表情・仕草を観察して賭けトランプに勝利しよう! 囚人たちの真実に迫るアドベンチャー『Romp of Dump』ブースレポート【東京ゲームダンジョン7】

朝比奈 / Asahina

2025/02/19

2025年2月15日~16日に、東京・浜松町にて開催された「東京ゲームダンジョン7」の出展作品より、筆者が注目する魅力的なタイトルをピックアップしてご紹介しよう。

なお、基本的には今後リリース予定の開発中のタイトルや、ローンチから間もないタイトル、早期アクセス中のタイトルを対象としている。

東京ゲームダンジョン 7 ► 2025年2月15日(土)・16日(日)、東京・浜松町でコスパ最強のインディゲーム展示会を開催!
「東京ゲームダンジョン」は個人や小規模チームが制作するデジタル・ゲーム(インディゲーム)の展示会です。手頃な出展料と充実した設備で、気軽に作品を出展・試遊できるイベントを目指しています。主催者も個人でゲームを作っているインディ開発者です。みんなで国内のインディゲームを盛り上げましょう!

賭けトランプで事件の闇と真相を暴け

Romp of Dump』は、連続殺人鬼の濡れ衣を着せられた死刑囚となり、監獄を舞台に「賭けトランプ」を通じて異常犯罪者たちとコミュニケーションを試みるアドベンチャーゲームだ。日本のゲーム開発サークル"ザクロ弁当屋"こと、ザクロスケ氏が手掛ける。

無実の罪で死刑囚に貶められたという主人公のアズ・K・ナイトメアが、暇つぶしと称して他の囚人たちに賭けトランプを仕掛けるというストーリーが展開される本作。一癖も二癖もある囚人たちを相手にゲームに打ち勝ち、彼らの起こした事件の真相へと迫っていこう。

Steam:Romp of Dump
Live2Dで動きまくる! クズ囚人観察アドベンチャー! 掃き溜め(ダンプ)と呼ばれる監獄で、危険な囚人たちの賭けトランプが始まる――負けた人には罰ゲーム!? 異常者たちの秘められた過去と、猟奇犯罪を暴き出せ!

先述のとおり、本作はミニゲームとして賭けトランプを主軸にストーリーが展開されていく。負けた囚人は罰ゲームとして面白いエピソードを話さなければならない。そう、例えば「どんな罪を犯して監獄に来たのか」といった内容だ。

トランプを使ったカードゲームの形式は「ブラックジャック」「ハイアンドロー」「ポーカー」「アスクフォーバカラ」から選択可能(一部解放条件有り)。ゲーム内にルールブックも用意されているので、トランプに詳しくないという方も大丈夫だろう。

面白いのは囚人たちを観察することで彼らの癖を見抜けるというシステム。例えば、有利/不利が表情に表れたり、不利な時のみ特徴的な仕草をしたりといった具合だ。回数制限はあるものの会話を仕掛けることでも見抜ける可能性がある。

ただし、彼らは実際のスコアの状態とは違った表情や仕草、言動を見せる形で嘘をつくことがある。それを見抜く駆け引きに、単純にカード遊びに興じるだけではない面白さがある印象だ。

参加者はプレイヤーを含めた複数名からなるが、罰ゲームの対象となるのは最下位のみ。

ゲームの敗者が決定すると、罰ゲームとしてさまざまなエピソードを聴き出していくのだが、すぐには真相にはたどり着けない。賭けトランプを繰り返しプレイすることで「事件にまつわる資料」を入手できるイベントが発生するので、それと併せることで囚人たちが秘めた闇へと迫っていくのだ。

作中の言葉を借りれば「クズ囚人」と呼ばれるような、彼らは決定的な部分で歪んではいるが、どこか不思議な魅力を放っていて、危険と知りつつもその奥底を覗いてみたい気持ちが湧き起こる。

また、賭けに勝利していくことでチップを稼ぎ、監獄内のショップでさまざまなアイテムと引き換えできる。これによって、より有利な条件でゲームに挑めたり、贈り物として活用することで新たな囚人をゲームに引き込んだり、罰ゲームとしての新規エピソードを解放できたりする。

