2023年7月14日〜16日に京都みやこめっせにて開催された「BitSummit Let’s Go!!」で試遊したタイトルの中から、韓国のクリエイターによるインディーゲームを3本ピックアップしてご紹介しよう。

どのタイトルも日本語対応しているのが嬉しい。中にはSteamでデモ版が公開中のゲームもあるので、ぜひ遊んでみていただきたい。

Ratopia

『Ratopia』は、ネズミの王女を操作して市民たちに指示を与えながら都市を建設するシミュレーションゲーム。経済戦略サバイバル、サンドボックスの要素もある。

見た目はかわいい童話風でも、「経済」がテーマ。市民たちは労働の対価として受け取ったお金で食べ物や娯楽を得て生活する。生活必需品をそろえて富を蓄積した市民は階層が上がり、「幸福度」も高くなる。しかし、幸福度の低い市民を放っておくと反乱が起きることも……！

不幸な市民がいない都市づくりを目指して、職場とサービスを提供しよう。

経済の仕組みは少し複雑に思えるが、なんとなくプレイするだけでもにぎやかな都市が出来上がっていく。施設の種類と場所を指定すると、あとは自動的に市民たちが資源を集めて建設してくれるから迷わないはずだ。

本作は、デッキ構築型タワーディフェンス『Ratropolis』の開発元Cassel Gamesの新作。2023第4四半期にリリース予定で、Steamにてデモ版が公開中。

Chrono Sword

『Chrono Sword』は、ダークで幻想的な雰囲気を美麗なピクセルアートで表現したソウルライクゲーム。「時間の扉」を通り、過去と未来で状況の異なるマップを行き来することができる。

女性主人公エノールが、過去と未来を旅して真実に近づいていく物語も気になるところ。

序盤のチュートリアルでは巨大なクモのボスと戦うことになるが、最初はまともな武器がなくて傷をつけることができずに部屋から脱出する。高所から飛び降りるときのシームレスな演出にもこだわりがあるようだ。

その先で見つけた「時間の扉」を通ると、場所は変わらないが少し未来に進んだ世界に着く。そこで新しい武器を拾ってからボスと再戦するという流れだ。

このように、タイムトラベルによって運命を改変するというドラマチックな展開が体験できて、発売が待ち遠しくなるデモ版だった。残念ながら現在公開されているデモ版はないようだが、今後のイベントなどで試遊できる機会を楽しみに待とう。

『The Devil Within: Satgat』は、身体が悪魔化していく武士の戦いを描いた剣術アクションゲーム。3Dグラフィックを用いつつ、2Dメトロイドヴァニアのプレイ感覚はそのままに、2.5D横スクロールアクションを楽しめる。

集中力ゲージが溜まったときの「集中反撃」が飛びぬけて強力だ。集中力は攻撃したときや敵を倒したときだけでなく、正確なタイミングで回避・突進・ガードをしたときに溜まる。

いわゆるジャスト回避とジャストガードが決まったときの快感と、超強力な攻撃で敵を粉砕する爽快感がものすごい。コンボをつなげてよりスタイリッシュな攻撃を繰り出すこともできる。

最初は4種類の初期スキルセットから1つを選択することになるが、そのあとはレベルアップなどで獲得したスキルポイントを割り振って、スキルツリーの順番に沿って能力値アップやスキルを解放していく。火力重視、耐久力重視など、自分のプレイスタイルに合った方針を立てて強化していこう。

回避やガードに自信のある上級者なら、集中反撃のスキルを取得して必殺のカウンターを狙っていくのが強そうだ。ひりつくような緊張感あるバトルができるだろう。

一方、タイミングを合わせる自信がないプレイヤーは、HPや通常攻撃の攻撃力を上げるのが確実かもしれない。こうして強化の選択肢に幅があると、堅実なプレイもできるし、尖った性能にもできるのがいい。

2023第4四半期にリリース予定で、Steamにてデモ版が公開中。ベテランの開発者が設立したスタジオだからか、アクションゲームとしての完成度が高いと感じた。メトロイドヴァニアやソウルライクの剣術アクションが好きな方におススメしたい。数々の名作に劣らない良作を期待できそうだ。