2024年11月3日に、東京・秋葉原にて開催された「デジゲー博2024」の出展作品より、筆者が注目する魅力的なタイトルをピックアップしてご紹介しよう。
なお、基本的には今後リリース予定の開発中のタイトルや、ローンチから間もないタイトル、早期アクセス中のタイトルを対象としている。


加速する増税に立ち向かえ!
『超増税都市』は、さまざまな施設を駆使して資金を稼ぎながら、膨れ上がっていく税金を支払い続ける街づくり×ローグライトゲームだ。日本のゲーム開発スタジオ"ソラマメ工房"が手掛ける。
本作の目的は「施設を建設して大金を稼げる街を作る」こと。施設を建てれば勝手に資金(コイン)を稼いでいってくれるので、あとは放置するだけ――というわけにはいかないのが本作。そう、ただのシティビルダーではないのだ。


本作においてプレイヤーの前に立ちはだかるのが、一定時間ごとに徴収される「税金」の存在だ。最初は制限時間30秒で10コインを支払うだけなので、苦も無く納められるのだが――。その額面は次第に70、150、400、750、1,000、最終的には1,500コインと増税に拍車がかかっていく。
温情措置と言っていいのかわからないが、額面に応じて制限時間は徐々に伸びていき最終的には70秒間の猶予が設けられるものの、支払えなければ破産して即ゲームオーバーとなってしまう。

しっかりと納税するために必要となるのが、本作のゲームシステムの主軸となる街づくり。基本的には、5×5の計25マスのステージ上にさまざまな施設を自由に配置していく。
施設は10秒ごとにランダム抽選される3枚の「カード」から1枚を選択して、任意の場所に配置することで完成。一般的なストラテジーゲームに見られるような、建設資材や費用などが不要なのはシンプルでいい。

配置した工場やファミレスといった各施設には「作業時間(秒)」と「作業時間ごとに得られるコイン」が設定されていて、住人が利用することでコインが生産される。例えば、作業時間3秒あたりコイン5枚といった具合いだ。
最初は住人の数も2人だけなので回れる数は限られているが、特定の施設(カード右上の緑マークで判別できる)を優先的に配置すると街が発展して住民の数が増え、並行稼働できる施設が増加することで稼ぎも増えていくこととなる。

また、コイン以外にも食料や電力を生産できる施設があり、それをコストにより多くのコインをボーナスとして得られたり、特定の施設に隣接させることで作業時間を短縮できたりする施設もある。
1つ1つの施設の特性をよく理解していくと、単体で稼働させるよりもシナジー効果を意識して選択/配置していくことで、膨れ上がる税金に対抗できるようになっていくことに気づく。
慣れてくると、戦々恐々としていた支払日も余裕を持って乗り切れるようになるが、オンラインランキングを見ると筆者の10倍ぐらい稼いでいるプレイヤーもいて、畏敬の念を抱きつつ本作の持つ奥深さを感じた。

製品版では更なる拡充を予定
今回の体験版では、専用の1ステージを舞台に最終的に1,500コインを納めることでクリアとなったが、製品版では100種類以上の施設とアイテム、20種類のステージを予定。そして、限界に挑戦するエンドレスモードの実装など、より多彩な内容とボリュームとなることが期待できる。
「どんなディストピアだ!」「この悪徳市長が!」などと思うところは多々あるものの、その構造は割合シンプルで、効率よく稼いで税金を払えるかどうかだけ。余計なものを盛り込まずにターゲットを絞ったところに、本作の手軽さと面白さがあるという印象だ。

『超増税都市』は、PC(Steam)にて2025第1四半期のローンチに向けて鋭意開発中。
現在Steamでは体験版を配信中なので、興味のある方はプレイしてみてはいかがだろうか。体験版自体も定期的にアップデートされていて、最近では2024年11月30日にも手が加わったばかり。以前プレイ済の方も再びチェックしてみるとその変化を感じられるのではないだろうか。
基本情報 | 超増税都市 |
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開発 | ソラマメ工房 |
販売 | KIC Games |
配信日 | 2025第1四半期 / 日本語有り |
定価 | 未定(Steam) |