本稿は『Mirthwood-マースウッド-』のパブリッシャーである松竹株式会社と協働して制作されたものです。
今回、自由の地の作家であるブランブル・クィルワーシー氏が『Mirthwood』に旅立つ皆さんに向けて遺した「生存指南書」を弊誌にて特別に掲載する。
なお、本書はすべて英語で記述されているため『Mirthwood』の世界を翻訳されたChisato Saito氏(@matsurikaloc)の力をお借りしている。

ブランブル・クィルワーシーの生存指南書
賢明なる読者諸氏よ、ごきげんよう。
私はブランブル・クィルワーシー、あなた方の先達となるべく、自由の地に渡った作家である。本書ではあなた方が自由の地で暮らしていくうえで必要な知識を授けよう。すでに自由の地に居を構えた方、そしてこれから自由の地に渡らんとする方の一助になれば幸いである。
指南1 己を知れ
1. 基本ステータスを理解せよ

まずは基本のステータスの見方と、意味を理解しよう。
HP:生存に直接かかわる、重要なパラメーターである。攻撃され、ダメージを受けると数値が減少し、ゼロになると死亡する。死亡しても魔法の力によって近くの場所で復活するが、代償として最大HPが減少する。なに、心配ご無用、寝床で長く眠れば、一定量を回復させることができる。
体力:なにをするにせよ、体力を消耗する。戦闘になれば著しく体力を消耗し、特に連続して射撃や斬撃を行うと、みるみるうちに減っていく。折を見て、睡眠や体力の薬で回復させるといい。
満腹度:時間の経過とともに徐々に低下していく。木を伐採したり、鉱石を採掘したりするなど、肉体を酷使すると、より早く低下するので、残量に注意されよ。回復手段は食事だけである。
2. 旅の準備を調えよ

所持品
自分の状態はもちろん、旅支度にも気を配られよ。装備は薬、食料を用意するのはもちろん、旅先で見つけたものを持てるよう、余計なものを持ち歩かぬようにしよう。
所持品:[I]キーで一覧を表示できる。武器や防具、素材に食料、薬、道具、調度品といったカテゴリーごとに分類され、左にその詳細が表示される。

装備品
見た目も大事だが、性能もしっかり見ておこう。
キャラクターカード左上の攻撃力19、右上の防御力11という数字は、もっとも直接的に戦闘力に関わる数値である。これらの数値を上げれば、あっさり負けるようなことはあるまい。
野盗との戦いで手に入るものはほとんどが粗悪品だ。まことの名品とは、探索によって見つけるもの。よい武器、防具を手に入れるには、まずそれらの設計図を手に入れよ。さもなくば、製作台に表示されず、材料をそろえても作ることができぬ。

指南2 生活基盤を築き上げよ
1. 自領の改装

大陸から逃げのびて来て早々に家を手に入れるとは、実に羨ましい! その恩恵を存分にいかすがよい。
基本的な修繕は、玄関部分右側の矢印看板で行える。主に石材や木材などの素材が必要となる。道具を持っていない状態で、家を授けてくれた黒衣の放浪者の指示により、マースウッドという町で足がかりを得ることになる。
農場主の話によると、ある住民が道具を残して旅に出たそうだ。その道具を見つけ、ありがたく使わせてもらうのがよかろう。


ただし、道具は初歩中の初歩、銅製のものである。それでは希少な素材を採取できぬ。いずれこの世界になじめたら、改良するがよい。斧で木を伐り、つるはしで石を採集すれば、すぐに自分の家を修繕できるだけの素材を集められよう。
2. 食料の確保
畑作
簡単かつ安全なのは、季節ごとに野菜を作り、町で売ることである。余った食材は料理して旅の友にできるうえ、庭を整備すれば自領の見栄えも良くなり、一石三鳥だ。
最初、庭は雑草だらけでひどい有様だ。まずは《鎌》で刈り取り、土地を整えるがよい。終われば《鍬》に持ち替え、適切な間隔で穴を掘る。あまり近づけすぎると、植物が育たぬので気をつけよ。そして、種をその穴に撒き、《じょうろ》で水をやる。
あとは収穫を待つだけ……と言いたいところだが、まだまだ手入れが必要だ。放っておけば害虫がつき、枯れてしまう恐れがある。それを防ぐには定期的に雑草を刈り、養分が奪われぬよう守ってやらねばならぬ。

