるスタイリッシュなアクション。どちらの面でも正式リリースが非常に楽しみなタイトルだ。

現在は、2026年末までに開発を完了し、2027年にSteam Nextフェスへ参加したのち、正式リリースへ進むことを目標に制作されているとのこと。配信プラットフォームはPC(Steam)を予定しており、現在ストアページにてプレイテストへの参加が可能だ。気になった方はぜひチェックしてみてほしい。


基本情報 モジュールバーサーク(MODULE:BERSERK)
開発 Studio Brakio
販売 Studio Brakio
配信日 未定
言語 日本語有り
価格 未定(Steam

ライター:しわしわ 編集:レイリー

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