ゲーム内の要素として上手く作用するメカニクスとなっているので、なかなかのボリューム感を感じられるだろう。

無料でもしっかり遊べる

2024年1月19日に、PC(Steam)にて早期アクセスでローンチを迎えた本作。当初から無料で配信されており、将来的に早期アクセスを終えて製品版となっても無料配信を継続予定とのことだが、いわゆる「基本プレイ無料だが追加コンテンツは有料」といったスタイルではなく、全編が無料のタイトルだ。

以前、別のゲームイベントでザクロスケ氏からその背景を伺う機会があったが、知名度向上という側面もあるため、本作単体でのマネタイズは度外視しているそうだ。

早期アクセス期間についてはまだ未定だが、しっかりと物語の結末までを描ききった時が製品版になるタイミングとのこと。既に1年以上に渡って精力的にアップデートを重ねており、今回のゲームダンジョン当日(2月15日)にも新たなメインシナリオ「吸血鬼事件・3話」を実装するアップデートが配信開始されている。

残念ながら道半ばでアップデートが途絶えてしまう作品もある中で、着実に歩みを進めている『Romp of Dump』は、現在PC(Steam)にて配信中だ。

Romp of Dump-アーリーアクセス版のアップデートを行いました!-Steamニュース
新メインシナリオ「吸血鬼事件・3話」を追加! ゲーム内で新作スピンオフ『欠損失愛』のキービジュアルも先行公開中!

なお、現在開発中の新作タイトル『欠損失愛』も、フォロワー向けの先行プレイという形で試遊が可能となっていた。Live2Dで描かれる『パラノマサイト』ライクなサイコホラーロマンスADVで、身体の欠損というインモラルなテーマではあるが、そうしたものに触れ得るのもゲームならではの体験ではないだろうか。
 
Steamストアページは現在審査中につき近日公開予定とのことなので、続報についてはザクロスケ氏のSNSアカウントにてチェックしてほしい。


基本情報 Romp of Dump
開発 Zakurosuke
販売 Zakurosuke
配信日 2024年1月19日 / 日本語有り
定価 無料(Steam

この記事で紹介されているゲーム

パラノマサイト FILE23 本所七不思議

アドベンチャー

シミュレーション

RPG

日本語対応
¥1,980

Romp of Dump

無料プレイ

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アドベンチャー
シミュレーション
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パラノマサイト FILE23 本所七不思議

本格謎解きホラーアドベンチャー パラノマサイト FILE23 本所七不思議 《蘇りの秘術》をめぐって”呪い合い”が始まる。

パラノマサイト FILE23 本所七不思議はSTEAM DECKに対応しました


ゲームについて



スクウェア・エニックスが贈る、本格謎解きホラーアドベンチャー

〔パラノマサイト FILE23 本所七不思議〕

実在する怪談「本所七不思議」の伝説――
《蘇りの秘術》をめぐって”呪い合い”が始まる。


昭和後期の日本、墨田区を舞台にしたホラー・ミステリーアドベンチャーゲーム。
呪いによって翻弄される個性的なキャラクター達、
それぞれの思惑が絡み合い展開する物語は、あなた自身の手で結末へと導かれる。


ごく普通の会社員・興家彰吾は、友人の福永葉子とともに、
深夜の錦糸堀公園で、地元では有名な怪談、《本所七不思議》について調べていた。
《蘇りの秘術》と関係するという葉子の話を半信半疑で聞き流していた興家だったが、
目の前で次々と奇妙なことが起こり始める‥‥。
時を同じくして、《本所七不思議》を追う人々がいた。
連続変死事件を追う刑事、クラスメイトの自殺事件の真相を求める女子高生、そして失った息子の復讐を誓う母親。
本所七不思議を中心にそれぞれの思惑が絡みあい、物語は凄惨な呪い合いへと発展していく。


◆360°背景で表現された、臨場感のある昭和の日本
 墨田区観光課、郷土資料館、観光協会、商工会など全面協力のもと、360度カメラで撮影された「全天球背景デザイン」でリアルな街並みを再現。

◆呪われたキャラクター達による、息もつけない駆け引き

◆あなた自身の手で明かされる衝撃の真実