収穫した作物にはさまざまな使い道がある。エンドウマメとタマネギを収穫すれば、温かい「春のスープ」を作り、腹も心も満たすことができよう。
釣り
自由の地は周りを海に囲まれ、また川や池もあり、水辺には事欠かぬ。もちろん、新鮮な魚は、良い食料となる。
まずは《釣り竿》を装備しよう。
波紋のある水面を見つけたら、その近くでクリックし、浮きを投げる。浮きの付近に、"!" が表示されたら、魚が掛かったということ。すかさず、左クリックせよ! マウスカーソルを緑色のエリア内に維持しよう。目標は紫色の釣りゲージを満タンにすること。

緑色のエリア内にカーソルを維持できていると、ゲージがたまる。掛かった魚が希少であればあるほど、エリアが小さくなる。釣り師としての腕を問われるというわけだな。
続けていると、メーターの外に大きな円が現れ、縮小しはじめる。メーターの円に重なり、緑色になった瞬間、左クリックせよ。タイミングを合わせれば、紫色のゲージが一気に貯められよう。

料理
鍋をしつらえれば、食事はもちろん、薬を作ることもできる。ただし、それにはまずレシピを手に入れねばならぬ。レシピは売っているものもあれば、住民の手伝いをした報酬として得られるものもある。
「椀」のアイコンは1回で満たせる満腹度、「♡」のアイコンは1回で回復できるHP、「⚡」アイコンは1回で回復できる体力量、コインのアイコンはその取引価格を表している。

指南3 いざ、旅に出よ!
さて、準備が調ったら、いよいよ旅に出発しよう。道中、あなたを煩わせるのは敵だけではない。空腹と睡魔も、旅の妨げとなろう。自由の地を見て回った、この私が安全な旅の秘訣を教えよう。
1. 命に直結する戦闘技術
平原に沼地、丘陵、森林……さまざまな地形で、さまざまな敵に挑まねばならぬ。その危険性たるや、言うまでもない。生存するうえで、戦闘の技術を磨いておくことは不可欠である。
現在、戦い方には近接攻撃と遠隔攻撃の2種類がある。近接攻撃とは剣による斬撃、遠隔攻撃とは弓による射撃である。
では、実戦の場でどう動けばよいのかを説明しよう。
剣による近接攻撃
基本の操作は下記のとおり。
- W、A、S、Dキーで移動
- 左クリックで軽攻撃
- 右クリックで防御
- Spaceキーで飛びすさって後退
- Shift + 左クリックで重攻撃

HPは乏しく、薬は貴重品、いつでもどこでも眠れるわけではないとなれば、当然慎重に動くべきである。
まずは敵の攻撃手段と間合いを把握せよ。敵は間合いに入ると、素早く距離を詰めて攻撃を仕掛けてくる。戦い方の一つとしては、敵が接近してくるのを待つこと。敵はいずれも攻撃的で、執拗に追ってくる。
剣の攻撃範囲に入ったら、即座に振るべし! 最初の軽攻撃が当たれば、敵は硬直する。その隙に、すかさず後退せよ! 相手が追ってきたら、同じことを繰り返す。
剣を振るうたびに体力は著しく減少する。闇雲に振るっていては、すぐにへとへとになってしまう。剣を振りたい方向にカーソル/スティックを合わせ、一撃ずつ確実に当てるよう心掛けなさい。
もう一つの戦い方は、重攻撃を起点とする連続攻撃を活用することである。重攻撃はShift + 左クリックで繰り出せ、2段階ある。1段階目は強力な突き、2段階目は豪快な振り下ろしだ。相手を崖際などに追い込んでしまえば、勝ったも同然である。

弓による遠隔攻撃
もっとも安全かつ確実な戦い方である。粗末な弓でさえ、序盤では到底太刀打ちできぬ敵にも挑めよう。しかもありがたいことに、矢の残存本数を気にせずにいくらでも射ることができる。威力は低いものの、常に安全な距離を維持できるという利点は大きい。
弓を使うコツはただ一つ、持久戦に持ち込むことだ。ただし、弓で照準を合わせている最中は、移動速度が通常の40%に低下する。接近されぬよう気をつけよ。
特に猪や熊、魔女のような、攻撃範囲の広い敵と戦うときは、狙う、距離を取るの切り替えが重要だ。

