Indie Gemは、リリースを控える期待の作品群から、明日を煌めく原石のようなタイトルを発掘し、体験版を元に紹介していくコーナー!
『MONOWAVE』は、幸福や怒りなど4つの感情によって変わる移動能力を使い分けながらゴールを目指すパズルアクションゲーム。操作キャラとなる感情の精霊「モノ」が、世界に調和を取り戻そうとする姿が描かれる。
本作はSteamにて日本語対応の体験版を公開し、「Steam Nextフェス:2024年6月エディション」に参加。2024年6月22日に秋葉原ベルサールにて開催される「TOKYO SANDBOX 2024」にも出展する。
開発は、韓国に拠点を置くインディーゲーム開発チームStudio BBB。西江大学の知識融合メディア学部アート&テクノロジー学科の学生たちが結成したチームだ。
なお、筆者は本作の日本向けプレスリリース配信をサポートさせていただいた。本記事でも、ゲームの特徴をご紹介したい。
親しみやすい、童話のような物語とアート
本作は童話のような優しい世界観で、可愛らしい動物の姿をした「感情の精霊たち」が共感し合い、平和な世界を取り戻していく物語。家族向けのゲームをお探しの方にもおすすめだ。
アートスタイルは子供の頃に描いた落書きを思い起こさせる一筆書き風で、鮮やかなネオンカラーで彩られている。
本作には、ジャングルや洞窟など、4つのワールドが存在するという。今回の体験版では、ワールド1「うろうろジャングル」の11のステージをすべて無料でプレイできる。
4つの移動能力を使い分けて進もう
主人公の「モノ」は、感情の源泉となる植物に触れると感情が変化し、4つの感情に対応する移動能力を使うことができる。
より高くジャンプできる「幸福」、ふにゃふにゃになって狭い隙間を通り抜けられる「悲しみ」、壁を蹴って飛び上がる「怒り」、トゲなどをダメージなしで通る「不安」の4つを使い分けて、難所を乗り越えよう。
歌の力で精霊たちの感情を変化させてみよう
ステージの随所にいる精霊たちに近づいて歌い、「共感」させることで主人公の感情を相手にコピーすることができる。
例えば、カメレオンは感情に応じて能力を変化させ、火や水を吐いたり、主人公を飲み込んで遠くに吐き飛ばしたりする。精霊たちの力を借りて、道を切り開こう。
パズル寄りのゲームがお好きな方に!
本作はほんわかした世界観や音楽に合ったテンポで、プレイヤーキャラの「モノ」がゆっくりと進む。パズルの密度がやや高く、たびたび壁にぶち当たっては、どう乗り越えるかを考えるゲームだと感じたので、その点は少し好みが分かれるかもしれない。パズル寄りのジャンプアクションゲームをお探しの方におすすめしたい。
感情と4つの色をハイジャンプや壁キックなどの能力に当てはめるという発想が面白く、見た目にも分かりやすい。しかも、その感情を他の精霊に「共感」させる仕組みがゲームに深みを持たせている。「モノ」の感情がまず4通りあって、近くに3体ほど精霊がいるとして、それぞれをどの感情にするかという組み合わせがある。動物の姿をした精霊たちとステージの地形が、見事にパズルになっているのだ。
パズルのルール、物語、アート、音楽が調和して、独自の世界を創り上げているのも特筆すべき点だ。驚いたのは、大学生のチームがここまで完成度の高いゲームを制作していて、日本のイベントにも出展しようと準備しているということ。筆者がプレスリリース配信のサポートを申し出たのも、海外の若者のチームが独力で日本にゲームを届けようとしているのを見て、感銘を受けたからだ。
ゲームの感想をSNSなどで共有していただけると、本作に興味を持つ方が増えるきっかけになるかもしれない。もし「TOKYO SANDBOX 2024」でStudio BBBのブースに立ち寄っていただければ、開発チームにとって大きな励みになるはずだ。感情を伝え、共感することをテーマにしたゲームなだけに、楽しさや感動が広がっていくと、筆者としても嬉しい。
基本情報 | MONOWAVE |
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開発 | Studio BBB |
販売 | Studio BBB |
配信日 | 2024年第4四半期 / 日本語有り |
定価 | 未定(Steam) |