古典的なサバイバルホラーの再解釈。戦場に消えた弟の姿を追い求める『CONSCRIPT』ブースレポート&翻訳者インタビュー【BitSummit Drift】

朝比奈 / Asahina

2024年7月23日

2024年9月14日

2024年7月19日~21日(一般公開日は20~21日)にかけて、京都みやこめっせにて開催された日本最大級のインディーゲームの祭典「BitSummit Drift(ビットサミット ドリフト)」の出展作品より、筆者が注目する魅力的なタイトルをピックアップしてご紹介しよう。

なお、基本的にはリリース前の開発中のタイトルや、リリースから間もないタイトルを対象としている。

BitSummit | 毎年京都で開催している日本最大級のインディーゲームの祭典 です / Japan’s Industry-Leading Independent Game Development Festival in Kyoto
毎年京都で開催している日本最大級のインディーゲームの祭典 です / Japan’s Industry-Leading Independent Game Development Festival in Kyoto

戦場で行方不明となった弟を探して

CONSCRIPT』は、第一次世界大戦下のフランス兵として戦いを繰り広げながら、戦場で別れた弟の行方を探し求める古典的な2Dサバイバル・ホラーゲームだ。個人ゲーム開発スタジオ"Catchweight Studio"こと、Jordan Mochi氏が手掛ける。

歴史上の事実としてその当時、フランス軍とドイツ軍との間で繰り広げられた「ヴェルダンの戦い」を舞台としていて、同じ戦場に投入された兄弟の身に降りかかった過酷な現実が描かれていく。

Steam で CONSCRIPT を予約購入
時は第一次世界大戦。一人のフランス兵が曲がりくねった塹壕を突き進み、限られた物資をかき集め、複雑なパズルを解きながら、人類史上最も残虐で恐ろしい戦闘からの生還をかけて戦う。『CONSCRIPT』は昔ながらのサバイバルホラーを新たに解釈したゲームだ。

今回の試遊体験版では、ゲーム冒頭と思われるシーンからストーリーが体験でき、基本的には主人公のモノローグ(独り語り)形式で物語が描かれていく形だ。

本作のゲームシステムは、ドット絵で描かれた見下ろし型の2Dマップ上を探索することで、ヒントやキーアイテムを見つけ出しつつ戦場を進んでいくというもの。古典的とされているように「次にこうしよう」というゲーム側の指示がないため、地道な探索が主軸となるという印象だった。

前線に出れば敵兵士とも遭遇するので、そうなればシームレスに戦闘に突入。スコップによる近接攻撃や、離れた位置から攻撃できるが弾を外すと一気にリスクが高まるボルトアクション小銃など、泥臭い戦いが再現されていてその点は狙いどおりのようだ。

弾薬や包帯などの物資は限られているので、物資集めと消耗を抑えたリソース管理が重要。ただし、細かな難易度設定が用意されているため、物語重視でプレイしたいという方も問題はないようだ。

詳細なストーリーは伏せるが、負傷した弟を発見し安全な場所まで移動させつつ、自身は上官命令に従って前線に出ていかなければならない、という辺りまでを体験したが――物語そのものはフィクションかもしれないが、特に歴史上の事実をベースとした作品は心に来るものがある。

重苦しい雰囲気は苦手という方もいらっしゃるかもしれないが、こうした生々しい世界観に触れられるのはゲームならでは。歴史の一端を垣間見たい方はぜひ手にとってみてはいかがだろうか。『CONSCRIPT』は、Steamにて2024年7月24日のリリース予定となっている。

翻訳者インタビュー

本作は、"架け橋ゲームズ"によるローカライズサポートのもと、英日ゲーム翻訳者の光藤リナ氏が翻訳を担当されている。

今回、会場ブースにて光藤氏からお話を伺う機会を得られたので、その興味深い内容を併せてお届けしよう。

――本作の魅力について教えてください。

光藤リナ氏:
まずは、ドット絵で描かれたアートワークが素晴らしいということです。レトロゲームが好みなので、ゲーム自体の雰囲気は暗く重苦しいのですが、この緻密に描かれた世界観には惹かれるものがあります。

――率直な印象ではやや難易度が高めにも感じました。

光藤リナ氏:
確かに試遊されている方を拝見していると、どこに向かえば良いのか迷ってしまっている方も多かったですね。そこは古典的なサバイバル・ホラー作品にインスパイアされているということで、地道な探索が必要になってきます。

ただ、戦闘に関しては柔軟な難易度設定が用意されていて、無限セーブや細かなチェックポイントのオプションもあるので、幅広いプレイヤーの皆さんに遊んでいただけるのではないでしょうか。

――第一次大戦下が舞台ですが、翻訳は難しかったのでは?

光藤リナ氏:
軍事歴史がベースであるため、仰るとおりチャレンジのつもりで挑みました。ただ、意外とテキスト量も少なめなので、翻訳そのものは苦労はしませんでした。

しかし、主人公の語り口がモノローグ形式で進んでいくため、淡々とした雰囲気のまま口調を演出しすぎないよう気を遣いました。これは、開発者様からもそのように指定のあった部分です。

――では翻訳される中でこれはこだわったという箇所はありますか?

光藤リナ氏:
先ほどお伝えしたように、主人公は淡々としたモノローグ中心の口調ですが、作中で弟が関わるシーンではテキストにちょっと感情が通うんですね。家族が関わる部分ということです。そこの表現がこだわりを持った箇所なので、気づいていただけたら嬉しいです。

――本作をプレイされる方に一言お願いします!

光藤リナ氏:
迷子になってもがんばって!


基本情報 CONSCRIPT
開発 Jordan Mochi, Catchweight Studio
販売 Team17
配信日 2024年7月24日 / 日本語有り
定価 2,300円(Steam

関連ゲーム

CONSCRIPT

インディー

アドベンチャー

アクション

2024年7月23日
日本語対応
¥2,300