敵の接近を阻み、一方的に射ることができる場所を見つけたら、存分に活用するがよい。実戦をとおして、たゆまず腕を磨き続けなさい。
とはいえ、戦いを避けるのも一つの手である。野外でかように粗末な寝床を見つけたら気をつけよ。それは町に住めぬ者——つまり、盗賊や野盗の類のねぐらだからだ。
2. 野営
世界は広く、探索したいと思える場所は尽きぬ。おや、遠くまで出かけて帰れなくなることが心配かね? 心配ご無用。各地に「野営地」と呼ばれる、寝床と製作台を備えた休憩所が用意されておる。

地図を見られよ。
煙の出ている、テントのあるところが野営地である。中継点として使えば、旅の安全性が増すであろう。また、野営地の木の看板に触れれば、すでに訪れたことのある野営地に即座に移動できる。

3. 依頼
旅の途中でさまざまな者に出会うことになろう。あなたの腕を見込んで、頼みごとをされることも少なくあるまい。掲示板や、宿の張り紙を見つけたら、読んでおこう。
また、困りごとを抱えている住民には、なにか言いたげに吹き出しが出ておる。話を聞いてやり、解決させてやればその者との仲が深まる。
いずれの場合も、なんらかの報酬を期待できよう。


さて、ここからはすでに自由の地にある程度なじんでいる方向けの情報である。戦闘や製作を有利に進める方法や、謎めいたアイテム、商人を紹介しよう。
1. 技能を磨け

技能は近接戦闘や弓術、農作業、交易、魅力、生存というカテゴリーに分類されている。各技能は、特定の行動において効果を発揮する。一つでは効果を実感できなくとも、組み合わせることで大きな効果を期待できよう。
たとえば、近接戦闘の技能は、倒した敵の数ではなく、戦闘回数に応じて上昇する。弓術も同じように、倒した敵の数ではなく、矢を射った回数が上限に達すると、技能が向上する。農作業は、種まきや農作物の手入れ、収穫を繰り返し行うことで技能が向上する。
つまり、頻繁に行えば行うほど、関連する技能が早く育つというわけである。同じカテゴリーの技能が2回上昇するごとに、専用のカードが付与される。そのカードは手札として装着できる。
2. 携帯枠の拡張

この世界には、重量という概念はないものの、携行できる所持品の種類には限りがある。
たとえば、初期の各種アイテムの携行枠は8個であり、食料も素材も8枠まで携行できる。食料を例にすると、リンゴにパン、スープ……なんであろうと、携行できるのは8種類だ。探索しているうちに、蜂蜜が12個、16個、20個……と増えていくことはあろう。同じ種類の食料は20個まで1枠にまとめられるが、9種類目にニンジンを見つけても、拾うことはできぬ。
当然、持てる種類が多くなればなるほど、生存に有利になる。では、枠を増やす方法はあるのか?
もちろん、ある。
ここで必要になるのが、みなさんも見たことがあろう、「伝説の羽」というアイテムだ。古森の南にある石橋の先に大きな通りがあり、その先に一軒の小屋がある。そこに住む老人に話しかけてみよ。彼の素性も理屈もわからぬが、羽と引き換えに所持品の携行枠を増やしてくれる。
羽は世界各地に落ちておる。見つけたら、拾っておくのがよかろう。
3. 乗騎

金に余裕ができれば、乗騎を買ってみてはいかがかな?
速く移動できるのはもちろん、一人旅となれば、相棒は欲しいもの。見失っても、心配ご無用。呼べばちゃんと来てくれる。
4. 特別な商人
自由の地には2種類の商人がいる。ひとつは希少な品を売るもの、もうひとつは……闇商人である。
前者には毎日会えぬ。週に一度、自由の地を訪れ、吟遊詩人のごとく気ままに過ごしておる。かの商人らが何を売っているかは……見てのお楽しみと言っておこう。
ブランブル・クィルワーシーの生存指南書に記載されている内容は以上となる。
本稿が『Mirthwood』の世界に飛び込むすべての冒険者に役立つことを祈っている。また、この世界を旅したいと感じた方はぜひ下記の文字列に触れてみていただけると幸いだ。

基本情報 | Mirthwood-マースウッド- |
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開発 | Bad Ridge Games |
販売 | V Publishing , shochiku |
配信日 | 2024年11月7日 / 日本語有り |
定価 | 2,800円(Steam) |
日本語版X | https://x.com/mirthwood_japan |